“ピノ・ノワール”に関する記事一覧

「セントラル・オタゴ」あっちのピノ・ノワールが王様ならこっちは王子様か!?

ニュージーランド・ワインの試飲会が庭園の美しい由緒ある都内の会館で開催されました。

試飲会で印象的だったのは、質の高いニュージーランド・ワインのなかでも、特に優れたテロワールを感じるセントラル・オタゴのワインです。

これから世界でワイン造りを目指されている方々の中には、このセントラル・オタゴの地に注目されている方も少なくないと想像されます。特にピノ・ノワールの上質なワインが造ってみたいと願っている方々にとっては理想的な場所ではないでしょうか。

もし、酒屋のオヤジにもワイン造りができるのなら、そしてもちろんお金もあるのなら、やっぱりセントラル・オタゴがいいですね。

では、「セントラル・オタゴのワインは何が特別なのか?」といえば、味わいの印象がまるで3Dでテレビや映画を見るように、味わいに奥行があることでしょうか。想像するに、この奥行はニュージーランドで最も暑く、最も寒く、最も乾燥した気候といわれ、昼夜の寒暖の差の大きい環境から生まれるのだと思います。

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【写真は英国王子夫妻も訪れて試飲されたセントラル・オタゴのワイナリーのワイン】

一般的にニュージーランドのワインと言えば、フレッシュで特徴的な味わいの白ワイン「ソーヴィニョン・ブラン」が最も人気ですね。

なかでもマールボロ産のソーヴィニョン・ブランが人気なのですが、ちょうどニュージーランド南島の反対側に位置するセントラル・オタゴのソーヴィニョン・ブランも、3D的な奥行があって、これがまた素晴らしいのです。

赤ワインはピノ・ノワールばかりですが、白ワインではソーヴィニョン・ブランの他に、ふくよかさのあるゲヴェルツトラミネールや、甘口だったりオフ・ドライだったりのリースリングもあり、同じようにいわゆる3D的な奥行とピュアーさが素晴らしい。

それでもやっぱりもっともこの地で優れているワインはピノ・ノワールでしょう。

ブルゴーニュの生産者が「良いワインの味わいは口の中で横に広がるのではなく、深く奥に伸びていく」みたいなことを語っていましたが、セントラル・オタゴのピノ・ノワールにもそんなイメージの良さがあるのかも知れません。

ピノ・ノワールで造られるワインの王様といえば間違いなくブルゴーニュ・ワインですが、それに比べたらセントラル・オタゴのピノ・ノワールは、ひょっとしたら生まれたばかりの王子様あたりでしょうか。

それでも・・・・・50年後、100年後には・・・・・・・あっ、生きてないか(汗)!

ブランド企業最大手の社長さんは「i フォンが20年後もブランド価値を持ち続けるとは思わないが、ドンペリニョンは20年後も価値を持ち続ける」と語ったのだそうですが、これから価値を高めて行きそうなワイン産地の一つがセントラル・オタゴだと思うのです。

 

 

 

 

 

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最高級なトップエンド・ワイン・ブランドに死角はあるのか?

某ワインライターさんのブログにワイン業界の超大物に関する記事がありました。

その大物とは世界で最も高級と呼べるようなワインを生産するワイナリーの共同オーナーでありディレクター。どれぐらい高級かと言えば、たとえばそのトップ・ブランドのワインを夜の銀座で注文すれば1本で数百万円は間違いなく請求されます。

そのワインライターさんのブログではすべて実名で書かれておりました。しかし、酒屋のオヤジのレベルでは恐ろしくて、たとえこんなふざけたようなブログでも実名は書けません(汗)。

それでも、ほとんどの方はここまでの話の流れで誰のことなのか想像できると思います。ワイン業界の非常にレジェンドなお方なわけですね。

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【上の写真に深い意味合いはありません(汗)】

なんでもその大物は最近セントラル・オタゴで開催されたピノ・ノワールの大きなお祝いに参加されたのだそうです。もちろんそこにはセントラル・オタゴを代表するワインメーカー達も当然参加されていたわけです。

そこではその大物のワインも飲まれたました。しかし18本のワインのうち3本に良くないコルク臭がある、いわゆるブショネと呼ばれる状態のワインがあったのだそうだ。

それもひどいブショネで、これに対してその大物は「これは良くない!」とは言ったものの、その状態を認めようとせず「今日はワインが開いてないな!」などとまったく意に介さない様子。もちろん交換もしない。

また、あるセントラル・オタゴのワインメーカーは2006年にその大物のワイン造りのために働いた経験があり、どうもその時に雨の中で収穫を行ったようなのだ。しかし、その大物は雨など降っていなかったの一点張り。働いた当事者が言っているにもかかわらず、まったく認ようともしなかったのだそうだ。

