「高級ワイン市況」最強ブランド買われる

 

 

中華系が主導した2011年6月のボルドーワイン・バブルのピークからほぼ5年経過。

2014年7月に底打ちしたとみられるボルドーワインをメインとする高級ワイン市場は、はたしてボルドーワイン・バブル崩壊の負の影響を払拭し、健全と呼べるような市場環境に戻ったのか?

昨今の世界の金融市場の混乱は、ワインの収集や投資に影響を与えるのか?

高級ワインの業者間取引サイトであるLiv-exでは、いったい何が起きているのか?

・・・・・・・・等々、そんな高級ワイン取引の状況を、酒屋のオヤジなりに推察します。

Apr16

 

 

 

 

 

 

 

 

【ワイン・インデックス2011年4月から2016年4月末までの推移】

高級ワインの業者間取引サイトである Liv-ex の指数「Liv-ex Fine Wine 100」は、4月末の時点で252.75と3月末と比べて1.05%上昇した。5ヶ月連続の上昇で、2015年11月の安値からは6.78%の上昇。

前月比で最も値上がりしたのは、偉大なヴィンテージの最強ブランド。

最も値上がりしたのがDRCロマネ・コンティ2010で、13.7%上昇して1ケース£104,824。

他はCh・ムートン・ロートシルト2010が4.7%上昇の1ケース£5,025。Ch・ラフィット・ロートシルト2005が3.9%上昇の1ケース£6,050。Ch・ムートン・ロートシルト2005が4.8%上昇の£4,190。Ch・ラトゥール2006が7.5%上昇の£3,655。

英国のEU離脱への懸念による英ポンド相場の動きに、引き続き影響をうけているようだ。4月の英ボンド相場はユーロに対して戻りを試す上昇基調となったが、4月の後半にはまた下落基調に戻っている。

2012~2013年にも対ユーロでの英ポンド安により、ワイン・インデックスは上昇した。しかし、その後に英ポンド相場が反転してユーロに対して英ポンド高に動いたことによりワイン・インデックスも下落している。

英国外からのバリューを意識した買いが、強いブランド、良いヴィンテージに入っているとみられる。

 

ボルドー2015ヴィンテージのアン・プリムールの出値は、2014年ヴィンテージから10~20%ほど高い水準になると予想されているようだ。

ここ数年では最高のヴィンテージとされていることから、低調だったここ数年よりも今年のアン・プリムールは盛り上がると予想される。

しかし、引き続き2012年ヴィンテージを筆頭に流通業者のボルドーワイン在庫は高水準にあり、ワイン・インデックスが大きくは値上がりしにくい状況が続いているとみられる。

それでも6月23日に実施される国民投票の結果次第では、さらに為替市場から影響を受けることになるのかも知れない。

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