“酒屋の株話”に関する記事一覧

「酒屋の株話」逆バブルの臨界点

 

 

マーケットが時として一方方向に行き過ぎるのは昔から良く知られた話。しかし、今週の値動きはすさまじかった。

「この市場環境で、このタイミングでか!?」みたいなショックには、思わず「ぎゃふん」って言っちゃいそうになりました(汗)。

ドイツの輸出額の2割を占めるという「大きすぎて・・・・・・」みたいなことにも発展しそうな「VWショック」。

名うてのトレーダー集団である、伝説のメタル商社「グレンコア・ショック」。

おまけに「福山さんご結婚ショック(失礼過ぎでしょ、なんでショックなの!?」

と、漠然とした下値不安のある、もろい市場環境が絶叫マシンと化した。

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時として価格が一方方向に行き過ぎるのは、昔から繰り返されて来たこと。そのスケールが大きくなると「バブル」と呼ばれるのだと思います。

高級ワインの取引などでは空売りの仕組みがないため、下方に過度に行き過ぎることはないようですが、金融市場では空売り、先物の売り、オプションなどによる売りなどの仕組みがあるため、上方へ行き過ぎるバブルと同じように、下方に行き過ぎることがある。

ならば、この日経平均が17000円を割れた下方への過激な売られ方は、バブルの正反対の逆バブルと呼べるのではないかと思うのです。

また、バブルのピーク時(今回はボトム時)には、そのバブルを象徴する様な出来事が起きることが多いような気もする次第。

高級ワイン市場の場合には、2011年6月に中国系が2008年ヴィンテージのCH・ラフィット・ロートシルトを過激に、そして派手に買い上げて、それがピークとなりました。

様々な要素が複雑に影響を及ぼす取引での、複雑系の神秘とも言えるかも知れません。

そして、これも良く知られた話なのだが、「バブルは必ず弾ける」のです。

この逆バブルは今週、臨界点を超えたように思う次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「酒屋の株話」これはもう”水虫相場”だ!

 

 

「なんだこのアンダーシュート状態が継続している、このバイアスは」

漠然とした下値不安のある状態こそが、アンダーバリューで買いたい者としては、心地良い状態ではないかと思う次第。

その昔、大物相場師と呼ばれる方が、「こういうのを水虫相場って言うんだ!」って語っていたのを思い出します。

「あっちも買い(かゆい)、こっちも買い(かゆい)、買い買い買い(かいい、かいい、かいい)、だから水虫相場だっての」って(汗)。

もちろん人それぞれの相場観があるのだと思いますが、酒屋のオヤジにとっては、まさに今の日本株市場は「水虫相場」の印象。

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後は投資対象の銘柄選びなのでしょう。

今後、日本株市場が再びバブルに発展すると仮定すれば、「何が次のメインのテーマとなりうるのか?」ということでしょうか。

「不動産バブル」「ITバブル」と来て、次のバブルの可能性は・・・・

「さらなる異次元の金融緩和」 「東京オリンピック」 「原油などの資源安」 「中国の通貨切り下げ」 「ROEの向上などのコーポレートガバナンス」 「中国人の爆買いや、日本観光などのインバウンド」 「子育て支援や介護などの国策、いわゆる新三本の矢」 「金融とITの融合したフィンテック」・・・・・・もしくはこれら全部。

たぶん異次元の金融緩和をベースとして、その他のファクターが加わる複合型というのが、最も推測しやすいような気がします。

そして、もしそれに呼び名が付くとすれば「アベノミクスバブル」でしょうか。

明確なトレンドとしての国内の少子高齢化。嗜好の多様化によるのか、気まぐれな消費動向。

そんなアゲンストなファクターをくぐり抜け、なおかつ強固なビジネスモデルを有する企業はどこなのか?

この「美人投票」には、一人に絞り切れない難しさがあるのかも知れませんね。

 

 

 

 

 

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「酒屋の株話」モノ言わない個人投資家の覚醒は

 

 

日経平均が安値の17,416円を付けた9月の第2週、投資部門別売買動向によれば海外投資家の売り越し額は1兆348億円に達し、1987年の「ブラックマンデー」以来の大きさだったとのこと。

メジャーSQの解消売りも含まれているとのことだが、それにしても大きい。

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【日本経済新聞より】

世界的な一方方向相場で、企業のビジネスモデルや財務体質、割安、割高関係なく売られる状況は、世界の株式市場はパニックの中にあると言えるのでしょう。

大量の資金で、株価のトレンドだけを手掛かりに株を売買するヘッジファンド。値下がりすれば株式の持ち高を減らさなければならないルール。オプションなどを使った複雑なデリバティヴ・ポジションのアゲンストの売り。

