“酒屋さん”の記事一覧

酒類販売50年間の推移

酒屋さんのための専門誌「酒販ニュース」さんが創刊50周年の記念特集をだされました。

酒類課税数量(全酒類合計)50年間の推移のグラフ表示です。

驚いた事にピークの平成6年~平成13年辺りの水準からまだ10%ぐらいしか減少していません。酒類ごとの推移では昭和30年代のレベルまで落ち込んでいるものもある中、大手ビールメーカーの努力や本格焼酎の人気なのか、はたまた世の中の経済状況が悪化しても、酒類への消費金額が減ってるだけで飲む量は減らないためか、意外に堅調なのです!

このピークから約10%減少のレベルは、日本のバブルのピークである平成2年とほぼ同水準!「世の中景気が悪過ぎ!」とか「若い人が酒を飲まない!」とか言ってるわりに、そんなに飲んでんの!皆さん!?って感じでしょうか(笑)。

大手ビールメーカーの努力は「発泡酒」や「第三のビール」などの販売競争。ビール業界はキリンさんの一人勝ち時代や、アサヒさんのアサヒ・スーパードライの大ヒット時代を経て「第三のビール」のシェア争い時代へ突入しているようです。

もうひとつの頑張っている酒類が「焼酎」。出費を抑えて同じ量の酒を飲もうと思えば選択は「第三のビール」か「焼酎」、もしくは両方です。ほとんどの人にとって、自宅で本物の「ビール」や「ワイン」「日本酒」「ウイスキー」を飲まなくても「第三のビール」と「焼酎」で十分ハッピーなのです!「焼酎」にもいろいろあって、価格も驚くほど高いのは一部だけですからね。

結局、お酒は酔うために飲むのですが、どんな味わいで酔うかってのが重要です。最近の「第三のビール」や「焼酎」は味わいがある程度以上には十分達しているのです。飲みつけちゃえば、それが自分好みの味になっちゃうし、もービール飲む必要もなくなっちゃうんですよね!

毎日一本の缶ビールを飲む習慣があったら、それが第三のビールに替わる事はあっても、2日に一本にはならないんですよね~!そんでもって景気が良くなっても、もうビールには戻りそうもありませんが(涙)!

酒類業界の50年間を読んで分かった事は、誰も将来の酒類業界を正しく予想して行動出来なかった事!!現在、日本の酒類業界の将来を予想してもらうと8割以上の方々が超悲観論者となるでしょう!日本の酒類業界、特に酒屋さんがこの先に「人の行く裏に道あり花の山」となりますかどうか(汗)!?

各酒類ごとの50年間の推移も、このブログで次回よりご紹介して行きたいと思います。

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フランス政府とワインとインターネット

ワインはフランスの文化であり、大きな産業だとフランス政府以外の人は理解しているのですが・・・・・!?

ワイン・ブランドのトップに君臨するロマネ・コンティーの畑。

フランス以外の国では「適量のワインは健康に良い!」が定説になっていますが、本場のフランスでは政府が「ワインは健康に悪く、社会的な損失を増大させる。」として禁酒を推進しているんですって!?

日本の街場の酒屋としては「だって、ワインってフランスの文化そのものだし、フランスにとっては大きな産業でしょー!?」って考えてしまいます。いくらフランス人がエキセントリックで極端な考え方するからって、自国の伝統ある大きな産業を潰すような活動をするなんて、あまりと言えばあんまり!酷すぎ!

最近では、インターネットにワインを載せることさえも禁止になりかけたのだとか!実際に大手の会社では、フランス向けのアルコール広告を廃止したらしい。ポルノ写真じゃないんだから!?って思いますよねー!

サルジコ大統領自身もアルコールを一切飲まず、水とオレンジジュースばっかりらしい。フランスの役人が酒を飲まないなんて!?って、そっちの方が驚きかもしれませんが!(笑)

もし、これが日本で、日本政府が国民に向かって「日本酒や焼酎は体に悪いですから、飲むのを止めましょう!」などと言ったらどうなるのでしょう?フランスの場合この比ではないのです。産業としても遥かに大きいし、歴史も古いのです。

ここ十年の間に、フランスでの一人当たりのワイン消費量は半分にまで減少したのだそうです。フランス政府にとっては喜ばしいことなのかも知れませんが、むしろこの事の方が問題なのではないかと思ってしまいます。

