“清酒”の記事一覧

”福井の山廃仕込み”と言えば「福千歳」

近頃、だんだんと寒くなって来ましたね。

いよいよ清酒の季節!酒倶楽部ステップでも地酒のラインナップを増やしております。

今回のご紹介は、その中の1つで、山廃仕込みが有名な酒蔵の1つ、福井県の田嶋酒造さんが造る「福千歳(ふくちとせ)」。

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山廃仕込み純米酒「福千歳(ふくちとせ)」一升 2,500円と山廃仕込み純米酒「ひと肌恋し」一升 2,500円。

両方ともに山廃仕込み(やまはいじこみ)の特徴である深みのあるコクがありながら、スッキリとまろやかな味わい。「ひと肌恋し」の方は、長期低温発酵で醸した燗上がりする味わい。ひと肌が恋しくなるような、滑らかで官能的な味わいなのです!デートの時の勝負酒!?(失礼しました!)

一般的に山廃といえば、酸が強く骨太な味わいと言った印象が強いのですが、この「福千歳」は酸と旨みのバランスが良くて、柔らかく、さらにぬる燗では、気持ちを和ましてくれそうな味わいなんです。

”山廃仕込み(やまはいじこみ)”とは何か?

清酒造りだけに用いられる言葉だと思うのですが、清酒の仕込みの過程で雑菌を寄せ付けないために、乳酸菌が必要なのですが、その乳酸菌を自然発生させるために手作業で手間暇かけて行う方法です。これに対して「乳酸菌を加えてしまえ!」みたいなのが”速醸もと(そくじょうもと)”と言う方法なのです。(ちょっと乱暴な説明で、すみません)

これらの、どちらが良くて、どちらが悪いと言うことではなく。それぞれに性格があり、その性格を活かして酒造りを行っているのです。一般的には山廃仕込みの方は、酸が強く骨太な味わいになると言われ、速醸もと仕込みの方は、キレのあるスッキリした味わいになると言われています。

その中で、この「福千歳」さんは山廃仕込みの第一人者を目指されておられるのだそうです。

この福井県、ここもまた何を食べても美味しい、酒屋のおやじにとっては魅惑の地なのであります。残念ながら行った事はないのですが、酒屋のおやじの友人の奥様が福井県のご出身なのです。聞くところによると、何とお蕎麦が美味しいのだとか!焼サバ寿司に代表される様に魚介類が美味しいのは想像できるのですがチョット以外。日本最西端の蕎麦名所か!?食べ方は関東とはちょっと違い、おろし蕎麦がメインで、ぶっかけ風にして食べるのだとか。美味しいのだそうです!!

蕎麦前のアテに越前ガニだの海老だのアワビだのといただき、〆に美味しいご当地蕎麦をいただく!想像しただけでお口の中によだれが溢れて来るのであります。そして、蕎麦前には、やはりご当地の地酒!特にこの「福千歳」などは食中酒としては最高なのであります。

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ステップ一番人気の地酒「吟醸 八一(やいち)」

酒倶楽部ステップ一番人気&一押しの越後地酒なのです!旨いのであります!!

新潟長岡市の高橋酒造さんが造る「吟醸 八一」(ぎんじょう やいち)。

ジャーナリストの櫻井よし子さん一押しの地酒なのだそうで、いわく「すすぅと氷をすするがごとく飲み口が良い酒。我が家でこれを飲んだお客さんは”一本ちょうだい!”と言ってよく持って帰るんですよ。」って。辛口評論家の方にも人気の、辛口酒なのです!!

