“酒屋の株話”に関する記事一覧

「酒屋の株話」コンセンサスの罠

 

 

まさか、まさか、まさかの3連発。フィリピン、イギリスに続く まさか のトランプ・リスクが現実となった。

しかし、日本株市場の反応はブレグジットの時とほとんど同じように、一時的な大量の売りが出て底値を確認した印象。そして見事なV字でのリヴァーサルとなった。

NYダウに至っては、トランプ・リスクどころかトランプ・ラリーだ。

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<写真は日本経済新聞>

平たく言えば「めちゃめちゃ儲かってる会社には、アメリカの大統領が変わったからと言ってどうということはなく、儲け続けそうな会社はいくらでもある。そんな会社の株価が下がれば買いでしょ!」 ・・・・・みたいな反応ではなかったか。

ブル・トレンドのなか、パニック・アタックでオーバーシュートして、その後のリバウンド。「倍返しだ」ぐらいの勢いが短期的にあっても不思議ではないと思う。

 

市場分析における情報の不完全性は、分析能力がどこまで進化しても存在するのだと思う。

そして、そんな不完全な情報に基づく予想がコンセンサスとなれば、その予想はハズれる。

「コンセンサスは逆指標」とは相場の世界の古典であり普遍的な考え方だ。

たとえこの考え方をAIに組み込んだとしても、そのAIの決定がコンセンサスとなれば、やはり同じ運命をたどり裏目に出ることになるのだと思う。

それでも人間にとって、そんなコンセンサスに抗って行動するのは怖い。また、そんなエスタブリッシュメント的な方々のコンセンサスへの反対意見は、余程の大物でもないかぎりアホだと思われる。

コンセンサスに抗うというよりは、自身の恐怖心や羞恥心に抗うことが、投資家としては重要ということなのかも知れない。

 

 

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「酒屋の株話」業績よりもトランプリスク

 

 

日経平均株価は今週、再び17000円を割り込んだ。

米大統領選を目前に控えてのトランプ氏に対する支持率急上昇で、市場は円高、株安に動いた。いわゆるトランプリスクの台頭だ。

グロース派として、その業績を注視していた者にとっては、まったくもってがっかりな状況でもある。

悲観の中で生まれたブルトレンドは、引き続き悲観の中に引き戻された印象だ。

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<写真は日本経済新聞>

随分と前のことだが、クリントン氏が豚バラ肉だかの先物取引で、千ドルを10万ドルにしたと、そのスゴ過ぎる取引を疑問視する報道があった。

今回の私用メール問題をFBIが再捜査するというのも、「何かあるような気がする」と日本人でも思うのだから、アメリカ人ならなおさら勘ぐる人がいて当然ではないかと思う。

そして、もしその捜査でホントに何か出てくれば、ブレグジットと同じようにトランプリスクは現実になるということなのか。

どちらが当選しても金融市場は、投機的売買、大手投資家のリスクパリティ、オプションのアゲンスト・・・・などなどで、一時的に大きく動く可能性はある。

しかし、そんな状況は6月の予想外の英国国民投票で、市場はもうすでに学習しているような気もする。

クリントン氏なら上昇、トランプ氏なら下落とのシナリオで、下落リスクを警戒した動きが活発なようだが、それでも選挙の結果は予想できない。

業績に直接関係のない外部要因による値下がりなら”買い場”となるのかも知れないが、選挙結果が予想できない以上は、見守るしか方法はなさそうだ。

 

 

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「酒屋の株話」日本の明確なトレンド

 

 

総務省が公表した外国人を含む日本の総人口は、2015年10月1日時点で1億2709万4745人となり、10年前の前回調査から約96万人減少。

国勢調査としては1920年の調査開始以来、初めて減少に転じた。また、75歳以上の人口は1612万人と総人口の「8人に1人」を占め、初めて14歳以下のこどもを上回った。

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<写真は日本経済新聞の記事>

世界で最も古い建国とされている日本国で、戦争などでの短期的な人口の減少はあったとしても、おそらく建国前から長期に渡って増加し続けてきた日本の人口が減少に転じている。

この人口減少のトレンドは向こう100年ぐらい続くとの予想もあり、すぐには転換しそうにない。

日本株市場でアクティブ投資を考えるなら、まずこの明確な日本のトレンドを念頭においてのフィルタリングが重要ではないかと思う。

選択できる企業は多くない。また、強いものや大きいものよりも、変化に対応したものが生き残ると考えるべきだと思う。

少子高齢化で、モノは売れなくなり、ひとり暮らしの世帯も増える。

また、今は増加している高齢者も、団塊の世代が全員高齢となれば、その後は高齢者の人口さえも減少して行くことになる。

この明確なトレンドを踏まえて投資先を選ぶなら、国内の高齢化に対応していて、さらに海外の高齢化にも対応して行けるようなビジネスモデルの企業、もしくは人口の増加、経済成長が期待できる国に対応できる企業ということになる。

