グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その20

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその20回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年4月から2013年2月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、2012年11月13日まで約34%下落。その後は一方的な上昇に転じ2月の末には安値から約9%高い水準。関係者によれば市場のムードは”リカバリーモード”とのことだ。

最近開かれた大手オークション会社によるイギリスやアメリカのワイン・オークションでは予想を上まわる結果となり、相場が下げ止まったとみる向きが戻ってきたようだ。ワイン投資家にとっては、今後予定されている香港でのワイン・オークションの状況が注目されるところ。

また、酒類業界ではよくあることなのだが、業者間取引へのワイン供給が細くなっており、市場にタイト感が出ていることも相場を押し上げている要因の一つのようだ。

 このところワイン市場と値動きが似ているとされていた、ゴールドや中国株は下落傾向となりワイン市場との連動性は薄れてきている様子。

ワイン投資の傾向が昨年からの引き続きで、希少銘柄や割安感の強い銘柄に向いていることや、ワインの供給がタイトになっていることがワイン市場を独歩高にしていると考えられます。

一般的に投資のスタイルは「バリュー投資」「グロース投資」「マクロ投資」などに分けることができ、投資家はそれぞれのスタイルを持っているのだと思います。

そんななかで、ワイン投資に限っては「バリュー投資」が最も有効で、最も楽しみの大きい方法ではないでしょうか。その次が希少価値が高く供給量が低いワインへの「グロース投資」でしょうか。

経済学者さんなどが言う、ワインを金融商品として「マクロ投資」で行うインフレヘッジのための、広く浅くの投資スタイルでは、今後うまく機能しなくなるような気もするわけです(値下がりするワインも出てくる)。

アメリカやイギリスでのオークションが好調で、それぞれの国の株式市場も強い。なぜこんなにアメリカやイギリスの株が強いのか日本にいるとまったく理解できません。

最近、日本株の反転やアップル株の急落などを次々と言い当てた、その挙動が注目される投資家ジェフリー・ガンドラックさんが「米国株は”トリプルトップ”だ!米国株の調整に警戒せよ!」と話しているとの新聞記事がありました。ワイン市場にも少なからず影響があるのかも知れません。

中国系のアグレッシヴなワイン投資がこの先また復活するとは考えにくく、やはりここはワイン市場全体の調整ムードに負けない「バリュー投資」に徹することがワイン投資の最善策と考えます。

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