コアなワイン・ファンの方の中には、酒屋あたりのレベルをはるかに超えた質問をされる方がおられます。
例えば「このワインの造られた畑のpHは?」みたいなご質問。
たぶんそんな質問をされるファンの方は、土壌がワインの味わいに与える影響を良くご存じなのでしょう。
先日、イタリアワインの試飲会で土壌の違いによるワインの味わいの違いを体験することができました。
【地質の違う畑から収穫されたプリミティーボのワイン】
ハッキリと違いが分かるのが腐葉土で栽培されたブドウから造られたワイン。腐葉土の香りがするのです。味わいも腐葉土からつくられたワインらしく豊かで濃厚なコクが感じられます。
力強い味わいに感じたのが鉄分を多く含む火山活動で出てきた赤っぽい土。味わいによりしっかりとしたストラクチャーを与えているように感じました。
微妙な違いではありますがミネラル感のあるフレッシュさを感じるのが白っぽい石灰質の土。シャブリやシャンパーニュほどではないのですが、ややキリッとした感じもあるような気がしました。
最も驚いたのが砂地のワイン。海岸近くの砂丘のワインとも言えるようです。ブドウの木は小さく、収量も非常に低くなるのだそうですが、これがまたシルキーでなめらかな感じで素晴らしい。やわらかに広がる深みを感じます。
どの地質でも地中の奥深い場所には石灰質の層があるとのことで、腐葉土以外の土による違いはそれほど強くありませんが、それでも飲み比べると違うのです。
まさに環境が味わいに出ているわけですね。
テロワールと表現されるほんの一部の要因だと思いますが、テロワールの違いが少しだけ理解できた気がした次第です。
※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります
投稿日:2014年10月23日
カテゴリー:ワイン
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