“2018年3月”の記事一覧

「酒屋の株話」ファンダメンタルズvsセンチメント

 

 

今の日本株市場の状況をやや大げさに言えば、”最高のファンダメンタルズ&最悪のセンチメント”だろうと思う。

 

 

 

 

 

 

<写真は日本経済新聞の記事>

最高のファンダメンタルズは企業業績に起因しており、最悪のセンチメントはマクロ経済に起因している。

また、先週は東証の空売り比率が過去最高となったが、多くの市場参加者がレバレッジを高めている状況が市場をより情緒的にしているように思う。

結果として上昇トレンドのなかで急落が起こり、戻りはゆっくりになる。それでも、何かあれば急上昇する可能性もあるのではないか。

企業の価値が安くなれば、魅力のある企業はその事業価値によって買われる。

たとえ日銀の出口戦略が始まったとしても、アメリカが保護主義に傾いても、魅力ある事業が魅力ある価格なら、それは買いなのだ。

マクロのコンセンサスは逆指標などとも言われるが、日本の株式市場はたとえ大幅な急落があったとしても”懐疑のなかで育つ”段階にあるのだと思う。

特に成長企業にあってはセンチメントが熱狂に変わるまで売るべきではないと考える。

 

 

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「トロ・ボー」丸み、バランス、フィネス、特別感

 

 

ブルゴーニュの名門ドメーヌから来日された5人の女性ヴィニュロンヌの5人目は、ショレ・レ・ボーヌの小さな村にある偉大なドメーヌ「トロ・ボー」。

トロ・ボーのワインはどれも果実味が豊かでタンニンが丸く、とても洗練されたスタイル。

またヴィンテージごとのブレも少なく、村名ショレ・レ・ボーヌなどは、レストランの定番として常時ワインリストに載せておけるアイテム。

 

 

 

 

 

 

<酒倶楽部ステップ ワイン担当と トロ・ボーのナタリー・トロさん>

グランクリュのコルトン・シャルルマーニュ、コルトン・ブレッサンド、コルトンを筆頭にプルミエ・クリュのアロース・コルトン、サヴィニー、ボーヌ、お膝元のショレ・レ・ボーヌなどを生産されております。

ナタリーさんにとってのワイン造りは、ブドウがとにかく大切でありドメーヌの仕事のほとんどは畑の仕事。また設備も大切であり、手摘みされたブドウは酸化する前に、直ちに醸造工程入るシステムを構築しているのだとか。

ナタリーさんのもっともおススメしたいワインは村名のショレ・レ・ボーヌ。30年前にはフランス人でさえ知らなかった名前で、この場所にグラン・クリュ、プルミエ・クリュはなく村名アペラシオンが最上。

果実味豊かでやさしさのある味わいが特徴です。

2016年ヴィンテージは84歳のお父さんも初めて経験したほどの大被害を被りましたが、残ったブドウから出来上がったワインは、いわゆる”ブルゴーニュタイプ”の2002年や2010年に似た爽やかでストラクチャーのしっかりとした素晴らしいワインになりました。

2017年は暑い一年でブドウが良く熟し、質、量ともに素晴らしい。2009年以来でもっともよい年になったとのこと。

 

 

 

 

 

 

<トロ・ボー コルトン グラン・クリュ 2010 と 黒毛和牛ローストビーフ>

コルトン・コンブの区画のワインですが、非常に小さいためコルトンのみのワイン名。

・・・いやはや素晴らしい。流石の2010年ヴィンテージだからなのか、コルトンだからなのか、トロ・ボーだからなのか、たぶんそれらのすべてが要因なのでしょう。うなるほどの美味しさです。

2010年はドメーヌ好みの味わいと語っておられましたが、フィネス、力強さ、丸み・・・・素晴らしい。

酒屋のオヤジが聞き間違えていなければ、コルトンでは20年前よりピノ・ノワール・フィンヌをいう品種を栽培しているのだそうで、ブドウの実をつけすぎない品種なのだそうです。

このワインの特別感はその品種から来ているものなのかも知れません。

 

ナタリーさんおススメの料理は、ブレス鶏のロースト。低温で長い時間をかけてローストし、最後にちょっと温度を上げて仕上げます。鶏肉のお腹にはタイム、塩。胡椒、切ったレモンを詰め、外側には塩、胡椒、バター。ブレスはコート・ドールの隣なのだそうです。

ポイントは、もちろんブレス鶏を使うこと。トロ・ボーらしいやさしさのある味わいのワインに合うのだそうです。

畑仕事中心の丁寧なワイン造りが伝わるような上質さが素晴らしいドメーヌです。

 

