なぜボジョレ・ヌーヴォーは毎年当たり年なのか?

 

 

ボジョレ・ヌーヴォーとは地球上で最も早く味わえるとされている、日本人のためにあると言っても過言ではなのかも知れません。

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「なんでボジョレ・ヌーヴォーは毎年、50年とか100年に一度の当たり年なの?」・・・・毎年のように酒屋の店頭でお客様から聞かれる質問です。

たしかに11月の解禁日が近づけば、ラジオやTVで今年のヌーヴォーがいかに素晴らしいかが語られます。聞いてる側としては「・・・・またかよ・・」みたいな、ややうんざりした気分になるのは当然だと思います。

それでも、それは日本での消費の気まぐれに、ボジョレの生産者が振り回された結果と言えるのかも知れません。

1985年ごろにボジョレ・ヌーヴォーは日本に入って来ました。そしてバブル景気などもあり、ワインブームをけん引しました

ボジョレ地区の生産者の成功しているビジネスモデルはヌーヴォーの販売です。そしてそのほとんどは日本向けなのです。

つまり「ボジョレ地区の農家さんは日本へのヌーヴォーの販売で食っている」と言えます。他のブルゴーニュワインと違い、ボジョレはヌーヴォー以外ではあまり注目されることがありません。

日本でどれだけヌーヴォーが売れるのかは、ボジョレの農家さんにとっての死活問題。そのために厳しい栽培や収穫基準、ブレンドの研究などを行うのでしょう。

そんな地域を代表する方が日本の消費者に向かって、消費者の期待を裏切るようなことを口にできるわけがないのです。

ちなみに戦前の高級レストランでは、いまの有名ブルゴーニュ・ワインと同じような価格でボジョレワインも販売されていました。

 

ボジョレ・ヌーヴォーの日本への輸入量はここ数年減少に転じております。

酒屋の店頭でも普段ワインをたしなまれる方に限って「・・・・もうヌーヴォーは卒業かな」などと感じている方は少なくないようです。

もしくは、年に一度の行事として、ちょっといいヌーヴォーをお求めいただく感じでしょうか。

数年前のような、ボジョレ・ヌーヴォーを1本500円以下で販売しようなどと考える大手小売り業者はもう現れないでしょう。また、そんな日本の販売の現場での過当競争が、日本のヌーヴォー市場をつぶしたのかも知れません。

 

日本の消費者の期待に応えようと、頑張って来られたボジョレの生産者の期待に応えてみるのも、ひとつの良い考えではないでしょうか。

ちなみに今年のボジョレの出来は本当に良いようです。

 

 

 

 

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