“高級ボルドーワイン”に関する記事一覧

グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その39

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格は、ブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年6月まで約20倍に高騰。

ピーク時にはシャトー・ラフィット・ロートシルト2008ヴィンテージのボトルに、当時最大の販売先であった中国の繁栄の意味「八」を刻むとのニュースが伝わったことから、ラフィット2008が大きく買われグランヴァン市場の価格を一気に押し上げた。

その後は中国でのバブルの縮小と歩調を合わせるようにグランヴァン市場は値を下げ続けている。

グランヴァン市場のバブルは2011年6月をピークに崩壊したようです。今後は、「はたしてグランヴァン市場はバブル崩壊を乗り越えたのか?」みたいなことを酒屋のオヤジなりに推察したいと思います。今回はその39回目。

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【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2009年9月から2014年9月末までの推移】

9月末のインデックス価格は8月末からほとんど変わらず。

それでも長く続いたダウントレンドの後の、遂に訪れた価格の上昇に、市場参加者の多くは先行きに対する自信を取り戻しているようだ。

高級ワインの業者間取引サイト Liv-exのレポートによれば、その証拠に9月のLiv-exでの合計ビットの額が20%増加しているとのこと。

米ドル高の影響もあり英ポンド建ての建値に割安感が出たことも手伝った。またこの先ワインのオークション・シーズンに入ることや、クリスマス・シーズンなどの高級ワインの需要期が数か月後に迫っていることも下値を支えたようだ。

最も上昇幅の大きかった銘柄はモンローズ2010でパーカー・ポイントが99ポイントから100ポイントに格上げされたことを好感されて買われている。それでも同じ100ポイント評価のモンローズ2009に比べると大きく割安とのことだ。

ロンドンの有力ワイン・トレーディング会社であるボルドー・インデックスのトレーダーは、特に米国とアジアからの強い引き合いにより、投資用のボルドーワイン(注1)の販売が大きく増加しているとのこと。

ポジション・トークも入っているのかも知れないが、「この先5年間で今は間違いなくボルドーワインを買う最高のタイミングだ!」と、強気のコメントをされている。

(*注1:投資用ボルドーワイン=売買されても所有者が変わるだけ。ワインは指定の倉庫で木箱に入れられ1mmも動かされることはない。また投資家は実際に購入したワインを見ることもない。)

更なる米ドル高の可能性、オークション・シーズン突入、クリスマス・シーズンに向けての業者の在庫積み増し、米国やアジアからの引き合いの増加と、長く続いた下げ相場がひと段落した後は上値を試す展開となるようです。

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その23

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその23回目。

古ワインMay13

 

 

 

 

 

 

 

 

【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年7月から2013年5月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、2012年11月13日まで約34%下落。その後は一方的なリカバリーに転じ3月15日には安値から約12%高い水準まで値を戻した。その後は横ばいよりもやや弱含みな推移の、価格変化に乏しい模様眺めの状況が続いている。

ボルドーワイン2012年ヴィンテージのアン・プリムール(先物取引)キャンペーンは不調。

多くの買い手にとって2012年ヴィンテージの価格は高過ぎると感じるようだ。2009年、2010年ヴィンテージと続いた高評価の年に高値で既に大きく買い付けていることもあり、ほとんどのワイン商が2012年ヴィンテージでのアン・プリムールへの参加を見送った。

また、このころからワイン取引のオファーとビットの差が開いている。売りたい人は高値で売りたいし、買いたい人は安くなれば買っても良いという状況。

アン・プリムールで最高値でのリリース価格となった2010年ヴィンテージワインの取引シェアが大きくなってきたことも市場を上値の重い状況にしているようだ。高級ワインの業者向け取引プラットフォームであるLiv-exではボルドーワイン全体の取引量の約30%を2010年ヴィンテージが占めているとのこと。

2011年、2012年ヴィンテージと続くアン・プリムールの不調のためか、ワイン商が2010年ヴィンテージの現金化に動いているとのこと。 

2009年、2010年ヴィンテージのアン・プリムールでは高値で大量に買われた。続く2011年、2012年ヴィンテージでは価格の割高感があるため、値下がりしない限り買い手が不在の状況。これでは、しばらく弱含みの展開が継続すると予想するべきでしょう。

ところで、今日の新聞にイングランド銀行が「史上最大の国債バブル」が混乱した状態ではじけることへの警戒感を表明したとの記事が載っておりました。

いつの日か終わりを迎える不況を回避するための大量の資金注入も、終わり方が 悪ければ、その時こそは本当にワイン市場も巻き込まれてのオランダのチューリップになってしまうかも知れませんね。

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ボルドー最大級のワイン商日本市場へ!

