“2015年10月”の記事一覧

「ムーラン・オー・モワーヌ VV2000」モノポールの秘蔵ワイン

 

 

今回ご紹介するワインは、ブルゴーニュでは珍しいモノポール(単独所有)もの。

それも鍛え抜かれた舌を持つ、オーヴェルジュ(宿泊施設付きのレストラン)のオーナーシェフでもある、前オーナー(1995年~2008年)の秘蔵コレクションです。

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【オーセイ・デュレス  クロ・デュ・ムーラン・オー・モワーヌ  キュベ・ヴィエイユ・ヴィーニュ  モノポール 2000】Alc13%

962年からクリュニー派の修道士たちによってワインが造られていたという歴史あるドメーヌ。オーセイ・デュレスの谷間に構える中世の面影を残す建物と、その内側に空いた500ある穴の鳩小屋は、宗教的遺産、建築遺産として登録されているとのこと。

ワイナリー名にもなっている「クロ・デュ・ムーラン・オー・モワーヌ」とは、その昔にシトー派修道僧によって発見された神秘的な区画。このクリュニー修道院が所有していた区画を、962年から6世紀にわたってシトー派の修道僧によりブドウ栽培が行なわれて来たのだそうだ。

この僧侶たちによって大切に守られて来た区画は、コート・ド・ボーヌの丘に挟まれた中心部に位置しています。

「2000年ヴィンテージ」は1995年~2008年までのオーナーであった、オーヴェルジュのオーナーシェフでもあるエミール・アニック氏が造ったワインの蔵出し古酒です。

絶妙な熟成香、穏やかでエレガントなチェリー系の果実味、まさに飲み頃を迎えている味わいのブルゴーニュと言えます。

飲み頃のモノポールもの蔵出しブルゴーニュ古酒は如何でしょうか?

 

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「D・ラ・カデット レ・ヴォー・ブトン2009」自然派ブルゴーニュのエレガントさ

 

 

いわゆる「うす旨系ブルゴーニュ・ワイン好き」の方におススメしたい自然派のワイン。

それも2009年ヴィンテージ!当たり年です。

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【ドメーヌ・ラ・カデット ブルゴーニュ ピノ・ノワール レ・ヴォー・ブトン 2009】750ml Alc11.5%

いわゆるうす旨系で非常にエレガントな味わいのブルゴーニュ・ワインですが、それでもこのヴィンテージは2009年。

世紀の当たり年らしく、うす旨エレガントでありながら、しっかりとした成分の凝縮感。そしてミネラル感のある奥行がスーっと身体に馴染むように伸びてくる風味がうつくしい。

自然派だからなのか一口飲めば、癒されるような、落ち着かせてくれるような、どこか懐かしいような気分にさせてくれるから不思議です。

 

この「D・ラ・カデット」立ち上げのときに協力したのが、今や自然派ワインを代表する造り手のフィリップ・パカレさんなのだそうだが、同じようなワイン造りにおける哲学を持っているワインと言えるのではなでしょうか。

近年の不作続きのブルゴーニュ・ワインで「2009年ヴィンテージのブルゴーニュ・ワイン」は、ますます稀少になって来たように思います。

そして、2009年ヴィンテージは確かに美味しいのです。

 

2009年ヴィンテージの自然派ブルゴーニュ・ワイン「ラ・カデット レ・ヴォー・ブトン」は如何でしょうか?

 

 

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「濃いビール」 Oktoberfest だ!

 

 

この週末は、世界的に最もビールが消費された週末ではなかったでしょうか。

そう、いつかは訪れてみたいミュウンヘンのオクトーバーフェストです。

なんと600万人が訪れ、艶やかな民族衣装をまとった女性陣も加わって、500万リットルのビールを飲みまくるという、飲んべーさんにとってUSJどころの話ではない魅力ある祭典。

そこで飲まれるビールは3月に製造して夏の間寝かせておいた、味が濃く、アルコール分の高いビールなのだとか。

そんなビールを1リットルは入る特大ジョッキで、ソーゼージをアテに飲っつけるわけだ。

ビールのアテはソーゼージの他にヘンドゥル(鶏肉の丸焼き)、シュペッツレ(チーズや小麦粉で作った面)、ザワ―クラフトなどらしい。

もちろん、こんなに楽しそうなイベントは、ドイツ以外でも楽しまれる傾向にあるわけで、世界で楽しまれるイベントのひとつになって来ています。

そこで、「日本でもオクトーバーフェストを楽しみたい!」方のための濃いビールのご紹介です。

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まずは一押しのコレ!

「濃い」「リッチ」「まるでエスプレッソ」な「ナイジェリアのギネス・ビール」。めっきり涼しくなったこの時期に、この重厚な味わいをチビチビやるのがたまりません。

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凝縮感がたまらない最近大人気のスコットランド・クラフトビール「ブリュードッグ」。旨みと苦みのバランスが絶妙です。

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静岡の本格派ビール。クール・ジャパンのザ・ワンダー500にも選ばれた日本を代表する濃い系な「ベアードビール」。

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最後に、ほどよい濃さと飲みやすさの東京を代表するビール「東京ブルース」。

 

・・・・・・・でも、ドイツの女子って、あんなにキレイな民族衣装を着て、ホントにそんな特大ジョッキでビールを飲んじゃうんでしょうかね・・・・・・・?

