“高級ワイン市況”の記事一覧

高級ボルドーワイン価格と中国株価に相関関係

高級ワイン取引所であるLiv-exのレポートによれば過去15ヶ月の高級ボルドーワイン・インデックス価格と、中国の株価が同じ流れの動きをしているとのこと。

逆にこれまで同じような流れの動きをして来たゴールドやS&P500などは、値動きの流れにボルドーワイン価格との相関関係が見てとれなくなったようだ。

 

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YAHOO!ファイナンス掲載の価格チャート。

中国の株価とボルドーワイン・インデックス価格の相関関係が見てとれるが、これは「中国」と「ラフィット・ロートシルト」との関係が反映されたと推測できるらしい。

ラフィット・ロートシルトの価格に大きな影響を与えているのは中国。ボルドーワイン・インデックス価格に大きな影響を与えているのがラフィット・ロートシルトとなるのだそうだ。

現在ほとんどのヴィンテージのラフィット・ロートシルトは30%以上値下がりしており、中国系に買い上げられた2008年ヴィンテージに関しては半値にまで値下がりしている。

また先程、中国株のチャートを探していて気が付いたのですが、ユーロ/円の値動きにも見た目にそれらとの相関関係があるようです。これも欧州債務危機の影響を中国が受けているということなのか。

悲しいことにそれら三つの市場は全て楽観的とは言えない状況なようです。

中国には経済の減速懸念があり、引き続き大きく伸びる可能性のある国なのは間違いないのですが、短期的には楽観的になりにくい。ユーロ/円にしてみてもユーロ圏で金利の上昇がしばらく見込めない限り、ユーロ安/円高の大きな流れの転換点を直ぐに迎えるとは考えにくい。また、ボルドーワインも価格上昇のリード役であった中国のラフィット・ロートシルト買いがまた直ぐに復活するとは想像しにくい状況。

ワインのような嗜好品の価格が上昇に向かうには、世界のどこかで経済活動の勢いが必要なようです。現在の様に逆方向への勢いでは、ワインもそっちの方向へ追随することになりそうです。

 

 

 

 

 

グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その13

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその13回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

年初から2012年7月6日までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

 高級ボルドーワイン・インデックスは引き続き一方的な右肩下がり。2011年6月末のピークからの下げ幅は33%に達している。

ブルーンバーグの記事によれば、2012年1月~6月の世界五大オークション・ハウスのワイン売上高は、前年同期比で25%の減少だったとのこと。香港での売上が世界最大なのは変化がなく、全売上の47%が香港から。次がニューヨーク、シカゴ、カリフォルニアからなるアメリカで35%、そしてヨーロッパが18%だった。

世界5大オークション・ハウス合計でのこの期間のワイン売上高は1億6千万ドル(約128億円)。関係者はボルドーワインの値下がりが影響しているとしている。ボルドーワインは流通量が多い分、経済情勢に影響されやすいことも手が出しにくい一因とのこと。

 2011年にラフィットをメインとするボルドーワインを、大きく積極的に買い上げた中国のワイン投資家たちは、流通量が多く経済情勢に影響されるボルドーワインよりも、流通量が極端に少ないブルゴーニュやカリフォルニアに注目しているのだそうだ。

 南ヨーロッパでの欧州債務危機はひとまず落ち着きを見せたものの、今後の債務危機は行きつくところまで行くのではないかとの予想も多い。もしそうなった場合、世界中にその影響は波及するわけで、当然ワイン市場にも影響が及ぶことになるわけです。

 今の高級ワイン市場の状況を株式市場に例えれば、大型主力株であるボルドーが下落し続ける中、小型品薄株であるブルゴーニュや他のカルトワインに資金が流れる状況は、正にひと相場の秋を迎えているとみることができるのかも知れません。

 半世紀ほど前の日本の伝説的相場師は「桐一葉落ちて天下の秋を知る」と、その時の相場状況を例えたのだそうですが、現在の高級ワイン市場は「天下の秋で、桐一葉落ちるを知る」といった状況でしょうか。

