“ボルドー”に関する記事一覧

先週末、ボルドーでも激しい嵐

ワイン専門誌「デキャンター.com」によれば、ブルゴーニュに続き、先週末にはメドック地区でも強風と豪雨による嵐に見舞われたとのこと。

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ブドウ畑への被害はそれほど大きくないようだが、ワイナリ―の象徴的な木がなぎ倒されたり、ワイナリ―の旗ざおが倒されたりと、凄まじい嵐だったのだそうだ。

シャトー・ラフィット・ロートシルトでは、その美しいシャトーの有名な丘にある柳の木がなぎ倒された。

また、ポイヤック教会の鐘の塔は50メートルほど吹き飛ばされた。コス・デ・ストゥルネルやポンテ・カネでも旗ざおが倒され、シャトー・パルメでも前にあるオークの木が倒された。

電力の供給にも影響がでた。グリオ・ラローズとポンテ・カネ はバックアップのためのジェネレーターを持っていたが、それ以外のワイナリ―には設備がなく、気温が上がればワイン在庫に影響がでる可能性があった。

ほとんどの地域では、電力供給が回復したが、場所によっては月曜日~火曜日まで電力供給がストップした地域もあったようだ。

ポイヤックの一部はまるで竜巻が襲ったようだったとのことで、ブドウ畑が重大な影響を受けてもおかしくないような嵐だったようです。

ボルドー右岸でも雹が降ったが、特に重大な被害はなかったとのこと。その他、シャンパーニュやコニャックなども嵐が襲ったようだ。

 日本のゲリラ豪雨と同じように、ヨーロッパでも局地的な嵐があるようですね。嵐の来る前までは暑い日が続いたようで、嵐による被害がなければ良いワインが期待できそうです。

日本にいるとブルゴーニュやボルドーでの、年ごとの天候によるヴィンテージの違いは実感できませんが、天候がの助けがなければ、”偉大”と呼ばれるワインは出来そうにないようです。

大変なお仕事なんですね!

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その20

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその20回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年4月から2013年2月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、2012年11月13日まで約34%下落。その後は一方的な上昇に転じ2月の末には安値から約9%高い水準。関係者によれば市場のムードは”リカバリーモード”とのことだ。

最近開かれた大手オークション会社によるイギリスやアメリカのワイン・オークションでは予想を上まわる結果となり、相場が下げ止まったとみる向きが戻ってきたようだ。ワイン投資家にとっては、今後予定されている香港でのワイン・オークションの状況が注目されるところ。

また、酒類業界ではよくあることなのだが、業者間取引へのワイン供給が細くなっており、市場にタイト感が出ていることも相場を押し上げている要因の一つのようだ。

 このところワイン市場と値動きが似ているとされていた、ゴールドや中国株は下落傾向となりワイン市場との連動性は薄れてきている様子。

ワイン投資の傾向が昨年からの引き続きで、希少銘柄や割安感の強い銘柄に向いていることや、ワインの供給がタイトになっていることがワイン市場を独歩高にしていると考えられます。

一般的に投資のスタイルは「バリュー投資」「グロース投資」「マクロ投資」などに分けることができ、投資家はそれぞれのスタイルを持っているのだと思います。

そんななかで、ワイン投資に限っては「バリュー投資」が最も有効で、最も楽しみの大きい方法ではないでしょうか。その次が希少価値が高く供給量が低いワインへの「グロース投資」でしょうか。

経済学者さんなどが言う、ワインを金融商品として「マクロ投資」で行うインフレヘッジのための、広く浅くの投資スタイルでは、今後うまく機能しなくなるような気もするわけです(値下がりするワインも出てくる)。

アメリカやイギリスでのオークションが好調で、それぞれの国の株式市場も強い。なぜこんなにアメリカやイギリスの株が強いのか日本にいるとまったく理解できません。

最近、日本株の反転やアップル株の急落などを次々と言い当てた、その挙動が注目される投資家ジェフリー・ガンドラックさんが「米国株は”トリプルトップ”だ!米国株の調整に警戒せよ!」と話しているとの新聞記事がありました。ワイン市場にも少なからず影響があるのかも知れません。

中国系のアグレッシヴなワイン投資がこの先また復活するとは考えにくく、やはりここはワイン市場全体の調整ムードに負けない「バリュー投資」に徹することがワイン投資の最善策と考えます。

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「ムーラン・ド・シトラン2009」人気ボルドーのセカンドワイン

ワインの味わいは一期一会なのかも知れません。

今ならセカンドとはいえ偉大なヴィンテージである2009年のボルドーが普通に購入できるのですから。しかもお手頃価格で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムーラン・ド・シトラン 2009 AL13.5% 750ml 1980円

クリュ・ブルジョワ・クラスながら、メドックの格付けシャトーに匹敵すると評価の高い人気ボルドーワインであるシャトー・シトランのセカンド・ワイン。シャトー・シトランと比べると幾分ライトな味わいながら、同じように果実味豊かなボルドーワインらしい味わいです。

しかも偉大なヴィンテージと呼ばれる2009年ヴィンテージです。あたり前ですが、しばらくすれば2010年ヴィンテージに切り替わります。2010年も2009年に続く素晴らしい出来栄えの年なのですが、今なら普通に2009年ヴィンテージが購入できるわけです。

流石に2009年ヴィンテージです。凝縮感ある果実味は素晴らしいのですが、やっぱり2009年ではボルドーワインとしてはまだ若い。ワインを開けて二日目ぐらいの方が堅さが和らいでより美味しく味わえる感じが今ならします。

でも、もし自宅にワインを保管する場所があれば、ケース買いして数年寝かしてから楽しむ方がより賢明な楽しみ方ではないかと思うのです。もちろんシャトー・シトランの方がより良いわけですが、セカンドの方がよりお手頃なわけですね。

「ボルドーの2009年じゃ若過ぎて今飲んだらもったいなさ過ぎ!」ってとこでしょうかね。一般的には次に来る2010年も素晴らしく良い年だが2009年ほどではない。2011年が普通に良い年で、2012年はヴィンテージがないワインもあるわけで、2009年のボルドーで、今は普通に買えて、円高の時の輸入分で・・・・・・・・と考えれば、やっぱり今買わなきゃもったいない・・・・・かも!(汗)

こんな価格で、この味わい、セカンドと言えどボルドーで、しかも2009年のワインでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その16

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその16回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”フィナンシャルタイムズがルクセンブルグの大手ワイン投資ファンドの評価額に疑問!”

