“高級ワイン市況”の記事一覧

世界で最も高価な酒は!?

先日ロンドンのメイフェアにある有名バー「ザ・プレイボーイ・クラブ」で、世界一高価なカクテルが誕生した。また今年の春には、これまた世界一高価と推測されるワインが発売されています。

 

 

 

 

 

 

有名バーテンダーであるサルバトーレ・カラブレーゼさんが、ギネスブックの認定員立会のもと1778年のコニャックをベースに作ったカクテル「サルバトーレズ・レガシー」は一杯約69万円で、現在のギネス記録であるドバイのスカイヴュー・バーが作った一杯約48万円を超える高価なカクテルとなった。

 また、今年の春にはオーストラリアの有名ワイナリー「ペンフォールド」さんが12本のみの限定で販売した「ザ・2004 ブロック42 カベルネ・ソーヴィニョン アンプール」はおそらく世界で最も高価なワインで、お値段なんと1本約1350万円!

何でもそのブロック42のブドウの木は1830年代にフランスからオーストラリアのバロッサ・ヴァレーに持ち込まれたもので、ブドウが実際に収穫できる木としては最も古いものなのだそうだ。特別に作られたガラスの容器に入れられており、さらに特注の大きくて立派な木箱に入れられている。

特別なガラス容器にはコルクもスクリューキャップもなく、ワインを開ける際にはスタッフが世界のどこでも飛んで行き専用器具によりワインを開けてくれるのだとか。売り切れたのかどうかは分かりませんが、ロンドンのロシア系が1本、シンガポールで1本と、興味のある方は意外に多いようです。

飲みごろは20年後なのか、30年後なのか見当もつきませんが、おそらく値段に見合った想像を遥かに超えるような、恐ろしく美味しい芸術的な味わいなのでしょう。

これらの様な 高価なお酒の条件としては、その希少性、品質、ストーリーの三拍子そろっていることでしょうか。

あらゆる商売には、その商品やサービスに対するイメージが大きく関係しており、それをブランド力と呼んだりするのだと思います。その分野で最も高価な商品やサービスを持つことは、話題性はもちろん、名声を高めるようなイメージの向上につながるのかも知れませんね。

もちろん価格がイメージとして理にかなってなければダメなのですが・・・・!(汗)

 

 

 

グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その16

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその16回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”フィナンシャルタイムズがルクセンブルグの大手ワイン投資ファンドの評価額に疑問!”

2008年より運用を始めたその大手ワイン投資ファンドが保有しているワインの年間のリターンは13%で、1億9百万ユーロに資産評価額は拡大。この好調な運用成績がヨーロッパの投資家からの資金を集めているのだそうだ。

保有するワインは54,000本。そのワインの中のボルドーワインだけでも2千6百万ユーロの価値があるのだとか。また運用を開始して以来、毎月そのワイン投資ファンドは保有ワインの価値が高くなっていると報告している。

これに対しベルギーの金融アナリストは、このワイン投資ファンドの報告は現実がまったく反映されていないとコメント。一般的なワインの評価価格の基準にされている高級ワイン取引所 Liv-ex の価格からファンドの評価価格が大きく乖離しているのです。

例えばシャトー・ラフィット・ロートシルト1996の場合、Liv-exの価格が855ユーロなのに対し、そのファンドの付けた評価価格は1,718ユーロで、倍以上の開きがある。Liv-exはB to Bの取引なのだが、それにしてもファンドの評価価格の設定方法は不可思議。

またボルドーワインが値下がり傾向にある中、ボルドーワインを多く保有するファンドのパフォーマンスが向上し続けていることも不自然と言えます。

ワイン投資ファンドは投資対象となるワインをただ保有し続けるわけではなく、最終的には高値で売り抜けて利益を出すことを目的としています。ワインを保有し続け独自の資産評価基準で資産価値を高め続ければ、将来的には恐ろしい状況に陥るとも想像できるわけです。