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「ジャン・ジャック・コンフュロン」偉大な大地のフィネス

 

 

ブルゴーニュの名門ドメーヌから来日された5人の女性ヴィニュロンヌの4人目は、かのアンリ・ジャイエとも比較されるほどの名声を得ていたと言われるシャルル・ノエラの畑を相続した、まさにブルゴーニュ屈指の名門、プレモー・プリセに拠点を置く「ドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロン」。

シャルル・ノエラから受け継がれたロマネ・サン・ヴィヴァンを所有するのは、北からルロワ(0.99ha)、ジャン・ジャック・コンフュロン(0.5ha)、ユドロ・ノエラ(0.48ha)。

 

 

 

 

 

 

 

 

<酒倶楽部ステップ ワイン担当と ジャン・ジャック・コンフュロンのソフィ―・ムニエさん>

ソフィ―さんはシャルル・ノエラの孫娘。

グランクリュのクロ・ヴージョ、ロマネ・サン・ヴィヴァンを筆頭にプルミエ・クリュのシャンボール・ミュジニー、ヴォ―ヌ・ロマネ、ニュイ・サン・ジュルジュなどを生産されております。

大切にしていることは良いブドウを収穫するために厳格に観察すること。時には直感も大切にする。

素晴らし過ぎるほどのドメーヌのラインナップのなかで、ソフィ―さんがもっともおススメしたいのがコート・ド・ニュイ・レ・ヴィニョット。村名クラスのワインではあるが、素晴らしい畑のブドウを使っており、コスト・パフォーマンスでは最高のワインであるとのことです。

2016年ヴィンテージは他と同じように少ない生産量だったが、残ったブドウからは非常にフィネスのあるワインが出来ました。

2017年は量、質ともに高く、ハッキリとした色合いのタンニンがよくとけ込んだバランスのよいワイン。

 

 

 

 

 

 

<ジャン・ジャック・コンフュロン ニュイ・サン・ジュルジュ 1erクリュ オー・ブド2011 と 仔羊の料理>

ヴォーヌ・ロマネの横にある畑のワイン。ふくよかでフィネスと呼べる気品の高さが感じられるハーモニー。2011年はテロワールがよく表現されているヴィンテージなのだそうです。

 

ソフィ―さんがおススメする料理は郷土料理であるブフ・ブルギニオンに似た牛のほほ肉を使ったジュードブフ。ほほ肉をベーコンや野菜類と一緒に赤ワインで120度のオーブンに入れて3時間煮込む料理です。ジャガイモのピューレを付け合わせにします。

ブルゴーニュワインで煮込んだ料理を、ブルゴーニュの一等地のワインに合わせるのですから、どう考えても素晴らしい組み合わせでしょう。

偉大な大地からは偉大なワインが出来るんですね。

 

 

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「エリック・ド・シュルマン」昔ながらの製法にこだわる

 

 

ブルゴーニュの名門ドメーヌから来日された5人の女性ヴィニュロンヌの3人目は、ブルゴーニュのモンテル―の生産者。

正直あまり聞かない生産地名ではありますが、ムルソー、ヴォルネイ、オーセイデュレスなど近辺であり、素晴らしい産地のひとつであることは間違いありません。

モンテリーらしい赤ワインとはチャーミングな果実味に緻密なタンニンとピュアな酸味を伴うのだとか。また、リュリーの白ワインもバランスのとれたやわらかな果実味が素直に心地よい味わい。

 

 

 

 

 

 

<酒倶楽部ステップ ワイン担当と エリック・ド・シュルマンのドミニク・ド・シュルマンさん>

エリック・ド・シュルマンではプルミエ・クリュのモンテリー、リュリーを筆頭に村名のモンテリーなどを生産されております。

大切にしていることはシンプルにその年のブドウに対応すること。あまり手を加えない素直なワインにすること。

ビオディナミ農法で収穫されたブドウは、昔ながらの伝統製法でワインにされます。

赤ワインは木桶発酵、大樽熟成。木桶醗酵にこだわりを持ち、自生酵母が住みつきやすいのがその理由。市販の培養酵母に頼る必要はまったくないのだとか。

ドミニクさんのもっともおススメしたいワインはプルミエ・クリュのモンテリー・シュル・ラ・ヴェル。ヴォルネイの隣に位置する3ヘクタールの畑の、樹齢25年~60年の樹から収穫されたブドウを使います。ピノ・ノワールには最適な環境の畑なのだとか。