中国やロシアなどの新興国で、またビリオネラーが増加に向かうような状況になるまでは、グランヴァン市場の本格的な回復はなさそうです。

グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その12

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその12回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年の年末から2012年6月15日までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

グランヴァン市場は一方的な右肩下がりが継続中で、昨年のピークからの29%の値下がり幅。株やユーロ、ゴールドの横ばいからリバウンド的な動きをよそにグランヴァン市場のみ下落トレンドの中にあります。

 しかし、最近のユーロ地域の混乱を受け、金融やワイン市場に詳しい専門家の中には、「ユーロ地域の崩壊は新たなワインバブルへの引き金となるかもしれない!」との考えを持つ方もおられるのだそうです。

経済学には「グレシャムの法則」と呼ばれる法則があり、「バッド・マネーが投資家にグッド・マネーを求めさせる」のだとか。言い換えれば、「バッド・マネーが通貨のユーロで、グッド・マネーがワインのような資産」となるらしい。

投資対象となるワインはゴールドのような実物資産であって、株や債券などとは直接的な価格の相関関係はない。しかも消費されるため年々同じヴィンテージのワインは減少して行くとのこと。

また、ユーロ地域の状況がワイン価格に及ぼす影響については、既に大量のワインを所有する、主にアジアのワイン投資家が神経質になっているようだ。

大手ワイン投資ファンドのファンド・マネージャーは、このところ増えた主にアジアのワイン投資家からの質問に、「ワイン市場はこの先10年ぐらいの底値にある。我々のような長期投資家にとってユーロ地域の状況がワイン価格に影響を及ぼすとは思えない。」

「我々は偉大なヴィンテージである2005年ヴィンテージと2009年ヴィンテージのワインで大量のポジションを持つが、今の市場に放出して溢れさせるのは何の意味もないことだ。」とのアドバイスをされているとのこと。

2005年、2009年、2010年と偉大なヴィンテージが続き、ワイン投資ファンドは大量の偉大ヴィンテージ・ポジションを保有中。中国を中心としたアジアからの需要がグランヴァン価格を急上昇させた後での需要の激減。

たとえ今後ユーロ地域の状況次第でワインを資産として持つ投資家が増えたとしても、そこでうまく売り抜けようとする動きも増えると想像できるわけです。

ちなみに日本のグランヴァン市場では、基準となる価格から約2割ぐらいのディスカウントで都内のワインショップや酒屋、インターネットショップで値付けされている様子。昨今の急激なグランヴァン価格の上昇と、厳しい日本経済を反映して需要が引っ込んでしまった印象です。

リクイディティに優れているとはいえないグランヴァン市場が、はたして安全な資産運用の場となるのか?また、グランヴァン市場は、単に値上がりと転売だけを目的とした人達の買いが支えていて、この先「劇場のシンドローム」的状況に陥ってしまうようなことになるのか?が市場を読むポイントなのだと思われます。

誰もが感じているのは、グランヴァン価格がまだまだ高過ぎるということでしょうか。

 

グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その11

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその11回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 2011年12月から2012年5月末までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移(The Liv-ex Fine Wine 50 Index)

2012年に入ってから他の市場と同様に底打ち感が出ていたボルドーワインインデックスは、3月中にその勢いを失い、そのままズルズルと値を下げ、5月中旬には遂に前回の安値を下回る底割れ。そして、そのまま一方的な値下がりが続いている。

値下がり幅は、 2011年7月1日に付けた高値445.49から、2012年5月31日の321.97まで、インデックス・ベースで28%。

 株安、ドル安、ユーロ安、原油安と米国雇用統計の予想以上の悪化を受けて、ほぼ全ての市場の市場心理が弱気一色。ワイン市場にとってもリスクマネーの流入はしばらく見込めない様子ですね。

「ギリシャのユーロ離脱となれば、実物資産である投資可能ワインに資金が流れて価格は上昇する!」としている投資関係のコラムニストもおられるようですが、今のところ全くそれらしい兆候の値動きは感じられません。

