“酒屋の株話”に関する記事一覧

「酒屋の株話」商売は売れるものしか売れない

 

 

今週、NYダウは2万ドルを超えた。

米国株市場、日本株市場ともにさらなるトレンドフォローの買いが入る余地はあると推察される。

しかし、トレンドフォローで参入するような投機筋の買いは、状況に応じてすぐに売り抜けてしまう。

トランプ新大統領の言動に影響を受けやすいこの環境下では、投機筋の売りによる急な株価の調整も覚悟するべきなのかも知れない。

マクロを張ろうと考えれば、まったくもってままならない環境にあるようだ。

 

 

 

 

 

 

<写真は日本経済新聞の記事>

以前、新聞にある上場会社の会長が「商売は売れるものしか売れない」と書いておられたが、このままならない環境下では、やはり信じるに足るものは、確かに売れるものを販売している企業ではないか。

「商売は売れるものしか売れない」とは、酒屋としても腑に落ちる考え方でもある。

商品やサービスがこの先も必ず売れることが重要なのだ。

かのチャールズ・ダーウィンの有名な言葉に、「すべからく強いもの大きいものが生き残るわけではない。変化に対応したものが生き残る。」というのがある。この言葉はもちろん株式市場にも当てはまると思う。

つまりは、こんなままならない環境下だからこそ、時代の変化に対応して骨太な成長が想像できる「売れるもの」を持つと考えられる企業の、妥当と考えられる株価水準の株式に注目するべきではないか。

日本株市場では小型、中型の成長株がなぜか盛り上がらない。大型株ばかりが買われているのだ。

見過ごされている小型、中型の成長株で信じるに足る銘柄なら、このままならない環境下ではなおさらのこと、魅力的な投資対象ではないかと思う。

 

 

 

 

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「酒屋の株話」警戒から懐疑へ

 

 

トランプ米大統領就任演説に対する警戒感から、ここ一週間のNYダウは調整ムードが続いたが、就任演説当日に反発した。

二度あることは三度あると言われるが、スケールはまったく違うにしても、昨年の「英国国民投票」「米大統領選挙」と同じような株式市場の反応といえる。

警戒感から解き放された反応だとすれば、今後も同じように上値を試す展開となるのではないか。

それでも、有名俳優なども加わっての大規模な反トランプデモもあり、一部が暴徒化するなどさらなるトランプリスクの台頭で、企業業績どころではない警戒感に株式市場が覆われてしまう可能性もある。

いづれにしても、警戒感から解き放たれた株式市場は、しばらくは懐疑の中で買われる展開ではないか。

 

 

 

 

 

 

<写真は日本経済新聞の記事>

NYダウと同じように警戒感が感じられた日本株市場には、もちろん過熱感も感じられない。しかし底堅い。

言い換えれば 、まだまだこの上昇相場に達成感がないのだ。

その中でも特に中小の成長株は盛り上がりに欠ける。好業績が期待できるとしても、その株価形成の過程とは本当にランダム・ウォークなのだと改めて感じる。

ケインズの美人投票に例えれば、自身が最も美しいと思う人は、海外投資家にとってはイマイチだと言うことなのだろうか。

中小銘柄にも魅力はあるが、その大量の購入資金のサイズに合わないということなのだろう。

我慢強く辛抱して、信じて待つことが、このままならない状況下で生き残る方法なのかも知れない。

 

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「酒屋の株話」下げないトランプ相場

 

 

「トランプ相場」が下げない。

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「トランプ相場」と呼ばれる株価上昇中には「急落」や「暴落」を予想する記事があった。しかし、この調整らしい調整のない相場展開からか、もうそんな記事を見かけることはなくなった。

東証の投資部門別売買動向では相変わらず、海外投資家が買い、個人投資家が売るというハッキリとした傾向が継続している。

日本株に対する見直し買いは継続しているのだ。

足もとでは、来週20日のトランプ時期大統領就任式を控えて市場は様子見とのことで、来週も小幅な値動きが予想されているようだ。

もっとも素人目には「・・・・トランプさんって、ただただアメリカの経済と、製造業などでの白人の雇用を守りたいだけじゃないの・・・それも不動産投資家らしいやりかたで・・・・」みたいな感じに映る。

