“2014年1月”の記事一覧

「キャンティ試飲会」イタリアワイン来てますね~!

キャンティとキャンティ・クラシコの試飲会です。

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 単純にイタリア料理のお店が多いためなのか、それともイタリアワインに興味のある人が増えたのか、キャンティの試飲会は大盛況です。

あまりの人の多さに、すべてのワインの試飲は断念。取引のある輸入会社さんに絞って、人ごみの中大汗かきながらやっとの思いで試飲をさせていただきました。

イタリアワインの中でもキャンティはそれほど売れ筋ではないような気がするのですが、それでもイタリアを代表するワインの一つであることは間違いありません。

「ひょっとしたら近頃はフランスワインよりも注目されてるか!?」みたいな印象は酒屋として正直感じます。

それほど多くは試飲できなかったのですが、もう若くはない酒屋のオヤジが感じたのは「伝統的スタイルのクラシックな味わいのイタリアワインがうまい!」ってことでしょうか。

たぶん世代によって味わいの好みは変化すると思います。

若い時にはモダンなスタイルの濃厚イタリアワインを好んだかも知れませんが、歳をとった証拠でしょうかね。イタリアの爺さんが好むようなエレガントでありながら酸のストラクチャーがしっかりしているようなイタリアワインがホントに美味しく感じます。

それも「サンジョベーゼ主体なんですが、そこにブレンドされているトスカーナ伝統品種は生産者でも品種がなんだかわかんないんですよ!」みたいな、まったく今時でない感じ。しかもまったく表示はされていないが自然派の野生酵母による造りだからスゴイ。

この辺の塩梅がクラシックスタイルのイタリアワインは、なんとも言えず魅力的な気がします。

「イタリアワインって、ますます来るかな!」みたいな気配を酒屋としては感じている次第です。

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奉献酒

やっと今日から仕事始めですね。

今回の正月休みは長かった。正月休みとしてはちょっと長すぎたのか、連休の後半になるとランニングをされてる方を街でよく目にしたように思います。流石は勤勉な日本人ですね。

さて、仕事始めの酒屋のお客様は、神社などへ参拝祈願される会社さんの奉献酒のご要望が多いようです。

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 一升の箱入りで吟醸クラスのお酒1本か、純米や本醸造クラスの一升の2本結わきに「奉献」の文字と会社名の入ったのしを付けるのですが、「奉納」の文字をご希望されるお客様もおられます。

 酒屋の目線で神社に奉納されているお酒を見ると、「奉献」もしくは「奉納」の文字は上品に書かれているものよりも、大きく豪快に書かれている方が見栄えがいいように感じます。

また、文字が大きい方が訪れる人の目を引き、一緒に記入してある会社の宣伝にもなるように思います。

 神社を訪れていつも思うのは「そのに奉納されているお酒はどうなるのだろう?」ってことです。たぶん皆さんも同じ疑問をお持ちなのかも知れません。

想像するに、たぶんある一定の期間を過ぎたら神社の神主さんたちが、神様に代わって飲まれるのではないかと思うのです。

もしそうなら、会社名の入ったのしを付けたお酒ですから、少しでも上質のものの方が、神様も神社の方々も喜ばれるし、会社名も覚えめでたくなるのだと思います。

 また、神社に奉納されているお酒を、一般に参拝された方々が見て、「あんな会社なのに、こんな酒ですか・・・・・!(汗)」と思われるよりも、「さすがはあの会社さん、奉献酒もスゴイですね~!」って思われたほうが会社のイメージアップにもつながるのではないでしょうか。

 神社などへの奉献酒、お客様への新年のご挨拶の手みやげと、美味しくて気の利いたお酒をご用意して酒倶楽部ステップでお待ち致しております。

ご利用ください。

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その30

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたして「グランヴァン市場はバブルなのか?」もしそうなら、「今後そのバブルは崩壊するのか?」を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその30回目。

Dec13

 

 

 

 

 

 

 

【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年12月から2013年12月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、デイリーベースで2012年11月13日まで約34%下落。その後反発して2013年3月15日には安値から約12%高い水準まで値を戻した。

それ以降はダラダラとなだらかな下げが続いている。3月15日の戻り高値から先月の12月末までの値下がり率は約10%、前月末からは約1%低い水準。今年3月から続いているなだらかな下落傾向の継続は、年末12月31日のインデックス価格を2013年の最安値で終了させた。

また、昨年末の安値は、当面の安値目標とも考えられた2012年11月の安値を下回り、2010年2月以来の安値となった。 それでも、オルタナティブ投資の対象としてはGOLDよりも下げ幅が小さかったようだ。

左岸の最高級ボルドーを避け、他の地域のハイエンド・ワインへ移行する動きも続いており、右岸ボルドー、ブルゴーニュ、スーパータスカン、シャンパーニュなどは、メージャー左岸ボルドーワインが軟調に推移しているにもかかわらず値を上げている。

しかし、流通量の大きい左岸ボルドーワインが軟調の影響は大きく、インデックスでは左岸ボルドーの影響を大きく受けるため、軟調な推移が今後も継続しそうだ。

 最大のワイン需要期であるクリスマスでの盛り上がりはなく、中国や香港での春節でもすでに業者は十分な在庫を保有しているとみられる。また、ボルドーのアン・プリムールのキャンペーンでも2010年ヴィンテージを最後に高値が付くような環境ではない。