マクロの影響は受けても、そこに各企業のファンダメンタルズはまったく反映されていない、と言えるかもしれない。

こうなるとアクティビストと呼ばれるような「モノ言う投資家」や、バリューハンターと呼ばれる「バリュー投資家」が、下がった銘柄の中から魅力的なものを捜し出して買うことになる。

そして各企業のファンダメンタルズが反映されるようになれば、世界の全ての株が同じ方向に動くことはなくなる。

もともと、株を買うとはある企業に出資すること。

その企業の商売が魅力的で、利益を生み出す強い体質を持っていると判断すれば、この世界的な株式市場のパニックは、モノ言わない個人投資家でも、覚醒すべき時ではないかと考える次第です。

 

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「酒屋の株話」海外の大クジラと投資のタイミング

 

 

8月の外国人投資家による日本株の売り越し額は、2.5兆円という記録的な額だったのだそうだ。

「なんで突然そんなに売ったの???」・・・って感じですよねぇ!

中国の景気減速をきっかけに、リスク資産である株式の保有を圧縮する動きがあったとのことだが、「日本株を売って他の資産の穴埋めにしたのでは!?」とでも推測すれば、この猛烈な売りは合点がいくような気もする次第。

同じようなリスクマネージメントでの売りは、まるで「クジラはむしろ海外に、大きいのがいたんじゃないの?」という気までする。

でも大クジラがあまり激しく動くから、怖くて周りの小魚はみんな逃げちゃった。

動きまわる海外のクジラと、悠然と構えているかのように見える国内のクジラ。

もしクジラが市場を動かしているとするならば、この勝負は後者に分があるように見えるし、上手でもあるように見えるような気がする。

大口の投げが出て、上値が軽くなるというのが相場のセオリー。

もし、ある日本企業の業績が引き続き堅調だと判断するなら、素晴らしい投資のチャンスと言えるでしょう。

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【日本経済新聞さんの記事】

株式投資とは、ひょっとしたら売買のタイミングこそが最も重要なのかも知れない。

だからと言って、ベストなタイミングで株を買い付けることは、ほとんど不可能。だから、ほどほどのレベルで満足して買うことになる。

「中長期で株に投資しよう」と考えている場合、今の局面は、決して売りのタイミングではないでしょう。

では、「買いのタイミングなのか?」と問われれば、ベストなタイミングではないのかも知れないが、買うべきタイミングであるとは言えるでしょう。

それでも、市場はさらなる下押しを恐れている。市場から「アンダープレッシャー!」って叫びが聞こえてきそうだ。

まるで、海外ファンドの皆さんが大幅値引きのバーゲンセールをして下さっているのに、今後あるのかないのか分からない、さらなる値引きが怖くて買えない感じか。

この激しい売り圧力に、耐える我慢をするつもりでの信念の投資が、必要なのだと思う次第です。

 

 

 

 

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「酒屋の株話」 押し待ちに押し目なし の展開か

 

 

「投機買いの振るい落とし(耐久力の弱い買い持ちの振るい落とし)」

「押し目待ちに押し目なし」

どちらもブル相場で気を付けるべき事柄でしょう。

 

今回の「振るい落とし」は強烈でした。

その強烈な勢いのある売りは、日経平均株価の18000円割れを2回たたき、テクニカルにはWボトムをイメージさせる値動き、強固なサポートが下値に誕生した印象です。

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【日本経済新聞さんの記事】

「株の空売り比率は過去最高」

先物が大きく売られたため 先物買い/現物空売り の裁定取引が入っているとのことで、先物ばかりが集中して売られたようだ。

もし買戻しが入ったなら、また強烈なインパクトを市場に与えるのかも知れない。

ルールや立場によって、不本意ながら売らなければならなかった方々も多かったことでしょう。

対岸の火事ならぬ、対岸の株暴落に大きく影響され、取引のルールやシステムによって、より一層の割安感を強めた日本株。

平たく言えば、たぶん外部要因で大幅に安くなった優良株ってとこでしょうか。

 

今後のマクロの状況は分かりません。

それでも、いわゆるバリューハンターにハンティングされるであろう日本株市場は、強烈な「振るい落とし」の後、今度は先物の買戻しも加わり、「押し目待ちに押し目なし」の状況の上げになる可能性があると思う次第。

市場が強気になれない今だからこそ、そんな状況を念頭に置くべきかも知れませんね。

 

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