“ワイン”の記事一覧

なぜボジョレ・ヌーヴォーは毎年当たり年なのか?

 

 

ボジョレ・ヌーヴォーとは地球上で最も早く味わえるとされている、日本人のためにあると言っても過言ではなのかも知れません。

2015111910550000.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでボジョレ・ヌーヴォーは毎年、50年とか100年に一度の当たり年なの?」・・・・毎年のように酒屋の店頭でお客様から聞かれる質問です。

たしかに11月の解禁日が近づけば、ラジオやTVで今年のヌーヴォーがいかに素晴らしいかが語られます。聞いてる側としては「・・・・またかよ・・」みたいな、ややうんざりした気分になるのは当然だと思います。

それでも、それは日本での消費の気まぐれに、ボジョレの生産者が振り回された結果と言えるのかも知れません。

1985年ごろにボジョレ・ヌーヴォーは日本に入って来ました。そしてバブル景気などもあり、ワインブームをけん引しました

ボジョレ地区の生産者の成功しているビジネスモデルはヌーヴォーの販売です。そしてそのほとんどは日本向けなのです。

つまり「ボジョレ地区の農家さんは日本へのヌーヴォーの販売で食っている」と言えます。他のブルゴーニュワインと違い、ボジョレはヌーヴォー以外ではあまり注目されることがありません。

日本でどれだけヌーヴォーが売れるのかは、ボジョレの農家さんにとっての死活問題。そのために厳しい栽培や収穫基準、ブレンドの研究などを行うのでしょう。

そんな地域を代表する方が日本の消費者に向かって、消費者の期待を裏切るようなことを口にできるわけがないのです。

ちなみに戦前の高級レストランでは、いまの有名ブルゴーニュ・ワインと同じような価格でボジョレワインも販売されていました。

 

ボジョレ・ヌーヴォーの日本への輸入量はここ数年減少に転じております。

酒屋の店頭でも普段ワインをたしなまれる方に限って「・・・・もうヌーヴォーは卒業かな」などと感じている方は少なくないようです。

もしくは、年に一度の行事として、ちょっといいヌーヴォーをお求めいただく感じでしょうか。

数年前のような、ボジョレ・ヌーヴォーを1本500円以下で販売しようなどと考える大手小売り業者はもう現れないでしょう。また、そんな日本の販売の現場での過当競争が、日本のヌーヴォー市場をつぶしたのかも知れません。

 

日本の消費者の期待に応えようと、頑張って来られたボジョレの生産者の期待に応えてみるのも、ひとつの良い考えではないでしょうか。

ちなみに今年のボジョレの出来は本当に良いようです。

 

 

 

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

「ボジョレ2016ヌーヴォー」エレガントで魅惑的

 

 

ボジョレワイン委員会プレリリースの「2016年ヴィンテージ情報」が届きました。

2016年ヴィンテージのボジョレは「エレガントで魅惑的なワイン」。

dsc_0154

 

 

 

 

 

 

どうやらブルゴーニュの中でもボジョレ地区は、春の雹の被害が少なかったようです。

収穫量は過去5年平均を上回る結果となり、「典型的」と言える量になったとのこと。フランス全体での収穫量は10%以上減少すると見込まれているが、ボジョレに限っては40%増。

春の悪天候に対し、夏は理想的な天候だった。

ブドウは熟成が遅れたことで、夜間は気温が下がり、日中は太陽に恵まれ気温が高いという環境にさらされたため、収穫時までには理想的な熟度に達することができた。

そして、とても良いヴィンテージを予想させる心地よい爽やかさも維持している。

最初のテイスティングでは、2016年ヴィンテージは魅惑的で、繊細で滑らかなタンニンときれいな果実味があることがわかった。

「2016年は力強いというよりもエレガントで、酸と果実味、ストラクチュアとのバランス、そして爽やかさ味わい深さとのバランスがすばらしい」と委員会の幹部はコメントしているとのことです。

 

11月17日には「エレガントで魅惑的」なボジョレ・ヌーヴォーを楽しみましょう!

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

「ハグ ジンファンデル」カリフォルニアの新潮流”エレガント&スパイシー”

 

 

「今、世界で最もお得感のあるワインは、カリフォルニアの新しいトレンドのワインかも知れない。」

そんな新しいトレンドの、「えっ!これがカリフォルニアなの!」みたいな味わいの赤ワインをご紹介します。

dsc_0150

 

 

 

 

 

 

【ハグ ジンファンデル2014】750ml @2,200円+税

ワインの輸入業者によれば:

「ハグ・セラーズのワインは本当に美味しい。しかしほとんどが地元のワイン通にとられてしまい、なかなか流通されないのがとても残念だ」 とロバート・パーカー氏が述べるハグ・セラーズは生産量のほとんどがメーリングリストやワイナリーの訪問客による購入で、あまり流通されないブティックワイナリーです。

とのことで、カリフォルニアでも知る人ぞ知るようなワインのようです。

種や茎まで完熟させて造られることの多いカリフォルニアのジンファンデルは、ジャミーなボリューム感ある味わいが特徴かと、今までは感じておりました。

しかし、それは完全に古い固定観念だったようです。

「ハグ ジンファンデル」のエレガントでスパイシーな味わいは、カリフォルニアというよりも北ローヌか北イタリアのワインでも飲んでいるかの様な印象。

また、その樽からの影響をあまり受けていないナチュラルな印象の味わいは、食中酒として幅広い料理と合うようにも思います。

後味に感じる、ちょっと甘苦なところがクセになりそうなワインでもあります。

お得感あるカリフォルニアの新潮流「ハグ ジンファンデル」は如何でしょうか?

