「フェルトン・ロード」最南端の地で寒暖差が生むフィネス

前回のセミナー&試飲会の続き。こちらもピノ・ノワールで高い評価のニュージーランドワインの「フェルトン・ロード」です。

「フェルトン・ロード」も、果実味たっぷりのビッグなワインではなく、フィネスを持つエレガントな良質ワインを追求しているワイナリー。ユニークな地形の3カ所の畑からそれぞれのテロワールを表現したワインを生産している。

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【フェルトン・ロードの醸造家 ブレア・ウォルターさん】

 ブレアさんの印象は、誰からも好かれそうな好感の持てるイケメン醸造家、そしてそのクリアーで分かりやすい英語から知性が感じられます。

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フェルトン・ロードのピノ・ノワールもまたエレガントでピュアーな印象。大変にレベルの高い味わいです。また、全体の70%はピノ・ノワールだが、20%しか造られていないシャルドネもまたピュアーでミネラル感があり非常にレベルが高い印象を受けました。

そして、全体の10%しか造られていないリースリングもピュアーなミネラル感と、高級ドイツワインかと思うほどの甘み。レベルの高い甘口ワインです。

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 フェルトン・ロードの栽培や収穫はすべて手作業。全ての畑は有機やバイオダイナミック農法により育成されます。土壌中に生息する微生物や植物の活動を活発にし、自然生物の多様性で土壌バランスを整え、病気や害虫を自然予防しています。

2010年にはフェルトン・ロードのすべての畑がデメター認証を受けたのだそうです。

醸造においても天然酵母による発酵、人的介入を最小限に抑えた醸造、果汁やワインに過度な圧力や負担をかけないよう重力を利用した設計など、「自然の力」を重視する姿勢に徹しています。

いわゆる自然派ワインなんですね!

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ブレアさんはフェルトン・ロードのワインで最も重要なポイントを日中と夜の気温差だと言います。この気温差がキレイな酸や風味を生み出すのだと。

世界で最も南に位置するワイン生産地のセントラル・オタゴでは、収穫前の時期で日中は25~30度あり、夜には急激に気温が下がって-5度ぐらいになることもあるだとか。一日の気温差が30度以上の日もあることになります。南極に続く海は冷たく氷河やペンギンが見られるほど。

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フェルトン・ロードで最も古い樹はは21年で平均樹齢は13~14年なのだそうです。こちらも樹齢とともにワインの質をさらに向上させていきそうな、非常に将来性のあるワイナリーだと感じた次第です。

ニュージーランドワインの2013年ヴィンテージは過去に前例がないほどの素晴らしい年になりそうですが、このフェルトン・ロードに限っては寒暖の差があった2012年ヴィンテージの方が上回るようです。

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

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