 また投資家からの不審を買い解約請求が多く発生した場合には、保有ワインの精算が必要となる可能性もあります。

 ボルドーワインの相場水準は高値から3割ほど値下がりしましたが、まだまだ歴史的には高値の水準にあります。そんな中、ワイン投資ファンドは2005年の後、2009年、2010年と連続した偉大なヴィンテージで、ファンドの運用資金は、目一杯ワインの保有に向けられている様子。

現在の世界経済の状況を考慮すれば、ファンドにとって今の相場水準でワインを売り抜けられればハッピー。かと言って値崩れを起こす様なことは避けたいわけで、ワイン市場は売り手の多い印象の、なんとも頭の重い”危険な香りのワイン市場”と言えそうです。

 

 

 

 

グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その15

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその15回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 2012年4月から9月14日までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

高級ボルドーワイン・インデックスは2011年6月末にピークを付けてから2012年7月11日まで約34%の下落。その後は、夏休みムードが継続しているのか、横ばいからやや戻り気味の展開。

 ボルドーワイン・インデックス価格に大きな影響力を持つラフィット・ロートシルト。そのラフィット・ロートシルトの価格に影響を与えるとされる中国の株価も、政府が発表した景気テコ入れ策を好感して今月の中旬にかけて上昇したが、その後に中国の景気減速を警戒したとみられる売りが広がり、今週に入って約3年8ヵ月ぶりの安値を付けた。

「中国経済の下振れリスクを考慮すれば、当局がそろそろ動きだす!」との見方もあるようだが、日中関係の緊張もあり積極的な買いは入りにくい状況なのだそうだ。

短期的には、なんとも上値の重たい展開が中国の株価にも、グランバン市場にも予想されます。

先日、日経新聞に興味深い記事が掲載されておりました。景気に敏感といわれる銅価格の1900年からの変動は現在、資源価格の上昇基調が続く「スーパーサイクル」に入っているのだそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

米国内の銅価格1900年~2012年

2000年以前の価格の上昇局面は過去100年で3回。最初は1900~20年ころで、欧州に代わる新興国の米国がけん引。次は1950~80年ころ、日本や西ドイツなどの戦後復興が主導。そして今回の主役は中国で、いずれも新しい経済大国が誕生する過程で資源価格の長期的な上昇が起きた。

高度の経済成長では様々な商品への資金流入が起こるため、けん引国の影響はグランヴァン価格も資源価格と同じように影響を受けると考えられます。また、2000年以降の銅価格の値動きはグランヴァンのそれと良く似ております。

「いつまで今回の中国がけん引するスーパーサイクルは続くのか?」に専門家の方々は、「2020年まで今回の中国が主導するスーパーサイクルが続く。」が最長で、「昨年4~6月で当面のピークを越えている」が最短の意見だったようだ。

個々の商品にはそれぞれのファンダメンタルズがあり、水準を切り上げている商品もあるのだと思いますが、グランバン市場に関してはけん引役の中国景気の改善、それもビリオネラーの数がまた大きく増加に転じるような改善とならない限り、グランヴァン価格のスーパーサイクルは昨年の6月にピークを付けたとみるべきではないでしょうか。

世界的な低金利政策での過剰流動性相場の発生で、一時的にグランヴァン価格も上昇する場面があるのかも知れませんが、昨年の勢いある中国の買いほどの猛烈な買いが入るとは考えにくく、更には売りたい人と、買いたい人のバランスが片寄った上値の重さもあり、そうこうしているうちに安値を探る展開となりそうです。

 

 

グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その14

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその14回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

2012年3月から8月21日までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

高級ボルドーワイン・インデックスは2011年6月末にピークを付けてから2012年8月11日まで約34%の下落。その後は、ワイン市場もまた夏休みモードに入ったのか、横ばいからやや戻り気味の展開。

中国とラフィット・ロートシルトとの関係が反映されていると推測される、中国の株価とボルドーワイン・インデックス価格の相関関係。また、何故かボルドーワイン・インデックス価格の推移と似ているユーロ/円の値動き。これら中国株、ユーロ/円もまた横ばいからやや戻り気味の展開。

