“2018年”の記事一覧

「AOCコート・ド・ブール」自然派ワインの驚きのコスパ

 

 

「AOCコート・ド・ブール」と聞いてボルドーワインだと理解できたら大したものだと思います。かなりの通と言えるかもしれません。

そんなマニアっぽいマイナーAOCのボルドーワインではありますが、スバらしいワインがありました。

価格もボルドーワインとしてお得感があります。

 

 

 

 

 

 

【シャトー・レ・グラーヴ・ド・ヴィオ AOCコート・ド・ブール(ボルドー)】赤ワイン

ボルドーワインらしからぬラベルデザインで、味わいもいわゆるボルドーのマイナー産地のワインという感じではありません。

自然派ならではの縦に伸びる余韻が素晴らしいエレガント系と言えるワインです。

初めてコート・ド・ブールのワインを試飲したため、他のこの地のワインがどうなのかは分かりません。それでも、このコート・ド・ブールはボルドーワイン発祥の地なのだそうで、なかなか素晴らしい場所ではないかと想像されます。

輸入会社さんの資料によれば、IT業界からヴィニョロンに転じた方がビオディナミ農法により造っているワインとのこと。

比較的若いうちから楽しめる、新しいスタイルのボルドーワインと言えるのでしょう。

パリの自然派カーヴ、ワイン・バー、ミシュラン星付きレストランなどで注目されているワインなのだそうです。

魅力的な自然派のボルドーワインでした。

 

 

 

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ペサック・レオニャン、グラーヴの赤ワイン

 

 

ボルドーのグラーブ&ペッサック・レオニャンの、特に後者には最高各付けを持つ高名な赤ワインが存在します。

そんな高名な赤ワインが素晴らしいのはあたりまえなのですが、各付けを持たないワインでも意外に個性ある魅力的なワインがあるように感じます。

 

 

 

 

 

 

 

シャトー・ド・ルイヤックという赤ワインを試飲しましたが、これがまた個人的には上質な北ローヌのワインでも味わっているような印象を持ちました。

なんでもメドックを知り尽くした男と呼ばれている、著名コンサルタントのエリック・ボワノス氏が醸造家のワイン。

2015年ながら若くてもバランスが良くおいしい。解説されたソムリエさんは、新しいタイプのボルドースタイルと語っておられました。

 

ペサック・レオニャン以外のグラーブの若い赤ワインには、グリーンノートと呼ばれる青ピーマンのような味わいを感じるものもあります。

これも、たぶん個性でしょう。最近大人気のパクチーのように、クセになってしまいそうな味わいなのかもしれません。

また、メルローが主体のワインが多く、これがまた味噌味やうなぎに合うのだそうです。特にボルドーの名物料理のひとつであるうなぎの赤ワイン煮には最高なのだとか。

 

また、熟成すれば複雑さや優雅さが加わり、ボルドーワインとしての真価が発揮されることになります。

ボルドーワインは難しいと同時におもしろいと思う次第です。

 

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やっぱり美味しいボルドーの辛口白ワイン

 

 

ボルドーのグラーブ&ペッサック・レオニャン・プロ向けセミナーに参加させていただきました。

ボルドーの土壌の歴史や気候などから、すでに周知の通りではありますが、あらためてボルドーはワインにとって奇跡のような場所だと感じた次第です。

ビッグ・ネームのワインはほとんどすべてグラーブ地区の中でボルドー市に近いペサック・レオニャンにあります。

そして、そんな高価なワインの主な輸出先はイギリス、アメリカ、香港、ベルギー、中国で、日本にはそれほど入って来ていません。

しかし、白ワインの方ではEU地域を除けば、日本は数量ベースで第2位の市場なのだそうです。

ワインの輸出業者は、「日本のワイン市場は洗練されている」と言いますが、ボルドーの気品ある白ワインは洗練された日本人の嗜好に合っていると思うのです。

 

 

 

 

 

 