英語で飲んべーさんの事をWINOと言いますが、スペルからしてワインばかり飲んでる飲んべーさんから来た単語なのだと思います。ひょっとすると、フランスの多くの人にとって、ワインは悪いイメージがあるのかも知れません。酒屋のおやじのお祖父さんも、叔父さんも飲んべーでした。叔母さんは今でも日本酒に対して良いイメージを持っていません。いつも毒でも見る様な目つきで日本酒を見るのです。それと同じようなイメージをワインに対して持っているフランス人も多いのかも知れませんね。

それにしてもフランス政府の自国ワイン産業に対する配慮のなさには驚きます。今ではフランス人も含め多くの人がインターネットでワインの情報を得ます。これで、インターネットへの掲載まで禁止されたら、益々ワイン消費は減少して、良いワインはみんな外国へ輸出されちゃいそうですね!それは日本人にとって良い事なのか、悪い事なのか???・・・とにかく大変です。(汗)

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GW突入!酒屋のつぶやき「田舎の地酒」!!

いよいよGW突入!朝からいいお天気です。気持ちの良い連休になりそうですね!

 

酒屋にとってはGWと言っても休めるわけではありませんから、あんまり関係ないのですが(笑)!だた子供達がずっと休みで、おまけに親戚の子供が来たりしてにぎやかになるくらいでしょうか(汗)!

毎年、酒屋でのGWは前半にやや忙しく、ちょっと高めのお酒が売れます。後半は酒を売るより油を売っている感じでしょうか!(笑)連休のある月は、皆さん連休中にたっぷりとお酒を飲まれるせいか、その後酒類の売上がパッとしないんですよね!(涙)

GWの直前には日本酒の問い合わせが多くありました。ほとんどの場合、オヤジさんのお祝いか、帰省してオヤジさんへのお土産にするか、どちらかといった感じです!

酒所が帰省先の場合には、芋焼酎などの本格焼酎をオヤジさんへのお土産にされるケースが多いです!曰く「日本酒が有名なところだから、地元の酒屋さんがあまり九州の焼酎を置きたがらないんですよね~!」って!それで毎年、酒倶楽部ステップ・オリジナルの「ブレンデッド熟成焼酎」をお土産用として購入して下さるのは、本当にありがたい事です!

どこの田舎にもたいがい地酒があります。田舎での法事などには、必ずその地方の地酒がぬる燗などでその地方のお料理と共に出されます。それも、その地酒メーカーの製品の中では一番安い「普通酒」と呼ばれるランクの酒。若い人は、たいがいビールか焼酎かノンアルコール飲料で、ぬる燗の酒を飲むのはたいがい高齢の方達。でも、このぬる燗に付けた普通酒の地酒が、また旨いんですよね~(ホントに)!!

手造りで仕込まれた地元で定番の地酒をぬる燗にして、地元の料理を肴にコピリンコってやるのが本当に最高なんですよね!そんでもって、とっても贅沢!都心では中々味わえません。田舎のじいさんも、ひいじいさんも楽しんだ味わいなのです。

日本酒と聞くと「悪酔いして頭が痛くなるのでは!?」みたいな偏見を持つ人って結構います!地元の酒蔵さんが汗水流して造った地元の酒。是非、今年の帰省時は偏見を捨て、地元の「普通酒」を地元の人の飲み方(高齢者の飲み方。多分ぬる燗が多いと思います。)で、地元のお料理と共に楽しんでみて下さい。それこそが、最高の酒の楽しみ方なのかもしれません!!DNAにしみますよ!ホント!

PS・一番安い「普通酒」といってもパック酒ではなく、ビン入りの昔からその地域で飲み続けられている地元の酒のことですよ!平たく言うと、じいさんが飲んでた酒!

 

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高級ワイン・バブルなう!!高級ワインはロンドン経由で香港、中国へ!

イギリス・ポンドやユーロが弱含んでいるせいか!?中国、香港のお金持ちが高級ワインを買いあさっている。

格付けの高い高級で希少なワインにスゴイ値段が付いている!ポンドやユーロが下落しているため円建てだとその価格の値上がりにピンと来ないのですが。

ロンドンの高級ワイン商のボルドー・インデクスさんでシャトー・ペトリウス1982の6Lインペリアル・ボトルが一本£45,000(£/円が140円として6百30万円)で売れているらしい。これはボルドー・インデクスさんの13年の歴史の中で最も高値なのだとか。創業者のゲーリー・ブーンさん曰く、アジアへの高級でレアなワインの売れ行きが急上昇しており、値付けもそれを反映させているのだそうです。何ともうらやましい限りなのです!(汗)当然、日本以外のアジアですが!(涙)