また、書家である會津八一にゆかりのある蔵で、この酒のラベルの文字「八一」は、高橋酒造の社長さんの母方の実家に會津八一が、家を焼かれてお世話になっていた時に書かれたもの。會津八一には、現在でも、かなりディープなファンが多数おられる様です。先日まで早稲田大学で、個展が開かれていましたよ。

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吟醸 八一(やいち) 一升 と四合

高橋酒造杜氏の平沢清一さん(すごく良い人!)が、自ら育てた「一本〆」(お米の種類)を100%した酒。

「日本酒ガイド」の著者、松崎晴雄氏は、この本の中で

「淡麗さを特徴とする越後地酒の中でも一頭地を抜き、新潟の地酒らしさを最も感じさせる酒」

と、この蔵の酒を表現しておりますが、まさに、吟醸 八一は、淡麗で滑らか、穏やかな印象ながら、しっかりと旨みの伝わって来る味わい!いわゆる、つう好みの味わいで、都内の某料亭さんでも出されているのであります。

また、吟醸 八一は、いわゆる典型的な吟醸酒のような、特有のフルーティーな吟醸香を前面に出した味わいではないのです。だから、食中酒として、お料理の味わいを上品に引き立てます。例えば”湯豆腐”の様なデリケートな味わいに対してもバッチリ!十分に、そのデリケートな日本の味わいを引き立ててくれるのであります。

さて、この高橋酒造さん、TVドラマなどのロケ地としても良く使われている、美しい昔ながらの蔵。六角形のレンガ作りの大きな煙突や、大正時代に建てられた赤レンガ作りの大蔵など、震災を乗り越えて、たたずんでいるのであります。

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六角煙突。長岡では”長陵さん”と呼ばれているのです。

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夏の蔵。絵の題材にも良いですね!

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冬の長陵さん。これまたキレイ!

新潟など、北陸の秋はいいですよー!きっと!紅葉、温泉、グルメ・・・!冬にスキー客で賑わう前に、しっぽりと、穏やかな大人の旅。いいですなー!酒屋のおやじには、まったく無理なのですが。それに”秋の北陸”って響きが素晴らしいですね。あこがれてしまいます。酒屋のおやじは、ついつい”愛の流刑地”か”失楽園”などを想い浮かべてしまうのであります。おとな~ん!!うらやましい!きっと、大人にしか解らない官能の世界が待っているのでしょう!!(あ!酒屋のおやじは、もう十分な中年おやじで大人だった!)

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ワインじゃないの?みたいな清酒「胡春」

清酒ファンの間「では、好き嫌い極端に分かれる味わいかもしれません!

柔らかくて、とってもフルーティーなんです!!「これ、ワインじゃないの?」みたいな味わい!

みずみずしい桃や巨峰の、果汁たっぷりで爽やかなお酒って感じ!(でも甘口ではないのです)

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徳島の三芳菊酒造さんの特別純米「胡春」

徳島県産にこだわり、三好市の山奥にある東洋一と言われる断崖の岩場から湧き出る超軟水の名水と、徳島県産の阿波山田錦を60%まで精米、さらに香り高く穏やかな味わいを醸す徳島県酵母を使用。

日本酒度は+4(辛口~甘口の指数でマイナスは甘口、+4は結構辛口)なのでかなりスッキリしているのですが、フルーティーなため、甘みのある清酒が好きな方におすすめ。

酒屋のおやじにとって、この「胡春」はかなり危険な酒。スルスルと飲めてしまい、気が付くと4合ぐらいペロっと飲んしまいそうなのであります。

秋も深まり、朝晩肌寒くなってくると、温かい食べ物がとっても美味しく感じられますね。貝類の炭火焼、よ~く味のしみたおでん、かぼすをたっぷりと絞った豚しゃぶ鍋、酒屋のおやじは、もったいなくて美味しい地酒なしではいただけないのであります!!(でも、うちではワイン担当(うちの奥様)の力が絶大で、あんまり清酒は飲めないんですよ~!)

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和楽備神社御祭禮「清酒2本いわき」

前週末の土曜、日曜は蕨市に在る和楽備神社の御祭禮!

蕨市は半径2キロ程の小さな市なのですが、その市の中で更に昔の町会ごとに分かれ、それぞれおみこしを担ぐんです。だから、蕨市の中はおみこしだらけ!それも子供みこしと大人みこしの両方。おまわりさんも出て、軽いおみこし渋滞になるんです。

酒屋のおやじも息子達に付き添って、ダシ(ひもを持って、引っ張てるぞ!みたいな感じでぞろぞろ歩く)を引っ張ったんです。子供はみんなお菓子とジュースが目当て、帰るころには、お菓子でお腹がいっぱい!ポケットもいっぱい!