 

 これは、ひょっとしたらピノ・ノワールを原料としたワイン業界における大物実力者と新興勢力、それぞれの感情の表れなのかも知れません。

それでも、まったく手が出ないほどに高くなりすぎたその大物のワイン価値と、その最強ともいえるワイン業界でのブランド力を背負うことは大変なことなのだと思います。あってはならないことは、あってはならないわけですね。

生産者のワインに対する姿勢、ワインの味わいと価値・・・・・ひょっとして名前にこそ芸術的価値があって、その名前が独り歩きしているのか・・・・・・・・(汗)!?

 

 

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「フライング・キウイ」セントラル・オタゴのピノが アンビリー バリュー!

 あの、美味しいセントラル・オタゴのピノ・ノワールがお得に楽しめるというお話です。

ブルゴーニュワインでいうところの、いわゆるネゴシアンのもみたいなイメージでしょうか。ブドウの栽培農家、ワイン醸造、瓶詰めとそれぞれ専門家に委託しているメーカーさんのワイン。

委託製造と言ってもその造りはしっかりとしています。

自然環境に配慮した自然農法を実践。また非常に評価の高いスペシャリストがワイン造りを担当。セントラル・オタゴのテロワールを生かした繊細で複雑性に富んだ、非常にコスト・パフォーマンスの高いワインに仕上がっております。

ワイン業界の新しいビジネスモデルによる合理的な運営により、セントラル・オタゴ産のピノ・ノワールとして非常に競争力の高いクオリティと、価格設定を可能にしているワインではないでしょうか。

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【フライング・キウイ セントラル・オタゴ ピノ・ノワール 2009】AL13.5% 750ml 現在価格1900円外税

世界最南端のワイン生産地であるニュージーランドのセントラル・オタゴ。一日の寒暖の差が大きく、また降雨量の少ない乾燥した気候が素晴らしい味わいのピノ・ノワールを育てることは周知のとおり。

この寒暖の差がセントラル・オタゴのピノ・ノワールらしいキレイでピュアーな印象の酸味や、味わいの複雑さ深みをブドウに与えるのだそうです。だから他のどこの地のピノ・ノワールとも違う、特別な上質さがあるようにも思えるのです。

著名なワイン評論家の方々は「ことピノ・ノワールに関してはセントラル・オタゴは聖地だ!」とか「ピノ・ノワールの聖杯の地が見つけ出された!」などと、いかにセントラル・オタゴがピノ・ノワールにとって素晴らしい地なのかを表現しています。

セントラル・オタゴのピノ・ノワールとして、この味わいでこの価格は、ホントに ”アンビリー バリュー!”。

お得感が本当にヤバすぎる(素晴らしすぎる)、セントラル・オタゴのピノ・ノワールは如何でしょうか?

 

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「フェルトン・ロード」最南端の地で寒暖差が生むフィネス

前回のセミナー&試飲会の続き。こちらもピノ・ノワールで高い評価のニュージーランドワインの「フェルトン・ロード」です。

「フェルトン・ロード」も、果実味たっぷりのビッグなワインではなく、フィネスを持つエレガントな良質ワインを追求しているワイナリー。ユニークな地形の3カ所の畑からそれぞれのテロワールを表現したワインを生産している。

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【フェルトン・ロードの醸造家 ブレア・ウォルターさん】

 ブレアさんの印象は、誰からも好かれそうな好感の持てるイケメン醸造家、そしてそのクリアーで分かりやすい英語から知性が感じられます。

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フェルトン・ロードのピノ・ノワールもまたエレガントでピュアーな印象。大変にレベルの高い味わいです。また、全体の70%はピノ・ノワールだが、20%しか造られていないシャルドネもまたピュアーでミネラル感があり非常にレベルが高い印象を受けました。

そして、全体の10%しか造られていないリースリングもピュアーなミネラル感と、高級ドイツワインかと思うほどの甘み。レベルの高い甘口ワインです。

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 フェルトン・ロードの栽培や収穫はすべて手作業。全ての畑は有機やバイオダイナミック農法により育成されます。土壌中に生息する微生物や植物の活動を活発にし、自然生物の多様性で土壌バランスを整え、病気や害虫を自然予防しています。

2010年にはフェルトン・ロードのすべての畑がデメター認証を受けたのだそうです。

醸造においても天然酵母による発酵、人的介入を最小限に抑えた醸造、果汁やワインに過度な圧力や負担をかけないよう重力を利用した設計など、「自然の力」を重視する姿勢に徹しています。

いわゆる自然派ワインなんですね!