また、ロンドン・ボンハムでのワイン・オークションでは1988年のロマネ・コンティー12本が£42,550(為替が140円で約6百万円)で落札されたのだそうだ。たぶん中国や香港の方だと推測される。日本円だとロマネ・コンティー1988年が12本で6百万なら、全然高くないじゃん!!って感じもしますが、£/円は250円ぐらいしてた時期もありますから、それを加味すれば結構な水準となるのです。

全体で89%の凄いワインが売れてしまっている模様。でも銘柄によって人気のないワインもありラ・ターシュのマグナム・ボトルあたりが売れ残っているらしい。(涙)

フランスの高級でレアなワインがイギリスに集まるのは、その歴史と大規模のワイン用保税倉庫を持っている事に寄るのでしょうか?マスター・オブ・ワインの様な超難関の資格が古くからあり、体制が整っている事もあるのでしょう。(ちなみに日本人では一人も保持者がいません!フランス人にも少なく、英語圏の弁護士に保持者が多い!なんででしょ?)

高級ワインの価格は世界のビリオネラーの数と今のところ連動しています。そして現在、高級ワインの価格は歴史的に高い水準にあるのです(€や£建てでは)。当然、世界のビリオネラーの人数も増えている様子で、新しくビリオネラーとなる人の3分の2はアジア系。悲しい事に、その中に日本人は多分いないでしょう。いても極々少数でしょうか!?(涙)

今後、益々ワインも金も自動車も高級食材もみんな中国やインドに飲み込まれて行く感じですね。この流れは止まりそうにありません!日本にある家族経営の酒屋でありながら、好況アジアの恩恵を受けるにはどーしたらいいんでしょかね???何とか流れに乗ってみたいものです!!

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パリで和製ウイスキーが人気!!

何とパリで日本製のウイスキーが人気なのです!!

日経新聞より

新聞によりますと、現在パリ市内だけでもすし屋が数百軒あり、すっかり日本食が定着したパリで今度は日本のウイスキーが急速に広まっているとのこと。街の酒屋の棚には日本の高級ウイスキーが並び、輸入量も右肩上がりとなっている。自動車や電子機器だった日本の顔は、いまやフランスではアニメにゲームにラーメン、寿司で、今後はウイスキーも加わりそうなのだとか。

パリ中心地のウイスキー専門店で販売するウイスキーの4本に1本は日本製。フランスが日本から輸入したウイスキーは2009年には€161万5280まで急伸し、ここ3年間で7倍に増加。

日本のウイスキーに特有の華やかな香りが受けているのだそうだ。ウイスキーは麦芽の香りやピートの香りが強いものが多いが、日本のウイスキーは果実のような香りがあり、ワイン好きのフランス人の好みにあっているらしい。また2000年代に入ってから欧州のウイスキー品評会でサントリーやニッカ・ウイスキーなど日本勢が相次ぎ入賞しているのも、ウイスキーファンに注目されている一つの理由なのだとか。価格もスコッチウイスキーと比べると安く設定されているらしい。

酒倶楽部ステップでウイスキーを購入されるお客様の好みは、大ざっぱに分けて2種類おられます。1種類は比較的若い方で、アイラのシングルモルトの様な個性的なウイスキーを好みます。もう1種類は酒屋のおやじもそうなのですが比較的高齢の方で、まろやかで穏やかなウイスキーを好みます。日本のウイスキーの味わいは、明らかに後者が好む味わいですね。正直、個性の強いシングル・モルト・ウイスキーは、ある程度の歳になると飲み疲れしちゃって、飲んでられないんですよね!フランスでも同じ様な傾向があるのではないでしょうか。特にワイン好きの人達には。

フランス人と聞くと、どーしてもイメージしてしまうのが、赤い靴下履いて、サスペンダーして、ペリエの大瓶を持ち歩き、いつも「おっらら~!」とかつぶやいてて、ややエキセントリックな考えを持ち、勝手なこといつもペラペラしゃべってる感じの男性!スゴイ偏見なのは分かっているのですが!(汗)でも、自分の信念は変えないタイプの人達。そんなフランス人に認められたのですから日本のウイスキーは本物です。スコッチともバーボンとも違う日本のウイスキーが世界的に認められて評価されているという事です。流石は日本のウイスキーメーカーですね!

数年前の事ですが、フランス人のマダムが蕨駅の近くでカフェを営んでおりました。そのマダムは日本の納豆が大好き。納豆をバターを塗ったパンにはさんでサンドイッチにして食べるのです。これは正直けっこうイケます。試してみて下さい。そのマダムは蕨の店を閉め、コルシカ島へ行って納豆サンドイッチ・ショップを始めたいと熱く語っていました。現在どうしているのか分かりませんが、フランス人はやっぱり何だか独創的です!(笑)

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