評価の割に割安感のあるワインやヴィンテージ、また供給量の限定されたワインに買いが入っているが市場全体を持ち上げるにはパワー不足。

GOLD市場では中国やインドがさらなる下げでの買い場を探っているとのことだが、グランヴァン市場においては多くのワイン業者の期待とは裏腹に下値の目処が立ちにくい状況のようです。

インデックスの安値更新で値ごろ買いが入り、ワイン市場のなだらかな下落傾向に一時的な歯止めがかかる可能性はありますが、頭の重い市場環境に変化はなさそうです。

 

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「オーパス・ワン」ラ・プラース・ドゥ・ボルドーの利用法

酒類専門の情報サイト「ザ・デキャンター.com」に、伝統的な高級ボルドーワインの流通方法である、ボルドーのネゴシアンによる「ラ・プラース・ドゥ・ボルドー(La place de Bordeaux)」を通じながら、独自の販売スタイルで成功しているカリフォルニアの高級プレミアム・ワイン「オーパス・ワン」の話が掲載されておりました。

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【オーパス・ワン】

フランスのバロン・フィリップ・ドゥ・ロスチャイルドと、アメリカのロバート・モンダヴィのジョイント・ベンチャーであるオーパス・ワンがラ・プラース・ドゥ・ボルドーを通じた販売を行うようになったのは2004年。

ロバート・モンダヴィのオーパス・ワン保有株がブランドの保有団体に売却され、CEOとしてデービッド・ピアーソンさんが就任したの年と重なります。

2004年以前には各主要な市場に独占的にオーパス・ワンを扱う輸入業者があり、約16%が輸出向けだった。それが今では52%まで輸出向けが増えいるのだそうだ。

ラ・プラース・ドゥ・ボルドー経由にしてからは世界市場へのアクセスが迅速になり、そしてオーパス・ワンのブランドはさらにファンを増やしたのだそうだ。

しかし、オーパス・ワンのラ・プラースの利用法は、その他のほとんどのボルドーワインとはちょっと違っていたのです。

オーパス・ワンが選んだ販売方法はアン・プリムールのびん詰め前の先物契約や、トランシェと呼ばれる小出しではなく、毎年決まった日にすべてをラ・プラースに持ち込む方法。

収穫から3年後の9月最初の月曜日、午前8時にラ・プラース・ドゥ・ボルドーの22のネゴシアンに運びこまれ、そこから販売が始まることになる。

伝統的流通システムを利用することにより世界から注目される利点も得られ、また需要の強い地域に供給量を多くするようなコントロールが自社によってできる。

従来通りのラ・プラース・ドゥ・ボルドーの流通方法では、需要の強弱により価格が大きく変動しすぎるリスクがあった。

ボルドー以外の高級ワインはオーパス・ワンの流通方法に追随するとみられ、サシカイヤやマッセート、ボーカステルがラ・プラース・ドゥ・ボルドーの流通に入ってきているようだ。

ラ・プラース・ドゥ・ボルドーの利用についてピアーソンさんは「ラ・プラースはブランド力を築くためのシステムではない。すでにブランド力のあるワインでなければならない。」と。

22のボルドーのネゴシアンの伝統ある流通の仕組み「ラ・プラース・ドゥ・ボルドー」。従来通りの仕組みを利用している左岸の高級ボルドーワインにとっては低迷の原因とも言えますが、アプローチの仕方次第では、オーパス・ワンのようなすでに知名度の高い高級ワインにとってベストな流通方法になるようです。

 

 

 

 

 

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2014年 酒屋の大局観

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昨年の後半は酒業界にとって「意外に良かった」と言えるかも知れません。

特に、ちょっと高額な商品がよく動いたように思います。また忘年会シーズンでは「みんなでちょっと贅沢をしようぜ!」みたいなムードもあったように思います。

そのためか、高額の定番品が品薄となり、年末だけの、年に一度の楽しみとしてそんな高額の定番品を求めにご来店されたお客様には、期待が外れてがっかりさせてしまったお客様もおられました・・・・・・すみません。

一緒に仕事をしている者からは「なんでもっと仕入れておかなかったのよ!(怒)」みたいなお叱りも頂き、「・・・・・・だって・・・そんな高級品を何ケースも積み上げられないでしょうが・・・・・・(汗)!」みたいな言い訳をしていた次第です。

 たぶんアベノミクスによる株高や円安、また被災地の本格復興、オリンピック開催の決定などが消費意欲を高めたのだと想像されます。

またこの流れは今年も継続するのでしょう。

しかし、しかしです。やっぱり日本市場には少子高齢化と人口の減少というクリアーなトレンドが存在しています。国内の消費全体の総量は減少せざるを得ないのです。

こんな状況下で大手小売りは、より大きく、より多く、より効率的に、より販売チャンネルを広げると、このダウントレンドの国内消費市場での販売シェアをより拡大しているわけです。

たぶんどの業界でも同じだと思うのですが、小規模業者が販売量を追いかけてたところで市場は縮小するし、シェアは奪われるしでどうにもならないわけですね。

どの業界でもその分野のカッティングエッジを追及するしか生き延びる道はないように思います。

吹けば飛ぶような街場の酒屋としては、市場規模は極めて小さくても独自のカッティングエッジを求めて行くしか、これからの酒屋としての存在意義を見出すことはできなそうです。

つまり・・・「国内消費が何とかなってるうちに、何とかせねば・・・・・(汗)」ってことでしょうか。 

 

 

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