もし本場のオクトーバーフェストを訪れることがあっても、自分は飲んべー、なんて言わない方がイイかも・・・・(汗)!

 

 

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「高級ワイン市況」消極的な強気

 

 

中華系が主導した2011年6月のボルドーワイン・バブルのピークから4年以上経過。

2014年7月に底打ちしたとみられるボルドーワインをメインとする高級ワイン市場は、はたしてボルドーワイン・バブル崩壊の負の影響を払拭し、健全と呼べるような市場環境に戻ったのか?

昨今の世界の金融市場の混乱は、ワインの収集や投資に影響を与えるのか?

高級ワインの業者間取引サイトであるLiv-exでは、いったい何が起きているのか?

・・・・・・・・等々、そんな高級ワイン取引の状況を、酒屋のオヤジなりに推察します。

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【高級ワイン・インデックスの2010年9月から2015年9月末までの推移】

高級ワインの業者間取引サイトである Liv-ex の指数「Liv-ex Fine Wine 100」は9月末の時点で242と、8月末から変わらず。

Liv-ex の取引で9月に最も値上がりしたのがシャンパーニュの「クリスタル2004」。8%の上昇で1ケースは£1,308で取引された。

シャンパーニュは「ドン・ペリニョン2006」や「テタンジェ2006」のリリースがあった。年末の需要期を控えているためかシャンパーニュ市場が活気づいているようだ。

また、カリフォルニアの「オーパス・ワン2012」、スーパータスカンの「マセット2012」、チリ・ワインの「アルマヴィーバ2013」のリリースもあった。

特に注目されたのが、「オーパス・ワン2012」で、2003年以降で最も評価が高いにもかかわらず、リリース価格はほとんど最安値の1ケース£1,800。

その後のセカンダリー市場では、この分かりやすいお得感により、好調なパフォーマンスとなっているようだ。

また、割安感のあるボルドーにも静かながら買いが入っているようだ。

「モンローズ2010」のパーカースコアが100点へ上方修正されたことにより、当初は同じ100点の「モンローズ2009」から38%ディスカウントの価格だったが、18%のディスカウントまで価格差が縮小しているとのこと。

「特にボルドーなど大きく値下がりした割安感ある銘柄を、警戒心を持って買う」というのがこのところの市場のコンセンサスのようだ。

若いボルドーワインのネゴシアン在庫は依然として多いと推測される。また世界的に大きな需要が見込める状況にないとも推測できるためか、少量ずつ警戒感を持っての買いに留まっており、高値追いで買い上げるような状況にはないようだ。

それでも、ボルドーワインの今後の価格動向の指標であるLiv-ex のビッド/オファー・レシオはその水準を切り上げているようで、今後のボルドーワイン価格の上昇を示唆しているとのこと。

高級ワインの主力であるボルドーのワインはこの先も堅調に推移しそうだが、大きく値を飛ばすような状況にはないようだ。

また、割安感のある銘柄は買われ、そうでない銘柄は見送られるこの傾向は、ボルドーワインの価格を平準化に向かわせるとみられる。

 

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「酒屋の株話」逆バブルの臨界点

 

 

マーケットが時として一方方向に行き過ぎるのは昔から良く知られた話。しかし、今週の値動きはすさまじかった。

「この市場環境で、このタイミングでか!?」みたいなショックには、思わず「ぎゃふん」って言っちゃいそうになりました(汗)。

ドイツの輸出額の2割を占めるという「大きすぎて・・・・・・」みたいなことにも発展しそうな「VWショック」。

名うてのトレーダー集団である、伝説のメタル商社「グレンコア・ショック」。

おまけに「福山さんご結婚ショック(失礼過ぎでしょ、なんでショックなの!?」

と、漠然とした下値不安のある、もろい市場環境が絶叫マシンと化した。

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時として価格が一方方向に行き過ぎるのは、昔から繰り返されて来たこと。そのスケールが大きくなると「バブル」と呼ばれるのだと思います。

高級ワインの取引などでは空売りの仕組みがないため、下方に過度に行き過ぎることはないようですが、金融市場では空売り、先物の売り、オプションなどによる売りなどの仕組みがあるため、上方へ行き過ぎるバブルと同じように、下方に行き過ぎることがある。

ならば、この日経平均が17000円を割れた下方への過激な売られ方は、バブルの正反対の逆バブルと呼べるのではないかと思うのです。

また、バブルのピーク時(今回はボトム時)には、そのバブルを象徴する様な出来事が起きることが多いような気もする次第。

高級ワイン市場の場合には、2011年6月に中国系が2008年ヴィンテージのCH・ラフィット・ロートシルトを過激に、そして派手に買い上げて、それがピークとなりました。

様々な要素が複雑に影響を及ぼす取引での、複雑系の神秘とも言えるかも知れません。

そして、これも良く知られた話なのだが、「バブルは必ず弾ける」のです。

この逆バブルは今週、臨界点を超えたように思う次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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