2008年より運用を始めたその大手ワイン投資ファンドが保有しているワインの年間のリターンは13%で、1億9百万ユーロに資産評価額は拡大。この好調な運用成績がヨーロッパの投資家からの資金を集めているのだそうだ。

保有するワインは54,000本。そのワインの中のボルドーワインだけでも2千6百万ユーロの価値があるのだとか。また運用を開始して以来、毎月そのワイン投資ファンドは保有ワインの価値が高くなっていると報告している。

これに対しベルギーの金融アナリストは、このワイン投資ファンドの報告は現実がまったく反映されていないとコメント。一般的なワインの評価価格の基準にされている高級ワイン取引所 Liv-ex の価格からファンドの評価価格が大きく乖離しているのです。

例えばシャトー・ラフィット・ロートシルト1996の場合、Liv-exの価格が855ユーロなのに対し、そのファンドの付けた評価価格は1,718ユーロで、倍以上の開きがある。Liv-exはB to Bの取引なのだが、それにしてもファンドの評価価格の設定方法は不可思議。

またボルドーワインが値下がり傾向にある中、ボルドーワインを多く保有するファンドのパフォーマンスが向上し続けていることも不自然と言えます。

ワイン投資ファンドは投資対象となるワインをただ保有し続けるわけではなく、最終的には高値で売り抜けて利益を出すことを目的としています。ワインを保有し続け独自の資産評価基準で資産価値を高め続ければ、将来的には恐ろしい状況に陥るとも想像できるわけです。

 また投資家からの不審を買い解約請求が多く発生した場合には、保有ワインの精算が必要となる可能性もあります。

 ボルドーワインの相場水準は高値から3割ほど値下がりしましたが、まだまだ歴史的には高値の水準にあります。そんな中、ワイン投資ファンドは2005年の後、2009年、2010年と連続した偉大なヴィンテージで、ファンドの運用資金は、目一杯ワインの保有に向けられている様子。

現在の世界経済の状況を考慮すれば、ファンドにとって今の相場水準でワインを売り抜けられればハッピー。かと言って値崩れを起こす様なことは避けたいわけで、ワイン市場は売り手の多い印象の、なんとも頭の重い”危険な香りのワイン市場”と言えそうです。

 

 

 

 

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グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その15

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその15回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 2012年4月から9月14日までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

高級ボルドーワイン・インデックスは2011年6月末にピークを付けてから2012年7月11日まで約34%の下落。その後は、夏休みムードが継続しているのか、横ばいからやや戻り気味の展開。

 ボルドーワイン・インデックス価格に大きな影響力を持つラフィット・ロートシルト。そのラフィット・ロートシルトの価格に影響を与えるとされる中国の株価も、政府が発表した景気テコ入れ策を好感して今月の中旬にかけて上昇したが、その後に中国の景気減速を警戒したとみられる売りが広がり、今週に入って約3年8ヵ月ぶりの安値を付けた。

「中国経済の下振れリスクを考慮すれば、当局がそろそろ動きだす!」との見方もあるようだが、日中関係の緊張もあり積極的な買いは入りにくい状況なのだそうだ。

短期的には、なんとも上値の重たい展開が中国の株価にも、グランバン市場にも予想されます。

先日、日経新聞に興味深い記事が掲載されておりました。景気に敏感といわれる銅価格の1900年からの変動は現在、資源価格の上昇基調が続く「スーパーサイクル」に入っているのだそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

米国内の銅価格1900年~2012年

2000年以前の価格の上昇局面は過去100年で3回。最初は1900~20年ころで、欧州に代わる新興国の米国がけん引。次は1950~80年ころ、日本や西ドイツなどの戦後復興が主導。そして今回の主役は中国で、いずれも新しい経済大国が誕生する過程で資源価格の長期的な上昇が起きた。

高度の経済成長では様々な商品への資金流入が起こるため、けん引国の影響はグランヴァン価格も資源価格と同じように影響を受けると考えられます。また、2000年以降の銅価格の値動きはグランヴァンのそれと良く似ております。

「いつまで今回の中国がけん引するスーパーサイクルは続くのか?」に専門家の方々は、「2020年まで今回の中国が主導するスーパーサイクルが続く。」が最長で、「昨年4~6月で当面のピークを越えている」が最短の意見だったようだ。

個々の商品にはそれぞれのファンダメンタルズがあり、水準を切り上げている商品もあるのだと思いますが、グランバン市場に関してはけん引役の中国景気の改善、それもビリオネラーの数がまた大きく増加に転じるような改善とならない限り、グランヴァン価格のスーパーサイクルは昨年の6月にピークを付けたとみるべきではないでしょうか。

世界的な低金利政策での過剰流動性相場の発生で、一時的にグランヴァン価格も上昇する場面があるのかも知れませんが、昨年の勢いある中国の買いほどの猛烈な買いが入るとは考えにくく、更には売りたい人と、買いたい人のバランスが片寄った上値の重さもあり、そうこうしているうちに安値を探る展開となりそうです。

 

 

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