そんな方針は就任演説でも変わらないのではないか。

そしてそんな保護主義政策は、特に新興国通貨に対して、やっぱり米ドルが上昇することになるということではないか。

ドル高は日本株を上昇させる。

一方、個別の成長株では、個人投資家の売り越し傾向が強いためなのか、強い売り圧力を感じる銘柄もある。

ブルトレンドの市場で、業績に期待が持てる成長株が売られているのなら、それは”買い場”ということではないか。

ほとんどの銘柄にとって”買い”が正解な気がする。

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「酒屋の株話」新年の場味

 

 

鍛えられた人間の感覚が精密機械に勝るのは周知のとおり。また、オーリングテストあたりでは、無意識にではあるが人間の優れた感覚を知ることができる。

その昔、今のように情報が多くない時代、相場師と呼ばれた人たちは、ひたすら市場の場味を感じ取って相場を張った。

その代表的な相場師が、かのジェシー・リバモアだろう。電信テープで送られてくる価格情報だけを、ひたすら読み込み場味をみて相場を張った。

つまりは、その電信テープの伝える価格の変動から、市場心理を読み取り「恐れ」や「欲」を感じ取ったのだろう。かのウォーレン・バフェットも、ミスター・マーケットという表現で同じようなことを言っている。

もっと平たく言えば、鉄火場での「まがりやにむかえ」ということなかも知れないが。

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日本株市場の場味をみる。

2017年は年初から堅調な動き。

しかし「トランプ相場はそろそろ終わりだ」みたいな意見が新聞などでは見うけられる。また下げに備えてのプット・オプションの購入も増えているとのこと。

個別の成長株に注目すれば、なぜか売り圧力が強い印象。また将来の期待を十分にはおり込んでいるとは思えない。

もし、ジェシー・リバモア風に場味をみれば、堅調な値動きの市場からはまだ「欲」が感じられないのだ。

投機的な為替の変動や、目先のイベントでの株価の調整はあるのかも知れない。「それでも、このブルトレンドの終わりではない」ということではないか。

年初の日本株市場の場味は、”星二つ半”といったところか。

 

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「酒屋の株話」底堅い日本株市場

 

 

今の日本株市場では日銀と公的年金を運用するGPIFの2つの公的マネーが、株主の上位10位以内に入っている企業は東証1部の96%に上るとのこと。

公的マネーが10位以内の大株主になっているのは東証1部で1917社。その中で筆頭株主になっているのは484社で、全体のほぼ4社に1社に相当するのだそうだ。

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<写真は日本経済新聞>

公的マネーにより日本株相場は下支えされているとみるべきであり、今後もその保有額は増加すると予想されている。

相場の予想とは推論であり、帰納法か演繹法によって導き出される。

しかし、帰納法による分析、いわゆるプロフェッショナルの方々の長年の経験則からくるような相場判断は、ひょっとしたら一度疑ってみるべきなのかも知れない。

今の日本株市場では下げるべき銘柄が下がらない。かなり特別な環境下にあるといえる。

今までの経験則からくるような帰納法による分析はしばらく無視して、演繹法のみによる相場判断が有効ではないか。

もし大量に株を購入しているのが公的マネーではなく、ハント兄弟なら近い将来のクラッシュが予想できるのかも知れない。

しかし、2017年も継続して保有額を増やしていくとみられる公的マネーでは、東証1部の代表的な銘柄の本格的な値下がりは期待しにくい。

もちろん企業業績などによる海外投資家の売りがあれば値下がりすることになる。それでも、2015年や2016年に経験したような大幅な値下がりになるとは考えにくいのではないか。

少なくとも日銀の株式市場に対する方針が変化するまでは、マクロで日本株の値下がりに賭けるのはタフなことになりそうな気がする。

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