グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その44

 

 

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格は、ブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年6月まで約20倍に高騰。

ピーク時にはシャトー・ラフィット・ロートシルト2008ヴィンテージのボトルに、当時最大の販売先であった中国の繁栄の意味「八」を刻むとのニュースが伝わったことから、ラフィット2008が大きく買われ、グランヴァン市場の価格を一気に押し上げて相場のピークを形成。

その後は中国でのバブルの縮小と歩調を合わせるようにボルドーワインは値を下げ続けた。

中国が主導したボルドーワイン・バブルは2011年6月をピークに崩壊した。

今後は、「はたしてグランヴァン市場はバブル崩壊を乗り越えたのか?」みたいなことを酒屋のオヤジなりに推察したいと思います。今回はその44回目。

feb15古酒

 

 

 

 

 

 

 

 

【グランヴァン(ほとんどボルドー)・インデックスの2010年2月から2015年2月末までの推移】

2月のワイン・インデックスは、中国が春節に入る直前に高値を出し、その後に約1%程のセットバック。1月末の水準からは1%弱の値下がり。

短期的には、今年の干支である ひつじラベルのトップ・ブランド、シャトー・ムートン・ロートシルトがけん引した春節相場は、材料出尽くしとなったようだ。

それでもワイン市場の下げ止まり感はコンセンサスとなり、ワインコレクターやワイン投資家が市場に戻って来ているようで、底堅い推移となっている。

超がつくほどの富裕層が多いアメリカや中国、ワイン・コレクターが最も多いとされるイギリス、それらの国々での最近の株高やユーロ安が、ワイン市場のセンチメントに好影響を与えているとみられる。

最も市場で注目されているのが2005年ヴィンテージのボルドーワイン。今後パーカースコアなど、評価の上方修正が予想されており、現在の価格水準にはまだアンダーバリューの感があるようだ。

また、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ2010年ヴィンテージが、非常に高い評価を受けたことから堅調な価格の推移となっている。

この春の2014年ヴィンテージのアン・プリムールに関しては、アメリカのバイヤー、中国のバイヤーともに興味を失っているようで、余程の魅力的な価格でない限り積極的には動かないと見られている。

それよりも、既に瓶詰めされて製品化されているワインで、割安感のあるものが注目されている様子だ。

 

先日、幕張で開催されているフーデックス・ジャパンに行ってきました。

フランス・コーナーでは、ボルドーのネゴシアンさんが、新しいワイン投資の王様ワインとも呼べる100ポイントワイン、「シャトー・オー・バイイ2009マグナム」を、表にど~んと飾ってありました。

そして、それを見た銀座あたりのナイト系な雰囲気のご婦人が、そんなワインを試飲させろと迫っておりました(汗)!

ネゴシアンが香港、中国だけでなく、日本にもついに注力し始めたことを感じたと同時に、「またバブリーな高級ワイン人気が日本に蘇りつつあるのかも!?」などと感じた次第です。

世界的な株高は、より厳選されたワイン・ブランドとヴィンテージのサポート役となるようです。

 

 

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