“酒類市場”に関する記事一覧

ビール系飲料の出荷量減少傾向は続く!

ビール大手5社の2011年のビール系飲料の課税済み出荷量が前年を下回ることが確実となったのだそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日経新聞より

1~11月の出荷量は3億9617万ケース(1ケースは大瓶20本換算)と前年を約1200万ケース下回った。通年の出荷量がプラスになるには12月が前年同月比24%増える必要があるが、各社とも出荷をこれほど大幅に増やす計画はないのだとか。

市場縮小の大きな要因が震災。供給サイドは被害を受けて出荷量が減少、需要サイドは宴会の自粛や外食の不振が主な理由。

割安さで人気を集めていた第三のビールも伸びが頭打ちになりつつあり、大手小売りのPBブランド品の拡大や酒類の多様化も需要不振に追い打ちをかけたのだそうだ。

酒類市場で最大のボリュームを誇る大手メーカーのビール系飲料の減少傾向は、他の酒類も含めた酒類市場全体の傾向とあまり変わらないでしょう。国内で予想されるますますの高齢化と人口の減少で、酒類市場の減少傾向は今後も続くことになります。

酒倶楽部ステップのような小規模経営の街場の酒屋にとっては、家庭向け、業務用向けを含めた大手ビール系飲料市場での不毛の戦いとも言える環境からは早く撤退した方が良いのかも知れませんが、「お客様のご要望にお応えする!」ことを大事にすると、やっぱり酒類で最大ボリュームを誇る大手ビール系飲料の販売は必要なのです。

 しかし、大手ビール系飲料をビックリするような価格で、ビックリするほどの量を販売しようとしても、なかなか難しい市場になってしまいました。

他の酒類のメーカーさんにとっても市場の縮小は非常に厳しい現実です。取引している金融機関が、「この先市場の拡大はなさそうだ!」と予想すればメーカーに対しては業務の合理化(リストラ)と資産の売却を迫るケースも多いと想像されます。そうなれば、「余計な酒造りはするな!」という話になる可能性も高いのではないでしょうか。

そうなれば、今後市場を開拓して行く商品が育たない可能性もあるかも知れません。もちろん海外へ目を向けられるメーカーは別の話になるのですが。

 恐ろしいのは今まで経験したような国内市場拡大の中での調整ではなく、明らかに今後も続く市場縮小のダウントレンドの環境下にあること。需要以上の供給は必要ないのです。

仕方がないから街場の酒屋としては、金融機関さん等にお世話にならないで、余分な設備投資の話も聞かず、忍耐強くリスクを抑えて、できるだけ他店が行なっていないお客様の要望に耳を傾け、いつの日にか思いつくかもしれない「これで203高地はもらったぜ~!」みたいなアイデアが出てくるまで低空飛行を続けるしかなさそうです。

それでも生活していければ感謝するべきかも知れませんね。

 

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酒類消費量21年4月~22年3月!

国税庁が発表した平成21年度(21年4月~22年3月)の国内酒類消費数量は前年比0.2%増!!

「酒販ニュース」に掲載された国税庁発表の酒類消費数量。

首都圏を中心に酒類の消費が伸びました。最も伸び率が高かったのは鳥取県の6.2%でしたが、構成比の高い首都圏での増加が影響したようです。

全国的に増加が目立ったのは果実酒とウイスキー。お手頃価格のワインの全国的な定着とウイスキーハイボール人気が牽引したようです。しかし酒屋の店頭から想像するに果実酒の消費数量は増加しましたが金額ベースでは厳しい状況が想像できます。それだけ安くて美味しいワインが増加したということなのだとも思います。

他では甲類焼酎が0.9%の増加。芋焼酎などの乙類焼酎は3%の減少となりました。興味深いのは甲類焼酎の市場と言われている北日本で甲類焼酎の消費が減少し、乙類市場と言われる西日本で増加。その反対に乙類焼酎は北日本で増加し西日本で減少していること。

北日本では健康的なイメージが優先され甲類⇒乙類に、西日本では価格的な面が優先され乙類⇒甲類への流れがあったのでしょうか。もちろん全体量ではまだまだ北日本は甲類市場で、西日本は乙類市場なのですが。

酒類の中で最大規模のビールは前年対比4.8%の減少。リキュールやスピリッツが大幅に増加していることから、更に第三のビールと呼ばれる新ビール系ジャンルに消費が移行したと推測出来ます。

酒倶楽部ステップのある埼玉県では全国でも珍しく清酒の消費が0.4%増加しています。その代わり合成清酒の消費は37.7%の減少と全国一の衰退。一気に合成清酒⇒清酒への移行があったようなのですが、埼玉県の日本酒市場に何が起こっているのか現地に居ても全く分かりません!

ひとつ言えるとすれば主要消費地の一つである埼玉県の日本酒ファンが量から質重視へと移っている点でしょうか。埼玉県の日本酒市場は、より日本酒業界が望む質重視の方向へ向かっているのかも知れません。これは酒屋にとっても嬉しい事です。

金額ベースではどうなっているのか分かりませんが、お酒を飲む人が少なくなったと言われる中、消費量の増加は嬉しいことです。景気回復のサインか!?(強望)

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