フィリピンのドゥテルケ大統領が来日して、フィリピンへの投資を日本企業に呼びかけた。

成長する可能性が十分にある国で、強烈なリーダーシップのトップダウンで、強引に世の中を正している状況の国の成長に賭ける日本企業があれば、それは注目するべきだと思う。

この明確なトレンドを踏まえて、変化に対応できる企業を選択しようと思えば、それだけで頭の中が整理できるような気がする。

 

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「酒屋の株話」 悲観の中で生まれたブルトレンドの継続

 

 

日経平均株価は今週17,000円台を回復した。

ブレグジットショックから回復した後の7月から続く日経平均株価の値動きのレンジを、上方向に破ったことになる。

つまりは悲観の中で生まれたブルトレンドの継続といえる。

「池の中の巨鯨」とも比喩される買いサイドのメイン勢力である日銀や年金の買いに、自社株買いや海外勢の買いが加わり、投機色の強い売りサイドの勢力に圧力をかけている印象だ。

今後はショートカバーによる上昇が予想されるのと同時に、本格化する4~9月期の決算発表を前に、日本株市場のセンチメントに安心感をあたえることになると予想される。

業績の上方修正が予想できるようなグロース銘柄には、安心感ある地合いの良さから上値トライが勢いを増すことになり、また円高などに伴う業績の下方修正では、「セル・ザ・ルーモア、バイ・ザ・ファクト」のような、発表後の買戻しが優勢となる可能性があるのではないか。

今年の前半で主に見られたような、破壊的な海外からの売りは想像しにくい。

トレンドはテクニカリーにもセンチメンタリーにも変わったとみられるが、それでも、その段階は、まだ悲観の中を抜けるか抜けないかといったところ。

このトレンドはまだ始まったばかりということだろう。

 

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格言どおりに「騒ぐ年」となった申年の日本株だったが、そろそろ申年の弱気サイドの大騒ぎはお終いということではないか。

それでも米国の大統領選挙次第では、ブレグジットショックのような短期的な大騒ぎが起こる可能性もある。

来年の酉年は申年とは違った状況の、強気サイドでの「騒ぐ年」となるような気がする。

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「酒屋の株話」投資スタイルについてぼんやり考える

 

 

空売りファンドが話題となれば、なんだか空売りが気になる。確かに空売りしたい銘柄は存在するし、その手法はなんだか知的な印象だ。

また、高名な科学者が考案した「シャノンの魔物」あたりを本で知れば、「あれ!オレもひょっとしたらシステムトレードとかできるかな!?」などと勘違いしてしまう。

しかし、よくよく考えてみれば、やっぱりこの手の投資スタイルは、いわゆる「天才肌」と呼ばれるような方々のスタイルなのだと思う。

もちろんマクロをガチで張るようなスタイルの方々などは、もっと「天才肌」なのだろう。

酒屋のオヤジのような「幾何平均」あたりの理解もままならないような凡人にとって、これらのスタイルはハードルが高い。

・・・・・・それでもいつか「シャノンの魔物」あたりは、自分なりに改良して挑戦してみたいと思うのだが。

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かといってインデックス投資は試す気になれない。

やはり、個別株のバリュー投資か、グロース投資かの選択になってしまう。

投資の神様とも呼べるバフェット氏は、「バリュー投資もグロース投資も突きつめれば同じことだ」としているが、グロース銘柄でもその価格水準を気にすれば、バリュー投資と同じだと言うことだろうと思う。

また、そんな投資法こそがバフェット流なのだろう。

そうでなければ、いわゆるバリュー投資の罠にハマってしまうことになるのかも知れない。

個人的には将来の成長が骨太に想像できる企業の、その株価が妥当だと思える水準で、なおかつ絶好の売買のタイミングであると思える銘柄を狙うのが一番安心できる投資スタイルだと思う(・・・もちろん理想論なのだが)。

これは商売でも同じだ。伸びている分野の酒類に、周りの状況をみながら妥当なところで参入するのが良いと思う(・・・・・成功しているかどうかは疑問だが)。

それでも、実際に取引は行ってはいないものの「空売り」とか「シャノンの魔物」とかには、そそられるものがある(・・・実際にはそんなことをする暇はないのだが)。だから空想の中で取引のシミレーションをしてしまう。

レバレッジを効かせてFXや先物を張ろうとは思わないが、それでも自身の投資スタイルを貫くとは、なかなか大変なことなのかも知れないと思う今日この頃。特に個人投資家にとっては。

それにしてもグロース銘柄は来そうな気がする。

 

 

 

 

 

 

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