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ブレアさんはフェルトン・ロードのワインで最も重要なポイントを日中と夜の気温差だと言います。この気温差がキレイな酸や風味を生み出すのだと。

世界で最も南に位置するワイン生産地のセントラル・オタゴでは、収穫前の時期で日中は25~30度あり、夜には急激に気温が下がって-5度ぐらいになることもあるだとか。一日の気温差が30度以上の日もあることになります。南極に続く海は冷たく氷河やペンギンが見られるほど。

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フェルトン・ロードで最も古い樹はは21年で平均樹齢は13~14年なのだそうです。こちらも樹齢とともにワインの質をさらに向上させていきそうな、非常に将来性のあるワイナリーだと感じた次第です。

ニュージーランドワインの2013年ヴィンテージは過去に前例がないほどの素晴らしい年になりそうですが、このフェルトン・ロードに限っては寒暖の差があった2012年ヴィンテージの方が上回るようです。

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「アタ・ランギ」品質とポテンシャル

都内中心部に位置する由緒ある会員制クラブの施設にて、ニュージーランドの有名ワイナリー「アタ・ランギ」と「フェルトン・ロード」からワインメーカーが来日されてのセミナー&試飲会です。

「ニュージーランドは、間違いなく今後世界で最も注目されるべきワイン産地の一つだ!」と感じたセミナー&試飲会でした。

ニュージーランドワインに長い歴史はありませんが、ワイン造りへの理想、技術そして環境と、ホントに何から何まですばらしいのです。

二つのワイナリーともに共通するのは、「果実味が凝縮したようなビッグなワインは造らない!」「フィネスやエレガントさのある余韻の長いピュアーな味わいを目指す!」「量より質を重視する!」などの明確なワイン造りへの方針。

先ずは「アテ・ランギ」から。

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【アタ・ランギ 醸造家のヘレン・マスターズさん】 

ヘレンさんは非常に聡明な印象のチャーミングな女性。先代のクライヴ・ペイトンさんの姪で高校時代からアタ・ランギとかかわっているのだそうだ。

 「アタ・ランギ」といえばやっぱりピノ・ノワールですが、このピノ・ノワールはロマネ・コンティから持ち帰ったものというのも有名な話らしい。

1970年代、ニュージーランドの税関職員で、オークランド近郊の自園でブドウ栽培をしていいたマルコム・エイベルが、ある日ニュージーランド人の旅行者がフランスのロマネ・コンティの畑に忍び込み、違法に持ち帰ったブドウの穂木を入国時に没収。そして検疫所で検査した後、それを自園の畑に植えたものがエイベル・クローンのはじまり。

そのエイベルさんからクライヴ・ペイトンさんが、その樹を購入して自分の畑に植たという、ややメチャクチャな流れなのですが、でもその樹は確かにロマネ・コンティから来ているようです。

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アテ・ランギのワインの良さは、フィネスを感じる透明感のあるピュアーなエレガントさでしょうか。ミネラル感があり、しっかりとした酸で余韻が長い、ややドライな印象です。

 また、アタ・ランギの素晴らしいのはピノ・ノワールだけではありません。シャルドネもまたピュアーでミネラル感あるキレイな味わいです。

ピノ・ノワールは2011年、2010年、2009年、2008年と試飲させていただいたのですが、結論から言えば「若いうちに飲んでしまうのは、本当にもったいない」と感じたレベルの高いワインでした。

より高い品質を目指すアタ・ランギでは殺虫剤、化学肥料、除草剤などは使用せず、調合剤やワイルドフラワー、地下の自然の土を掘り起こし散布するなど、サステナブルと一部バイオダイナミック農法を取り入れており、環境マネジメントシステムISO14001に認定されています。

ヘレンさんは「アタ・ランギ」のワイン造りでもっとも大事なのはバランスだと言います。特に収穫のバランスのよいタイミングと、発酵でのタンニン抽出のバランス。

収穫はかなり神経質になります。状態のよいものだけを収穫するピンポイント収穫です。このブドウの状態をみながらのピッキング・デシジョンが非常に重要で、ブドウの実が熟し過ぎればフィネスやエレガントさが失われてしまうのだそうだ。だから収穫はマーティンボローで一番早いとのこと。

またタンニンの抽出も重要でスイート・スポットと呼ばれる瞬間を見定めるとのこと。

現在アタ・ランギの樹齢は平均22年で最も古いのが32年。樹齢が古くなるほどにワインの味わい良くなっていくと言われますが、非常に将来性のあるワイナリーだと感じた次第です。

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 いつか本家を超える日が来るのか!?

 

 

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