ボルドーの辛口白ワインのほとんどはグラーブ&ペッサック・レオニャンで生産されていますが、それでも生産量は全体の20%。

圧倒的に少ないのです。それでも赤ワインと比べて価格的にはお得感があります。

赤ワインのように恐ろしく高いワインがないのは、ワイン収集家にとって白の辛口ワインが収集の魅力に欠けることもあるのでしょう。

それでも、飲んで楽しむ愛好家には好都合と言えるでしょう。

日本のハイエンドなレストランのソムリエさんは、「日本のレストランではグラーブのワインをあまりうまく販売されていない」と語っておりました。

ボルドーワイン=リッチで重厚な赤ワインのイメージが強いからでしょうか。ややもったいない気がします。

ボルドーの名物料理のひとつは意外にも牡蠣なのだそうです。生牡蠣でも調理した牡蠣でも、洗練された気品あるボルドーの辛口白ワインはよく合いそうです。

ボルドーの辛口白ワインはほとんどソーヴィニョン種とセミヨン種を主体としてブレンドされています。

ソーヴィニョン種は爽やかでフレッシュを、セミヨン種はふくよかさや円やかさをワインに与えます。ブレンドの比率で自身の好みを見つけてみても面白いかもしれません。

お得感があり、気品のある味わいのボルドーの辛口白ワインは如何でしょうか?

 

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「オーストラリアワイン」モンキービジネス的戦略

 

 

10年ぐらい前までのワインの展示会といえば、オーストラリアワインがたくさん出店しておりました。

それが先日開催された展示会で出店していたオーストラリアワインはたったの1社。

しかも、その会社名がモンキービジネスだったから笑いました。

一般的には、モンキービジネスとかドジービジネスとかは、商売として見下したような意味で使われると思うのですが。

高級スコッチウイスキーに「チープ・インダストリアル・ウイスキー」と書かれているものがありますが、同じようなセンスなのでしょう。

この10年ぐらいの間にオーストラリアワイン業界は、好景気と物価の上昇で激変したようです。ほとんどが大手ワイン企業2社に吸収されたり、その傘下となったようです。

小規模で残っているワイナリーは、プレステージの高値でワインが販売できるところばかりでしょうか。

そんな環境下にあってモンキービジネスさんの取り組みは偉いと思いました。

全てのつくり手が製造業者でありたいとは限らず、また全ての製造業者が自身のワインブランドを望むわけではない。

モンキービジネスはその空白を埋める、いわばネゴシアン的な存在なんですね。

 

 

 

 

 

 

【エキセントリック ワインズ】

手前からテンプラニーリョ、グラシアーノ、そしてそれらのブレンド。

オーストラリアにあってブドウ品種も名前と同様にかなりエキセントリックではありますが、味わいはいわゆる正統派なオーストラリアンテイスト。

安心感ある上質な味わいです。

ちなみにグラシアーノもテンプラニーリョと同じスペインのブドウ品種。

日本へ輸入されるのかどうかは分かりませんが、なんだか応援したくなります。

オーストラリアで2大ジャイアントワイン企業に立ち向かおうと思えば、エキセントリックなモンキービジネス的発想が必要なんでしょうかね。

ちなみにグラシアーノは鑑評会で賞を受賞しています。

 

 

 

 

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「チュニジアのワイン」辛い料理に合うワイン

 

 

イタリアの激辛料理が有名なカラブリア州(ブーツのつま先の場所)のワインの記事をこのブログに以前書きました。

その激辛料理によく合うカラブリアの赤ワインに、よく似た印象をチュニジアの赤ワインに持ちました。

どちらも辛い料理を好む地域であるため、チュニジアの赤ワインもカラブリアのワインと同じく、おいしくて辛い料理によく合います。

 

 

 

 

 

 

【チュニジアのカベルネ・ソーヴィニョンとメルローのブレンド】

唐辛子を使ったペーストを塗ったパンと合わせて、おいしく味合わせていただきました。

プレステージな産地の対極にあるような、イタリアのマイナー産地や、歴史はあるがあまり聞かないワイン産地などの、ローカル色の強いのワインは販売が簡単ではありません。

飲んでもらえば美味しいと言ってもらえますが、いざ購入するとなると聞いたことのある産地のワインを選ばれることが多いようです。

ブランド力の違いってやつでしょうか。

それでも、ローカル色の強い地域のワインを理解することは、個人的にはスゴく楽しく感じるのです。

チュニジアとイタリアは地中海をまたいだ対岸に位置しますが、その昔、辛い料理を食べる文化を持ったチュニジアの人がカラブリアに移り住んだってことでしょうか。

もしそうだとしても、唐辛子が南米からもたらされたのはそれほど大昔ではないため、ここ数百年の間の話なのでしょう。

そんなアフリカとヨーロッパの合わさったようなエキゾチックさが、ワインを通じて味わえるような感じがたまらなく楽しいのです。

 

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