中国では景気の減速懸念から、政府が追加の金融緩和などによる景気の下支え方針や、証券当局による株価下支え策を相次ぎ打ち出されたことで、中国株の上値追いには慎重なムードも根強い中、当面は戻りを試す場面が予想されているとのこと。

またユーロ圏の債務危機問題にも安心感が出てきた様子。米国の株式市場に対しても個人投資家の市場心理が強気に変化したのだそうだ。

ほぼ全ての市場で戻りを試す場面へと環境は変化したようです。

しかし、ボルドーワイン・インデックスに関しては、昨年シャトー・ラフィット・ロートシルトの2008年ヴィンテージを中国系が大きく買い上げたような状況からは大きく変化しており、ここからまた大きく価格が上昇するとは全く想像しにくい環境ではないでしょうか。

やっぱりワインは嗜好品です。株式や不動産の価値の上昇、そしてそのことにより可処分所得がドーンと増えるような環境が、ワイン相場の上昇には不可欠ではないかと思うのです。

 

 

 

2012年ブルゴーニュは非常に困難な気象条件に直面!

専門誌「ザ・ニュー・ワールド・ワイン・エクスペリエンス」によれば、ブルゴーニュでは、ここ2ヶ月間の間に3回の雹の混じった嵐となり、ブドウ生産者は困難を極めている様子。

 

 

 

 

 

 

 

写真はブルゴーニュワインの聖地ロマネ・コンティ 

ブルゴーニュの生産者は常に自然環境に対応してる。特に雨や湿度、それにともなう病気に対して。しかし2012年は特に大変な年となっているとのことで、ここ2ヶ月間で3回の雹をともなう嵐の被害を受けている。

コート・ド・ボーヌのワイン生産者の一人曰く、「こんなに困難な状況は誰にとっても経験がないほど」なのだそうだ。

3回目の暴力的で激しい嵐ではシャサーニュ・モンラッシェ、ピュリニー・モンラッシェ、ムルソー、オー・コート・デュ・ボーヌの畑に被害を与えた。この地域では、ほとんどのぶどう棚の列が東から西へ延びており、南に面したブドウが被害を多く受け、約50%ほどのブドウを失ってしまった。

状況を悪化させたのは、多くの農家がカビなどの病気を防ごうと、ブドウ棚の風通しを良くするために葉っぱを除去していたこと。それが雹による被害を大きくしたようだ。

2012年は最初から困難な年で、4月は寒く、雨が多くブドウの成長を遅らせた。その後は暑かったり寒かったりで、カビなどの病気には最適な状況となってしまった。

そして。そのカビなどとの戦いは大変な手間暇を必要とした。雨の中で機械をブドウ畑に持ちこめず、スプレー缶を背負って畑に入ってもらった。その結果、人件費はうなぎ昇りとなってしまった。

6月の初回の嵐で雹の被害にあったのはボーヌの一部、サヴィニー・レ・ボーヌ、ショレイ・レ・ボーヌの畑。その後、継続的な寒さ、長引く雨、ブドウの質の低下とカビの脅威があり、6月30日には2回目の雹をともなう嵐でボルネイやポマールが被害に合った。それ以来、雨が降ったり止んだり。

しかし、ネゴシアン経営者の一人は、確かに2012年は難しい年であるが、ワインのポテンシャルを予想するには時期尚早だとしている。「ブルゴーニュはミステリアスな場所。」「ワインが出来上がるまでは誰にも良し悪しが分からない。」「例えば2004、2006、2007、2008、2010のヴィンテージは難しい気象コンディションであったが、それを克服している」としている。

ワインメーカーの一人は生産量が50%程の減産と推測。「しかし最終的には、良いブドウが収穫できて終わる可能性がある」としている。しかし「問題はブドウがないこと」なのだそうだ。

生産量の少ないブルゴーニュワインの2012ヴィンテージは、さらに生産が減少する可能性大。果たして希少価値の高い、奇跡の年となるのか?注目したいですね。

 

 

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