“2014年10月”の記事一覧

「D・ギベルトー」お醤油味とカベルネ・フランのマリアージュ

カベルネ・フラン100%のワインとは、そう多く存在しません。

一般的にはボルドーワインの「カベルネ・ソーヴィニョン」や「メルロー」に一番少ない割合でブレンドされて繊細さを与えるような脇役です。

カベルネ・ソーヴィニョンやメルローのように味わいにはハデさがなく、どちらかと言えば素朴な味わい。また、カベルネ・フラン100%のワインは、穏やかでやわらかい口当たりなのですが、風味に青ピーマンのような、草やハーブのような青っぽさを感じるのです。

そんな味わいの特徴がカベルネ・フラン100%ワインの少ない理由かも知れません。

・・・・・・それでも、いわゆるカベルネ・フラン好きの方って結構おられるんですよね!

その一つの理由が、青っぽさのある素朴な風味とお醤油の相性の良さではないでしょうか。

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【ドメーヌ・ギベルトー ACソミュール】 カベルネ・フラン100%の自然派ワイン

このワイン自体の評価は高く、レベルの高い完成度のワインです。

その穏やかで、やわらかくて、青っぽさを感じる素朴さのある味わいのワインを、お醤油の風味が効いたお料理と合わせてみては如何でしょうか。

最もお醤油の風味を感じる料理といえば、やっぱりお刺身やお寿司でしょう。特にお醤油を付けた赤身のお刺身と合うように思います。

名脇役のブドウを主役にした、同じカベルネでもソーヴィニョンほど主張し過ぎないタイプで、控えめではあるが個性のあるドメーヌ・ギベルトーのカベルネ・フラン100%ワインと、お醤油の味わいを強く感じる和食のマリアージュは如何でしょうか?

 

 

 

 

 

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「ピノ・ネロ」ガンベロ・ロッソ選出コスパワインの試飲大特価販売!

お客様のほとんどが自動車で来店されるにもかかわらず、週末限定の試飲大特価販売を行っております。

もちろん自動車を運転してのご来店の方は、ご試飲できません。あしからず。

今回ご試飲いただけるワインは、イタリアのガンベロ・ロッソ(イタリアのグルメ専門誌)の「お買い得ワイン特集」で選ばれたイタリアのピノ・ネロ(ピノ・ノワール)です。

しかも大特価販売。どれぐらい大特価かは、このブログでは書けません。

ご興味のある方は、寄ってみてください。

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【トッレヴィッラ ラ・ジェニージア カルテシオ・ノワール2012】 ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)100% オルトレポ・パヴェーゼDOP

トッレヴィッラという1907年創業の、約300のブドウ栽培農家からなる共同組合のワイン。近年、ミラノ大学との共同プロジェクトにより品質が向上、ワインガイドで高い評価を得ている生産者です。

北イタリアのピノ・ネロらしくエレガントで軽やかな味わい。キレイな酸が印象的です。紫色や赤色の花びらを思わせる香り、ストラクチャーはしっかりとしているが軽やかで、スルスルと飲めてしまいそうなみずみずしさのあるワインです。

この三連休は台風が接近しているためか、遠出を控えて楽しむ方が多い様ですね。

ちょっと特別な連休に、ちょっと特別なワインをご自宅や友人宅、ご実家あたりで楽しむのは如何でしょうか?

ぜひぜひ味見に寄ってみてください。

 

 

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「酒屋の株話」なぜグローバルマクロは先物を売りたたいたのか?

今朝の日本経済新聞さんのコラム「スクランブル」に、ここ数日の株式市場の下げを主導したメインプレーヤーの話が掲載されておりました。

おどろいたことに、モルガンスタンレーさん一社からの大量の売りが、相場下落の最大の要因なのだそうだ。推測では「グローバルマクロ系のヘッジファンドが裏にいるのは間違いない」とのこと。

グローバルマクロと言えば「日本株を売って、日本国債を買う」などのダイナミックな取引手法のヘッジファンド。しかし今回はちょっと様子が違ったようなんです。

記事によれば、なんと「米国株の動きに数日間遅れて日本株が同じ方向に動く傾向がある」という9月中旬からの傾向に、グローバルマクロのヘッジファンドが投機のチャンスを見出したようなのだ。

びっくりするほど単純な理屈にファンドが大金を振り向けたってことなんでしょうかね?

S&P500

 

 

 

 

 

chart.yahoo.co.jp

 

 

 

 

 

【ヤッフーファイナンスさんのチャート。上がS&P500、下がTOPIX】

運用成績が振るわない状況で、ボーナスが確定する年末が近づいていることがその理由と推測されるようです。

また数日の遅効性を持った日米株の連動の理由は定かではないが、相場がそう動くならファンドが積極的に動き、結果として思惑通りの傾向となってしまうようだ。

・・・・・・・・つまり今回の一社のヘッジファンドが行った大量の先物売りは純粋な投機売りで、近い将来買い戻されるということなんですね。そのときには大量の買戻しが入ることになるわけです。

「ありがたいことに個人投資家のために株価を下げて、買いのタイミングをつくってくれている」みたいな状況と言えるかも知れませんね。

 

 

 

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その39

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格は、ブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年6月まで約20倍に高騰。

