ボルドー メドックワイン試飲セミナー

 

 

メドックワイン委員会が主催された「メドックワイン テイスティングセミナー」に参加させていただきました。

左岸高級ワイン産地を含むメドックワインの生産量はボルドー全体の15%ほどですが、輸出金額はボルドーワイン全体の約半分というから圧巻です。

ちなみにメドックはボルドー左岸と表現されることが多いのですが、ジロンド川の川幅が広いため現地では左岸というよりも、半島と認識されており、実際に水の影響の大きい半島的な環境なのだそうです。

また、畑の特徴を意味するテロワールとは、厳密には気候や土壌の他に人間の考え方や習慣、ノウハウも含まれるのだとか。

 

 

 

 

 

 

<2014年ヴィンテージのメドックワイン>

正直2014年ではまだ若すぎる印象でした。

著名ワイン評論家は、「若いボルドーワインを飲むのは、ワインを無駄にしているようなものだ」と言っておりますが、メルローの含有量を多くした、早くから楽しめるタイプのワインでも、やはりボルドーワインです・・・・・もったいない感じがした次第です。

格付けされているワインはセラーで保管され長く熟成してから飲まれ、格付けされていないワインは比較的若いうちに飲まれてしまうことを生産者はよく理解しているとのことで、格付けされている有名ワインのセカンドやサードとは、そんな比較的若いうちに楽しむためにあるようです。

2009年や2010年といった、いわゆる当たり年のワインは非常に力強く、「いったいいつになれば飲みごろに到達するのだろうか?」と感じたことがあるのですが、やはりボルドーワインはトップの産地以外のメルローの含有量の多いものでも、ある程度は寝かした方がよいのではないかと感じた次第です。

高級ワインを生み出すマルゴー、サン・ジュリアン、ポヤック、サン・テステフのワインは、若くはありましたが、あたりまえのように素晴らしい。たぶん価格も素晴らしいのでしょう。

クリュ・ブルジョアも選抜の厳しさは良く知られております。

そんななかで、おもしろいと感じた括りは「共同組合」と「クリュ・アルティザン」です。メドックでの栽培面積はそれぞれ12%と2%で、ほとんど希少価値といえるのかも知れません。

協同組合は小規模な栽培農家の団体。またクリュ・アルティザンは小規模にしかできない職人気質な団体で、現在はわずかに33軒のみ。会長はまだ27歳なのだとか。

両方ともに各付けワインではないため、比較的若いうちに楽しめるワインを造りますが、とくに「クリュ・アルティザン」はおもしろそうな気がした次第です。

また、格付けワインならサン・ジュリアンのサントリー所有のシャトー・ラグランジュがおもしろそうです。造りに投資する金額が桁違いにスゴイとのことで、1本2千万円以上する最新型タンクを何十本も導入しているとのこと。

長期熟成を狙って、カバルネ・ソーヴィニョン含有量は76%とかなり多め。また味わいに厚みをもたらすプティ・ヴェルドの含有量も6%と多め。今後の熟成したラグランジュの評価は期待できそうです。

最近では、良いシャトーほどプティ・ヴェルドを多めに使うとのこと。

 

ブレンドすることにより様々なニュアンスを持ち、なおかつ熟成してより美味しくなるようにデザインされているボルドーワインはやはり偉大であり、魅力的です。

たぶんもう一昔前のような価格に戻ることはないのかも知れないと感じた次第です。

 

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

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