“酒販業界”に関する記事一覧

酒販ゲームのルールが変更される

 

 

「酒類の公正な取引に関する基準」、いわゆる「酒の安売り規制法案」が平成29年6月1日より施行されます。その説明会に参加させていただきました。

酒類の全ての流通段階で「仕入れ原価 + 販売管理費」を下回る価格で販売してはならないという法案の説明会です。

 

 

 

 

 

 

まず感じたのは「酒類販売の市場でのゲームのルールが変更される」ということでしょうか。

この法案が施行されることで、埼玉県で一時は10店舗ほどの酒類のディスカウントストアを経営されていたところが店じまいされたとのこと。

どこでも買えるようなコモディティ化した酒類を、とにかく安い価格で販売するようなスタイルでは、ルールが変更された市場で勝ち目がないと考えられたのでしょう。

また、業務用酒販業では飲食店さん向けに、安い見積もりのみを武器に戦うことが難しくなるということでしょう。

つまりコモディティ化した酒類の市場では、価格はもう武器にならないということでしょう。それに抗えば、新しいルールではゲームオーバーにされてしまう可能性だってあるのです。

コモディティ化した酒類の市場で勝つには、もう便利さしかないのかも知れません。

消費者の方々にとっては「・・・・なんのための値上げなの?」みたいな、いまいちピンと来ない値上げではありますが、スーパーさんなどでは、値上げ前のまとめ買いを促すようなチラシが打たれております。

もちろん来月になればルール違反となるのですが。

 

人口の減少と高齢化、若者の酒離れ・・・・・・こんな状況下で、街場の酒屋の存在意義をどう見出したら良いのか。

この厳しさを増している酒類販売の市場で、勝ち抜いて行けるとは思いませんが、せめて負けないようにしたいものです。

 

 

 

 

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成熟産業は敗者のゲームなのか

 

 

飲食業界とは、たぶんもう十分に成熟産業だと思います。酒販業界などは、もうそのレベルを超えて衰退産業なのでしょう。

飲食業界で最近目立つ記事と言えば、マクドナルドさん、ワタミさん、ゼンショーさんが苦境に陥っていること。

これらの記事で感じるのは、「成熟産業(衰退産業も)は敗者のゲームではないか!?」と言うことです。

人件費や原料費などの行き過ぎたコスト削減は、過度なリスクだったんですね。

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敗者のゲームとは、例えばプロのテニス選手の試合では、勝ちに行って勝ちます。しかしアマチュアの試合のほとんどは相手のミスによって勝ちに至るわけです。

アマチュアの選手にとっては、ミスを犯さないプレースタイルが重要で、リスクを取って勝ちを急げば、それは不必要なリスクとなるみたいなことでしょうか。

金融業界で「インデックスに投資しましょう!」みたいな意味で使われるのがほとんどだと思うのですが。

成熟した業界(もちろん衰退業界も)でも同じような状況ではないかと感じるのです。成熟産業での過度なリスクを取っての経費の削減などは、結局その過度なリスクが露呈することになるわけで、無理があるのように思うのです。

もちろん酒販業界などの衰退産業は、当然のごとく敗者のゲームの業界なのでしょう。過度なリスクを取れば、その先は非常に悲観的な運命が待ち受けている感じでしょうか。

過度なリスク(不必要なリスク)を取って勝ちに行かないということも、成熟した産業で生き残るために必要なのではないでしょうか。成熟産業や衰退産業でインデックスをアウトパフォームしようとすれば、そのリスクは非常に大きいわけですね・・・・・・・・消極的過ぎるって怒られるかも知れませんが(汗)。

逆に、商売に係る人たちがみんなハッピーになれるような環境が、これからは必要な気がします。

好きな商品を楽しみながら商っていれば、自然と働く人たちも、お客様も集まってくるように思うのです・・・・・・・・でも、酒屋のオヤジの場合には、酒好きが酒屋ってだけで、まだまだ楽しむ域には、まったく達していないのですが(汗)。

最近の飲食業界の記事は、独立系の小規模な商売の反面教師のような気がしております。

 

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