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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その32

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格は、ブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年6月まで約20倍に高騰。はたして「グランヴァン市場はバブルなのか?」、もしそうなら「今後そのバブルは崩壊するのか?」みたいなことを酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその32回目。

古ワインfeb14

 

 

 

 

 

 

 

【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2009年2月から2014年2月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、デイリーベースで2012年11月13日まで約34%下落。その後反発して2013年3月15日には安値から約12%高い水準まで値を戻した。

それ以降はダラダラとしたなだらかな下げが続いている。3月15日の戻り高値から先月の2月末までの値下がり率は約12%、前月末からは約1%低い水準。2011年6月のピークからは約36%安い水準。

ここ10年ほど年初には必ず上昇していたワイン・インデックスだが、今年に関しては今のところ一貫した値下がり傾向が続いている。堅調な推移を続けてきた右岸ボルドーワインも遂にピークアウトしたとのみかたもあり、ピークを付けた昨年の8月以降は約4%安い水準で高値の更新がないままの推移となっている。

業者間の高級ワイン取引サイトである Liv-ex では、2月にオーブリオン2005が2006年以降の最安値で取引された。ボルドーワイン市場に対するセンチメントは以前にもまして弱気に傾いているようだ。

その一方で、2月には中華系の正月である春節ならではの引き合いも見られた。今年が午年(Year of the horse)であることから白馬の意味のシュバル・ブランの取引が膨らみ、 Liv-ex の2月のボルドーワイン取引の11%を占めたのだそうだ。これは通常の4倍のレベルで過去最高の取引量となったようだ。

特にシュバル・ブラン2009年と2010年の、当たり年ヴィンテージに買いが集中した。もし、ここで伝説のシュバル・ブラン1947(パーカーポイント100点)でオリジナル木箱入り12本セットが出てくることになれば£100,000ぐらいの値は付いただろうとみられている。

しかし、そんな状況も春節の時期だけの現象であり、インデックスを上昇させるほどの影響力はなかった。また、ボルドー2013年ヴィンテージに関しても、そのクオリティーレベルによりリリース価格を30%下げるとみられている。

 ブルゴーニュワインやイタリアワインなどの堅調な価格推移があったとしても、ボルドーワインの大きな重力に対抗できるほどのパワーではなく、インデックス・ベースでは、やはり引き続き頭の重い展開が続きそうです。

同じオルタナティブ投資対象のゴールドは年初に値上がりが見られました。しかしそれでも、まだなお調整の局面を脱するまでには至っていないようです。またボルドーワインに対して強い影響力を持っていた中国でも、今後さらなる大きな調整局面が予想されております。

こんな状況では2011年6月に付けたインデックスのピークを越えて上昇する時が来るとしても、今とはまた違う状況の時代になってからのようです。

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

ボルドーワイン・バブルは続く!

高級ボルドーワインは1月も値上がり!

高級ボルドーワインの価格上昇が止まりません!今年になって一番の上昇率を見せたのがCh・ムートン・ロートシルト1996年で、昨年末に1ケースが£3,923(約52万円)だったのが1月には£5,195(約69万円)まで上昇、1ヶ月間の間に32%もの値上がりとなった。中国の春節に向けての購入なのか、新年のご祝儀買いなのか、今年も強気の市場でスタートしました。

最近のボルドーワイン取引の傾向は2007年ヴィンテージの新しいヴィンテージものが活発に取引されているのだそうです。これは古いヴィンテージに比べ若いヴィンテージは流通量も多いため、より沢山の量を確保しようと思えば新しいヴィンテージを購入するしかないのです。

つまり、リーマン・ショックの様な大きな経済環境の変化がない限り、高級ボルドーワイン市場は引き続きタイトな強気市場が続くことを意味しているのだと思います。

最近の取引の2007年ヴィンテージでの一番人気は、もちろんボルドー市場をリードするシャトー・ラフィット・ロートシルト。2番目の人気は以外にシャトー・コス・デストゥルネル。一級格付けのワインではありませんがカベルネ・ソーヴィニョンの含有比率が他のボルドーに比べ高く、特徴ある人気高級ボルドーワインの一つです。

ボルドーワインの今の主要な消費国である中国で、一級格付けのボルドーワインばかり追いかけるのではなく、他のワインに対する興味も強くなってきということなのでしょうか。熟成した市場へと変化しつつあるようです。。

日本での高級ボルドーワイン市場は、値上がり前に買い付けられて割り安価格で価格提示されているのを良く見かけます。輸入会社さんも、これだけ値上がりすると手が出しにくいハズ。いま日本で割り安で販売されている高級ボルドーワインがなくなると、次の販売価格は商品が薄くタイトな市場になるのも手伝って、大幅に値上がりするのは必至となりそうですね。

日本市場で割り安で価格提示されている高級ボルドー・ワインは”買い”です!!

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