大人みこしの方は、皆さん気合いの入ったルックス!ふんどししめて(中には艶めかしい方もおられましたが)、はち巻きをキリッと締めて、はっぴを着て、担ぐ前から一杯引っかけてお清め。皆さん独特の雰囲気を醸し出していて、何だか近寄りがたい感じなのであります。

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担いでみたい気もしますが、ちょっと近寄りがたい雰囲気!結構休憩が多くて、そのたんびに一杯やるんです。そーすると、どんどん、その独特の雰囲気が強くなって、益々盛り上がっていくのであります。”血が騒ぐ”と言いますが、皆さんまぎれもなく血が騒いでいるのですね。「酒でも飲まなきゃできねーよ!」って感じなんです。

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一方こちら、笛、太鼓のおはやし部隊。うって違って、ひじょ~に落ち着いた穏やかな雰囲気!近寄り安い感じ。

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子供みこしは、大人みこしの独特な雰囲気に、やや気遅れぎみ!!

酒屋のおやじが気になったのは、やっぱりお酒。大人みこしの方々は沢山お清めを召し上がっておられるのですが、なんと清酒が無い様なのです。缶ビール、缶チューハイ、大容量の焼酎で作るウーロン割り、第三のビールだけ!お祭りと言えば、やっぱり清酒でしょう!?文化だし!などと考えてしまいます。

つい最近まで、お祭りには清酒の”2本いわきにのし付き”を求める方が結構いたのですが、ここ数年はパッタリ!お祭りに清酒を協賛(御奉納)する人がいないのです。したがって、担ぎ手も清酒をわざわざ買ってまで飲みません。「だって、かさばるし、ポン酒は飲まないって人もいるものね~!」なんて事になるのであります。

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酒屋のおやじのおすすめは、やっぱり清酒の2本いわきの協賛!できれば美味しいお酒にしてあげて下さいね。最近こんな事する人がいないから、目立ちますよ~きっと!

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大吟醸 雄町でこの価格!ハイコスパ!「大吟醸 備前雄町 浜福鶴」

やっと夏を乗り越え、清酒が売れ始めました。

暑いと何故か清酒を飲む気になれない様ですね。

で、なんだか良く動いている(売れている)のが、今回ご紹介する「大吟醸 備前雄町 浜福鶴」。

さいたま市の小山本家さんのグループ蔵、神戸の浜福鶴銘醸さんの新製品。

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大吟醸 備前雄町 浜福鶴 一升2,280円 4合1,100円。

なんと、岡山産雄町米100%使用なのです。このお米、酒米としては山田錦よりも価格が高いと一般的にはみられているんです。もちろん食用の魚沼産コシヒカリよりも価格は高いと思われます。それを50%まで磨いて使用するため、益々コストは高くなるのです。

味わいは大吟醸らしいキレイな味わい。口当たりは柔らかく、香も柔らかい感じ。スッキリとした中に、ふくよかな旨味が堪能できる感じです。

流石は設備投資重視の小山本家グループ。凄いコストパフォーマンスの高いお酒を出してきます。

この浜福鶴さんは平成7年の阪神淡路大震災で旧酒蔵を全壊されたのだそうです。酒蔵は壊れても、蔵人の技術と六甲山の伏流水である名水は残りました。この残ったものは、本当の酒蔵の資産なのです。小山本家グループに入られたのは、これらの資産を活かす意味でも正解だと酒屋のおやじは思います。

ちなみに、酒屋さんは一般的に「日本酒」とは言わず「清酒」と言います。”日本の酒”と書きますので、焼酎と泡盛は日本の酒じゃないのか!?みたいな話になってしまうのです。特に鹿児島など焼酎一色の場所で、酒蔵さんに「日本酒」という単語は、あまり印象がよくないのです。「清酒は日本の酒で、それ以外は日本の酒ではないのでゴワスかー!?」みたいな事にならない様に、酒屋は「日本酒」と呼ばず「清酒」と呼ぶのです。もちろん焼酎蔵の人たちは、自分たちの酒に誇りを持っているのですから、当然の気持ちなのですが。

皆さんも九州、沖縄へ行ったら気をつけましょうね!!

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