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

「ピカユーン パッドロック2013 ボルドーブレンド」圧倒的なコスパ

 

 

ワインブームと呼ばれた時期に高各付けのボルドーワインを楽しんだお客様は、いまの値上がりしたボルドーワインを「高すぎて買う気になれない」といいます。

また、カリフォルニアのナパやソノマのボルドータイプも、そのほとんどの値段は”ワオ”な感じがあります。

そんなボルドータイプのワインファンに是非おススメしたいワインをご紹介します。

一年ほど前に大量の高級ワインを盗まれて話題となった、ナパ・ヴァレーにある超人気の三ツ星レストラン「フレンチランドリー」にオンリストされているワインです・・・・・つまりはお墨付きってことでしょうか。

dsc_0148

 

 

 

 

 

 

【ピカユーン パッドロック 2013 ボルドーブレンド】750ml @4,800円+税 (カリフォルニア ナパ・ヴァレー赤ワイン)

メルロー48%、カベルネ・ソヴィニョン33%、カベルネ・フラン19%

ダークなルビー色はブラックベリーやカシス、ココアやトリュフなど、複雑なアロマを表現。エレガントでありながら、滑らかでリッチな味わいときれいな酸が魅力的。

飲むほどにその奥深さと長い余韻に魅了される。有機栽培、ビオディナミの認証を受けた畑のブドウを使用。

 

この圧倒的なコストパフォーマンスの高さにはカラクリがあります。実はこのワイン、いわゆるネゴシアン物。ブドウ栽培を行っていません。

2011年に誕生した「ピカユーン セラーズ」は、知識やネットワークをいかし、トップクオリティの畑のブドウやボトリングされる前のワインを入手し、自分たちのブランドとして、高いお金を出さずに飲める、高品質なワインを世に送り出しているのです。

秘密保持契約を交わしたうえでワインを購入するため、畑の名前や醸造家についての公表はありません。

つまりは、畑に関する情報がない分、かなりお得に飲めるワインってことでしょうか。

また、この2013年ヴィンテージはカリフォルニアワインにとって37年ぶりの大当たり年という話も聞きます。

圧倒的にお得感のあるワインであり、ヴィンテージということでしょうか。

「ピカユーン」は如何でしょうか?

 

 

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

THE NEW CALIFORNIA WINE

 

 

米国の著名ワインジャーナリストであるジョン・ボネ氏による「THE NEW CALIFORNIA WINE」のセミナーに参加させていただきました。

「・・・・・アメリカ人や、アメリカの著名なワイン評論家って、濃くてボリューム感のあるワインが大好きだから、カリフォルニア・ワインも、他の国からアメリカ市場を狙うワインも、そーいう感じでしょ!」・・・・みたいな固定観念はもう古すぎるようです。

米国のレストラン料理、ビール、コーヒーなどと同じく、ワインもまた凄まじい勢いで洗練されているようです。

dsc_0146

 

 

 

 

 

 

カリフォルニアで注目されるワインメーカーの方々は今、1970~1980年代の古いヴィンテージの偉大なワインを好んで試飲するのだそうです。

それは、いわゆるカリフォルニア・ワインのイメージである「ビッグ・フレヴァー」以前のスタイルであり、今のスタイルの参考になるから。

濃くてジャミーで樽の効いた「ビッグ・フレヴァー」から、テロワールをいかしたエレガント系やフレッシュ系へ、カリフォルニアワインは変化しているのです。

だからと言って、ブルゴーニュなどのヨーロッパワインのコピーではなく、カリフォルニアの伝統や歴史、テロワールに敬意を払ったワイン造りが彼らの目指すワインスタイルであるとのこと。

ウォール街の金融マンやらIT長者やらが押しかけて来て造り出したジャミーな樽ジュースワインには、特にもう若い消費者がうんざりしているのだとか。

実際に試飲させていただいて感じたのは、いわゆるボルドー系やブルゴーニュ系の品種も素晴らしいのだが、ローヌやイタリア系品種を使ったワインのレベルも高いこと。

そして、カリフォルニアの一等地のワインでありながら、かなりのお得感がある価格なのには驚きました。なんだか、流石はアメリカといった印象です。

カリフォルニアがワイン生産にとって偉大な大地なのは、誰しもが認めるところ。

今では名うての生産者がカリフォルニアにひしめき合っているとのことで、ポスト・カルト・ワイン時代とも呼べるかもしれない今後のカリフォルニア・ワインは、ますます面白くなりそうな気がしております。

酒倶楽部ステップでもいくつか仕入させていただく予定ですので、ご興味のある方は寄ってみて下さい。

 

 

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

ページ
トップ