“ワイン”の記事一覧

やっぱり美味しいボルドーの辛口白ワイン

 

 

ボルドーのグラーブ&ペッサック・レオニャン・プロ向けセミナーに参加させていただきました。

ボルドーの土壌の歴史や気候などから、すでに周知の通りではありますが、あらためてボルドーはワインにとって奇跡のような場所だと感じた次第です。

ビッグ・ネームのワインはほとんどすべてグラーブ地区の中でボルドー市に近いペサック・レオニャンにあります。

そして、そんな高価なワインの主な輸出先はイギリス、アメリカ、香港、ベルギー、中国で、日本にはそれほど入って来ていません。

しかし、白ワインの方ではEU地域を除けば、日本は数量ベースで第2位の市場なのだそうです。

ワインの輸出業者は、「日本のワイン市場は洗練されている」と言いますが、ボルドーの気品ある白ワインは洗練された日本人の嗜好に合っていると思うのです。

 

 

 

 

 

 

ボルドーの辛口白ワインのほとんどはグラーブ&ペッサック・レオニャンで生産されていますが、それでも生産量は全体の20%。

圧倒的に少ないのです。それでも赤ワインと比べて価格的にはお得感があります。

赤ワインのように恐ろしく高いワインがないのは、ワイン収集家にとって白の辛口ワインが収集の魅力に欠けることもあるのでしょう。

それでも、飲んで楽しむ愛好家には好都合と言えるでしょう。

日本のハイエンドなレストランのソムリエさんは、「日本のレストランではグラーブのワインをあまりうまく販売されていない」と語っておりました。

ボルドーワイン=リッチで重厚な赤ワインのイメージが強いからでしょうか。ややもったいない気がします。

ボルドーの名物料理のひとつは意外にも牡蠣なのだそうです。生牡蠣でも調理した牡蠣でも、洗練された気品あるボルドーの辛口白ワインはよく合いそうです。

ボルドーの辛口白ワインはほとんどソーヴィニョン種とセミヨン種を主体としてブレンドされています。

ソーヴィニョン種は爽やかでフレッシュを、セミヨン種はふくよかさや円やかさをワインに与えます。ブレンドの比率で自身の好みを見つけてみても面白いかもしれません。

お得感があり、気品のある味わいのボルドーの辛口白ワインは如何でしょうか?

 

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「オーストラリアワイン」モンキービジネス的戦略

 

 

10年ぐらい前までのワインの展示会といえば、オーストラリアワインがたくさん出店しておりました。

それが先日開催された展示会で出店していたオーストラリアワインはたったの1社。

しかも、その会社名がモンキービジネスだったから笑いました。

一般的には、モンキービジネスとかドジービジネスとかは、商売として見下したような意味で使われると思うのですが。

高級スコッチウイスキーに「チープ・インダストリアル・ウイスキー」と書かれているものがありますが、同じようなセンスなのでしょう。

この10年ぐらいの間にオーストラリアワイン業界は、好景気と物価の上昇で激変したようです。ほとんどが大手ワイン企業2社に吸収されたり、その傘下となったようです。

小規模で残っているワイナリーは、プレステージの高値でワインが販売できるところばかりでしょうか。

そんな環境下にあってモンキービジネスさんの取り組みは偉いと思いました。

全てのつくり手が製造業者でありたいとは限らず、また全ての製造業者が自身のワインブランドを望むわけではない。

モンキービジネスはその空白を埋める、いわばネゴシアン的な存在なんですね。

 

 

 

 

 

 

【エキセントリック ワインズ】

手前からテンプラニーリョ、グラシアーノ、そしてそれらのブレンド。

オーストラリアにあってブドウ品種も名前と同様にかなりエキセントリックではありますが、味わいはいわゆる正統派なオーストラリアンテイスト。

安心感ある上質な味わいです。

ちなみにグラシアーノもテンプラニーリョと同じスペインのブドウ品種。

日本へ輸入されるのかどうかは分かりませんが、なんだか応援したくなります。

オーストラリアで2大ジャイアントワイン企業に立ち向かおうと思えば、エキセントリックなモンキービジネス的発想が必要なんでしょうかね。

ちなみにグラシアーノは鑑評会で賞を受賞しています。

 

 

 

 

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「チュニジアのワイン」辛い料理に合うワイン

 

 

イタリアの激辛料理が有名なカラブリア州(ブーツのつま先の場所)のワインの記事をこのブログに以前書きました。

その激辛料理によく合うカラブリアの赤ワインに、よく似た印象をチュニジアの赤ワインに持ちました。

どちらも辛い料理を好む地域であるため、チュニジアの赤ワインもカラブリアのワインと同じく、おいしくて辛い料理によく合います。

 