2016年と2017年はこの40年のなかで最低と最高を経験。2016年に出来たワインはわずかに16樽。対して2017年では192樽のワインが出来ました。

他のドメーヌと同じように2016年は少ない生産量ながら、ふくよかで、アロマティック、ハッキリとした風味の非常に余韻の長い味わいに。

2017年はエレガントでミネラリティがあり、全てが素晴らしいワインが出来上がったとのこと。

 

 

 

 

 

 

<エリック・ド・シュルマン モンテリー 1er クリュ シュル・ラ・ヴェル2011 と 平すずき桜燻製ロースト>

エレガントでストラクチャーのしっかりとした、かなりの熟成ポテンシャルを感じさせる味わい。この先15年ぐらいは問題なくその潜在能力を楽しめそうです。

エリック・ド・シュルマンでは人気シェフにお願いして、自身のドメーヌのワインに合う料理をつくってもらったことがあるのだそうです。

それは、オルソルッコと呼ばれる仔牛肉を白ワインや野菜と弱火で煮込んだイタリア料理。最後に削ったレモンの皮を振りかけるのがポイント。

合わせるワインは熟成感ある1982年のピノ・ノワールがおススメ。きめが細かく、なめらかで重すぎない味わいが料理に合うようです。

グランクリュやプルミエクリュの畑には明らかな大地のパワーがあるのだそうです。熟成によるポテンシャルを引き出さないともったいないと言うことでしょうか。

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「シモン・ビーズ」失楽園鍋に合わせる

 

 

ブルゴーニュの名門ドメーヌから5人の女性ヴィニュロンヌが来日されセミナー、試飲、ディナーを開催されました。

その中にはリーダー的存在であり、日本にたくさんのファンを持つ、シモン・ビーズのチサ・ビーズさんもおられました。

シモン・ビーズはサヴィニー・レ・ボーヌという比較的マイナーなアペラシオンにあって、驚くほど緻密で繊細なワインを生み出します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<酒倶楽部ステップ ワイン担当と シモン・ビーズのチサ・ビーズさん>

グラン・クリュのラトリシエール・シャンベルタン、コルトン・シャルルマーニュを筆頭にプルミエ・クリュのサヴィニー・レ・ボーヌなどを生産されております。

もっとも大切だと考えていることは畑の個性に合わせたアプローチ。そしてきれいにピュアに仕上げること。天然酵母による醸造で、出来るだけいじらない素直な造り。

また、もっとも気を使うのはプレスのタイミング。ある程度のフレッシュ感が残る絶妙なタイミングを見極めるのだそうです。

チサさんのもっともおススメしたいワインはプルミエ・クリュのサヴィニー・レ・ボーヌ オー・ヴェルグレス。素晴らしい場所のワインで、特に風が素晴らしいと言います。

もうひとつ、チサさんの実験畑であるサヴィニー・レ・ボーヌ レ・セルペンティエもおススメ。チサさんのアイデアがもっとも詰まったワインと言えるようです。

シモン・ビーズもまた他のブルゴーニュワインと同じように2017年は素晴らしい年となり、バランスが良くすぐに飲んでもセラーで寝かせても美味しいワインとなりました。

2016年ヴィンテージではやはり春の霜による大打撃を受け、全滅した畑もあり80%の損失を被りましたが、残ったブドウからはなんと”自信作”が誕生したとのことです。

つまりは、マニア好みのワインと言うことでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

<シモン・ビーズ サヴィニィ―・レ・ボーヌ 1er クリュ オー・グエット2013 と 仔牛のコンソメ・ポッシェ>

2013年は特別なビンテージです。この年も雹の被害により大打撃を受けました。また、それまでドメーヌを引き継いでいたご主人が亡くなられた年でもあります。そのご主人が大好きだったのがこのオー・グエットでした。

その2013年ヴィンテージが素晴らしくなっていて、驚いているとのこと。

 

自宅で自身のワインと合わせることが多いのが、失楽園鍋と呼ばれる鴨肉とクレソンの鍋。ポイントは鴨の皮目を先に焼いておくことだそうです。

この失楽園鍋に特におススメできるヴィンテージは、出汁のような風味のある2008年と、香ばしさのある2011年。

 

「チサさんのワインをぜひ購入したい」・・・・まだ当店では入荷前なのですが、もう既にご購入を希望されているお客様がおられます。

ワインはもちろん素晴らしいのですが、そのチサさんのすごい奮闘ぶもまたシモン・ビーズの魅力なんですね。

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

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