新潟、大手有名酒蔵のほとんどが金賞逃がす!

平成23酒造年度の全国新酒鑑評会が数カ月前に開かれた。今回は876店の応募があり、特に優秀とされる金賞247点のうち、新潟県の酒は全国最多の24点だったとのこと。

ところが驚いたことに、その金賞受賞蔵の中に毎年常連である新潟の大手有名酒蔵が、今回はほとんど入っていなかったとのこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回は「全国新酒鑑評会」がスタートして100回の節目を迎え、金賞の数では新潟県は清酒王国を裏付ける結果となった。

しかし個々の金賞受賞蔵を見ると、新潟の酒として直ぐにイメージできる大手有名蔵のほとんどが金賞を逃がし、代わりに知名度がいまいちの小中規模の酒蔵の酒が金賞に輝いた。

業界関係者の話では、鑑評会にも清酒の味わいに対するトレンドがあり、その味わいのトレンドに金賞は左右されるらしい。

新潟県の金賞受賞酒が一気に多くなったのが今から約20年前。ちょうどこのころ日本の食の欧米化が進み、世の中では淡麗辛口の酒が好まれるようになったのがきっかけなのだそうだ。その後は現在まで、新潟県の金賞獲得数は高水準を持続している。

ところが最近になって、その淡麗辛口一辺倒のトレンドが変化してきたらしい。前回の鑑評会ではむしろ山形や石川の濃醇旨口の酒が多く金賞をとるケースが多かったとのこと。

そこで、「前回が濃醇旨口系なら今回もそのトレンドは続く!」と、今回の鑑評会の傾向を予想した業界関係者は多かったらしい。ところがふたを開けてみれば、今回はまた淡麗辛口系に戻ってしまったのだそうだ。

通常大手清酒メーカーは酒蔵を複数所有しており、リスクヘッジのために淡麗辛口系や、濃醇旨口系と蔵ごとに味わいをかえるのだそうだが、それでも今回はうまく行かなかったようだ。

 金賞を受賞するか否かで、その酒の持つブランド力が変化するとは思いませんが、鑑評会に参加する以上は酒造りのプロとして金賞と認められたいのは当たり前です。旨い酒を造るのはどの蔵も得意なのかも知れませんが、鑑評会のトレンドを読むのは難しいようですね。

 

 

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