 

 

 

 

 

【チュニジアのカベルネ・ソーヴィニョンとメルローのブレンド】

唐辛子を使ったペーストを塗ったパンと合わせて、おいしく味合わせていただきました。

プレステージな産地の対極にあるような、イタリアのマイナー産地や、歴史はあるがあまり聞かないワイン産地などの、ローカル色の強いのワインは販売が簡単ではありません。

飲んでもらえば美味しいと言ってもらえますが、いざ購入するとなると聞いたことのある産地のワインを選ばれることが多いようです。

ブランド力の違いってやつでしょうか。

それでも、ローカル色の強い地域のワインを理解することは、個人的にはスゴく楽しく感じるのです。

チュニジアとイタリアは地中海をまたいだ対岸に位置しますが、その昔、辛い料理を食べる文化を持ったチュニジアの人がカラブリアに移り住んだってことでしょうか。

もしそうだとしても、唐辛子が南米からもたらされたのはそれほど大昔ではないため、ここ数百年の間の話なのでしょう。

そんなアフリカとヨーロッパの合わさったようなエキゾチックさが、ワインを通じて味わえるような感じがたまらなく楽しいのです。

 

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ジョージアワインの魅力”クヴェヴリ製法アンバーワイン”

 

 

ワインの展示会で、隣りで試飲されていたロシア人女性が、「やっぱりジョージアのワインが一番おいしいわ!」と力説していました。

その歴史的な関係から、ジョージアワインの最大の輸出先はロシアなのだそうです。ロシアの方々にとって美味しい食べものとワインといえばジョージアなんですね。

また、旧ソ連の国々でもジョージアワインを好んで飲む方が多いようです。

 

 

 

 

 

 

ジョージアワインの最大の魅力は、クヴェブリ(かめ壺)製法で造られる、アンバーワインとかオレンジワインと呼ばれる、ゴールドやオレンジやその中間的な色をしている、長いスキンコンタクトによる伝統製法で造られる、輝くような色合いの白ワインでしょう。

そのノスタルジックで哀愁漂うような味わいは、もういぶし銀な印象です。

このクヴェブリ製法で造られるワインは、生産量全体の1%ほどしかない希少品なのだそうです。

もっともジョージアでは、個人の家でクヴェブリ製法のワインを造っているようなので、販売向けのクヴェブリ製法のワインが少ないということなのかも知れませんが。

ジョージアにとってワイン造りは非常に大切な文化なのです。「ソベリ」という、ぶどうの収穫のみを意味した単語まで存在するほどです。

また、クヴェブリ(かめ壺)は母親の子宮の形をしており、新しい命を生み出すものという意味もあるのだそうです。

流石はワイン発祥の地、奥が深い。

 

ジョージアのアンバーワインやオレンジワインの飲み方:

暑い日などは別として基本的には常温で飲む。冷やし過ぎると、その複雑なニュアンスが分からなくなってしまいます。

また、伝統的な容器は、いわゆるワイングラスではなく、ピアラと呼ばれる日本の湯のみ茶碗のような形をした陶器。

香りが穏やかであるため、コップや茶碗でも美味しく飲めると想像されます。

ジョージアワイン最大の魅力、クヴェブリ製法のアンバーワインは如何でしょうか?

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初鰹にシチリアのネロ・ダーヴォラ

 

 

シチリアは海に囲まれた島のため魚介類を食べる機会が多いのだとか。

また、そんな魚介類の料理に合わせるワインは、意外にも赤ワインが多いのだそうです。

初鰹が美味しいこの時期に、その理由が良く分かりました。

鰹の赤々とした赤身と、これまた赤々としたシチリアの赤ワインであるネロ・ダーヴォラが、ほんとうによく合うんですね。

 

 

 

 

 

 

【シチリアの赤ワイン、ネロ・ダーヴォラとガーリックオイルをからめた初鰹】

「シチリアの赤ワインは、ひょっとして鰹に合うように造られてんじゃないの!」

北イタリアの赤ワインはその食文化の歴史から、ジビエと呼ばれる野生の鳥獣肉に合うように造られていると聞きます。

たぶんシチリアの場合には、それが鰹や鮪なのでしょう。

合うように造られているのですから、当たり前ですが合うのですね。そんなことを、初鰹を食べながらあらためて実感した次第です。

また、鴨肉にバローロよりも、鰹にネロ・ダーヴォラの方が、かなりのお得感を持って楽しめるのもありがたいことだと思います。

 

初鰹にネロ・ダーボラを合わせてみてはいかがでしょうか?

 

 

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