中国市場で圧倒的なブランド力を持つボルドーワインが、中国のリスクマネーを大きく動かす富裕層にとって魅力ある水準に達するまで値下がりすると考えた方が良さそうです。

その時にはワイン市場だけでなく他の市場も含めて上昇に転じる可能性があります。そう考えれば、現在既にドル/円の水準は日銀の介入水準に達しているとみられ、すぐにでも介入で大幅なドル高/円安に振れる可能性があるわけです。また、その動向に引きずられて他の市場も含むワイン市場は意外に早い時期にとりあえずの底を付ける可能性もあるかも知れません。

ところで中国のワイン屋さんは富裕層に入るようです。日本でもそうだと良いのですが!

つい先日、新聞を読んでいると中国の記事が載っていました。今でも高級品は飛ぶように売れるのだそうです。若い人の所得水準は二極化していて、上海では窓なしのモグラのような部屋しか家賃が高過ぎて住めない人がいる一方で、フェラーリをカードの一括支払いで購入する若者もいるのだとか。

ビックリしたのは、そのフェラーリを一括支払いで購入したのが、ワイン屋の息子だったこと!「中国のワイン屋さんて、そんなに儲かるの!?」って。

ボルドーワインの供給量は高級ワインのわりに多いと言っても、中国のそんな富裕層がまた本格的に買いに出たら、やっぱりグランヴァン相場は下げ渋ることになるのだと思います。

どの水準で中国人の本格買いが入るのか?がグランヴァン市場の当面のクリティカル・ポイントとなりそうですね。

 

 

中国市場でラフィットのブランドイメージを守る!

シャトー・ラフィット・ロートシルトの価格形成には中国市場の影響が大きい。最近の中国での偽造品の広がりと、その影響も受けたとされる価格の下落。ブランドイメージを守るためにラフィット関係者が本格的に動き出したようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年シャトー・ラフィット・ロートシルトを含むラフィットブランドのワインは1100万本輸出され、そのうちの150万本が中国へ向かった。アジアで最も大きい市場が中国なのです。

昨年、ラフィットブランドの最高峰ワインであるシャトー・ラフィット・ロートシルトは20万本しか生産されていないにもかかわらず、中国では60万本のシャトー・ラフィット・ロートシルトが昨年取引されているのだそうだ。

もちろんこれには、それ以前の在庫からの流入分も含んでいるのだが、かなりの量の偽造品が流入しているようなのです。価格の下落も進んでおり、中国市場でのブランドイメージを守るために関係者が動き出したとのこと。

デイリーチャイナの伝えるところでは、ラフィットグループは偽造品業者を排除するためのプロを雇い入れたのだそうだ。他の供給会社では、認証シールを付けて中国の消費者に本物であることを理解してもらう活動を行っている。

また、「中国市場でブランドイメージを守るには、人々にもっとワインを知ってもらうべき」とする意見に賛同する人は多く、ワインに関するプロモーション活動が今後、中国で多くなるようだ。

なぜなら、中国には偽造のマオタイ酒も存在するのだが、多くの消費者は経験から偽物と本物の違いが分かるようになっているのだそうで、ワインに関しても同じく経験が必要とのこと。

シャトー・ラフィット・ロートシルトは高値から大きく値をさげましたが、中国では引き続き最も強力なブランド力のあるワイン。中国での高級ワインに対する需要は経済成長が鈍化しても引き続き強いため、引き続きラフィット価格は高値圏での推移が予想されているようだ。

また投機人気も強く上海ワイン取引所ではラフィット・ロートシルトの取引が全体の20~30%を占める。その中で消費にまわるのは40%程度とのこと。

 「どうせ金持ちが見栄を張った席の”カンペー”で一気飲みすんでしょ!味なんかわかんねーよ!!」なんて想像しちゃうと、偽造品を売りたくなる気持ちは、分からなくもない気もするわけです。

それでも、ワインを販売する側からすれば、できるだけ良い状態の本物を販売させて頂いて、お客様から信頼して頂いた方が商売としては遥かに良いことだと思う次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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