本日の日経新聞「消費の現場」の記事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

新聞によりますと昨日11月1日、ボルドー最大級のワイン商であるボルドーワインバンクさんが東京の六本木で、高級ボルドーワインを試飲できるバー併設のワインショップを開いたのだそうだ。試飲は25ccからグラス売りで提供し1本5100円~23万300円を900円から飲めるのだとか。

毎月1回のペースで蔵元の関係者を呼びワインについてのイベントを催す予定で、5年後には10店舗に増やす計画になってるのだそうだ。

・・・・・・スゴイですね!!日本の高級ボルドーワイン市場はみんなもってかれそうですね・・・・・・・!(汗)

もちろん酒倶楽部ステップなんかハナクソみたいな存在で、ほとんど関係のない出来事なのですが、高級ボルドーワインを扱うような都内のワイン屋さんには激震が走るような出来事だと推測されます。大変だ!!

販売されるワインは、もちろん蔵から直接買い付けたワイン。あっちこっちと所有者が変わったワインではないのです。それにボルドーワインバンクさんのワインの管理はもの凄い体制になっていて、管理に対して信頼されるに十分足りると聞いたことがあります。

しかもそんな大手のワイン商が直接日本の消費者に試飲販売するのですからスゴイ!中国、香港で儲けて他のアジアへ広げているのか・・・・・!?って気もしますが、愛飲家、贈り物、ホテル、レストラン、投資家・・・・とガンガンもって行かれそうな感じですね!

街場の酒屋にはどうでもいいような話なのですが、酒関係者としては憧れてしまうような話なのです!

もし六本木に行くような機会があったなら、生まれ年のマルゴーかペトリウスでも値段を聞きつつ25ccだけ試飲させてもらおうかな!(笑)

 

 

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高級ワイン投資は金や原油、株投資よりも儲かる!?

2010年、中国、香港などアジアの爆発的な高級ワイン需要により価格は急上昇!!

The Liv-Ex Fine Wine Exchange さんのワイン・インデックスチャートです。

The Liv-Ex Fine Wine Exchangeによると2010年の12ヶ月間に高級ボルドーワインへの投資は金や原油、株式への投資よりも利益をあげることができたのだそうだ。

指標のインデクスはトップの五つのボルドーシャトーの10種類のヴィンテージのインデックスで、このインデックスが2010年の間に57%上昇した。同じ時期に金価格は35%の上昇。原油価格は20%の上昇。S&P500は13%。FTSEは11%と高級ワインの上昇幅はメジャー投資商品の上昇幅を大きく上回ったのでした。

Liv-Exの話では、とてつもなく大きな高級ボルドーワインへの需要が中国、香港を中心としたアジアから出てきたのだそうだ。

ダイレクターのジェームス・マイルスさんは、引き続きシャトー・ラフィット・ロートシルトが市場を引っ張っており、一年前と比べて同じヴィンテージで価格は倍になっていると。さらにこの高級ボルドーワインの価格上昇は他の産地の高級ワインにも広がっており、ブルゴーニュやソーテルヌへの需要が増加している兆しもあるらしい。

過去に経験がないぐらい価格が上昇した高級ボルドーワインは”買い”なのでしょうか?”売り”なのでしょうか?大量の余剰資金が金や原油と同じように高級ワインに流れ込んでいるのですから、金や原油の価格が下がらないと高級ワイン価格も下がらないのかも知れませんね。

今年最初の築地での本マグロの競りでも最高値が付けられ、香港の回転寿司屋さんと銀座の高級寿司店さんが共同で競り落としたことが話題になっていましたが、これも中国、香港の影響力なのかも知れません。

日本に生活して酒屋のような地味な商売をしていて、なおかつ日本のバブル時代を一応知っている者としては今の高級ワイン市場の状況は、やはり高所恐怖症とも言える異常さを感じます。

と言うか「価格が上がっているから買うんだ!」という現在の中国人の強引な意見は、いつか日本でも同じ様なことを聞いたような・・・・・!(汗)

やっぱり手持ちがあれば”売り”ですかね!でも大きく値下がりする環境でもなさそうですが!!(汗)

それにしてもロンドンのワイン商の儲けは過去最高ぐらいにはなってるはずで、何ともうらやましい限りなのであります!


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