ピーク時にはシャトー・ラフィット・ロートシルト2008ヴィンテージのボトルに、当時最大の販売先であった中国の繁栄の意味「八」を刻むとのニュースが伝わったことから、ラフィット2008が大きく買われグランヴァン市場の価格を一気に押し上げた。

その後は中国でのバブルの縮小と歩調を合わせるようにグランヴァン市場は値を下げ続けている。

グランヴァン市場のバブルは2011年6月をピークに崩壊したようです。今後は、「はたしてグランヴァン市場はバブル崩壊を乗り越えたのか?」みたいなことを酒屋のオヤジなりに推察したいと思います。今回はその39回目。

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【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2009年9月から2014年9月末までの推移】

9月末のインデックス価格は8月末からほとんど変わらず。

それでも長く続いたダウントレンドの後の、遂に訪れた価格の上昇に、市場参加者の多くは先行きに対する自信を取り戻しているようだ。

高級ワインの業者間取引サイト Liv-exのレポートによれば、その証拠に9月のLiv-exでの合計ビットの額が20%増加しているとのこと。

米ドル高の影響もあり英ポンド建ての建値に割安感が出たことも手伝った。またこの先ワインのオークション・シーズンに入ることや、クリスマス・シーズンなどの高級ワインの需要期が数か月後に迫っていることも下値を支えたようだ。

最も上昇幅の大きかった銘柄はモンローズ2010でパーカー・ポイントが99ポイントから100ポイントに格上げされたことを好感されて買われている。それでも同じ100ポイント評価のモンローズ2009に比べると大きく割安とのことだ。

ロンドンの有力ワイン・トレーディング会社であるボルドー・インデックスのトレーダーは、特に米国とアジアからの強い引き合いにより、投資用のボルドーワイン(注1)の販売が大きく増加しているとのこと。

ポジション・トークも入っているのかも知れないが、「この先5年間で今は間違いなくボルドーワインを買う最高のタイミングだ!」と、強気のコメントをされている。

(*注1:投資用ボルドーワイン=売買されても所有者が変わるだけ。ワインは指定の倉庫で木箱に入れられ1mmも動かされることはない。また投資家は実際に購入したワインを見ることもない。)

更なる米ドル高の可能性、オークション・シーズン突入、クリスマス・シーズンに向けての業者の在庫積み増し、米国やアジアからの引き合いの増加と、長く続いた下げ相場がひと段落した後は上値を試す展開となるようです。

 

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「V・ファレルニア」”樽スープじゃない” クラシック・イタリアンなチリワイン

大好きなワイン生産者さんのセミナーに参加させていただきました。

チリの北部、首都サンチアゴから550kmの奥地、標高350m~2070mの山間部でイタリア人が造る、いわゆるニューワールド・スタイルのワインではない、クラシック・スタイルの非常に評価は高いがリーズナブルなワインを生産する「ヴィーニャ・ファレルニア」さんが来日されました。

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【ヴィーニャ・ファレルニアのジョルジオ・フレッサティさん】

ともするとチリ産のいわゆるニュー・ワールド・スタイルの赤ワインは、樽が強くそして濃く効いていることから ”樽スープ” などと揶揄されたりもします。特にカベルネ・ソーヴィニョンやカルメネール、シラーなどのフルボディ系の赤ワインでは、樽が効きすぎていて、どれも同じような味わいの印象だったりもするわけです。

それがこのファレルニアのワインは、まさにクラシックなイタリアワインのように、ほど良い樽加減。果実味がいきいきと感じられ、ストラクチャーがしっかりとしているのに、軽やかで柔らかいエレガントさを感じるのです。

非常に乾燥していて、非常に日照がよく、非常に空気の澄んだ場所で、イタリアでのワイン造りの経験を活かして、他のチリワインとはまた違うスタイルのワインを造り出している生産者なのです。

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ヴィーニャ・ファレルニアで最も売れるワインがカルメネール・レゼルバで、なんとチリの気候をいかしてアマローネ・スタイル(干しブドウにする)で造られたワイン。しかも価格は千円ちょっとだから素晴らしい。樽の使い方も熟知しており、フランス産のアメリカンオークでバランス良く仕上げられている。

この価格でこのワインとは、ちょっと他には見当たらないコスパかも知れません。

また、シラーやピノ・ノワールも、いわゆるニュー・ワールドらしくない。ストラクチャーはしっかりとしているのだが、やわらかくエレガントで軽やか。シラーは2005年に2002年ヴィンテージがチリのベストワインに選ばれたのだそうだ。

またピノ・ノワールはイギリスのデカンターで2013年に£15以下でのベストピノ・ノワールに選ばれたのだとか。

白ワインのヴィオニエとリースリングも試飲させて頂いた。ミネラル分がしっかりとしたフレッシュなタイプ。2012年と2013年ヴィンテージのためか、やや若い感じがあり、もったいない感じが正直しました。

しかし、酸がしっかりとしているため長熟するとのことで、特にリースリングにはポテンシャルの高さ、とコストパフォーマンスの高さを感じた次第です。

 

ちなみに、上の写真で山の上の方が白っぽくなっているのは雪ではなくミネラル分。乾燥しているためほとんど草もなく生えているのはサボテンぐらいらしい。

こんな場所で造られたワインが日本で千円ちょっとで飲めるのですから、ありがたいことだと思います。

チリ産のクラシック・イタリアン・スタイルの非常にリーズナブルと言えるワインを試してみては如何でしょうか?

 

 

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