“ブルゴーニュワイン”に関する記事一覧

「ブルゴーニュ」コート・ドール北と南の価格差

 

 

酒類専門の情報サイト「ザ・ドリンク・ビジネス」で、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌ地区にあるヴォルネイ村の老舗ドメーヌ、マルキ・ダンジェルヴィーユの現当主であるギヨーム・ダンジェルヴィーユ氏の主張を掲載しておりました。

ダンジェルヴィーユ氏曰く、「コート・ド・ボーヌ」と「コート・ド・ニュイ」のワインの価格差は、ばかばかしいほどにかけ離れていると。

もちろん値段が高いのは有名ブランドの多い「コート・ド・ニュイ」で、安い方は「コート・ド・ボーヌ」。

この主張に納得する方は少なくないと思います。お得なブルゴーニュのワインリストでも見れば、それはほとんど「コート・ド・ボーヌ」のワインなのですから。

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シャンボール・ミュジニーと同じく、優雅で女性的なワインの産地として知られるヴォルネイですが、「コート・ド・ニュイ」のワインと比べれば2~3倍の価格差があるのだそうです。

もちろん「コート・ド・ニュイ」の有名生産地、ヴォーヌ・ロマネ、ジュヴレ・シャンベルタン、などの有名ブランドワインでは、価格差が2~3倍どころではないことは周知の事実なのですが。

「オレの絵はゴッホのひまわりより上手なのに、なぜ60億円で売れない?」みたいな話かも知れません。

マーケティング力の違い、ブランド力の違い、グランクリュ銘柄の数の違いなどが要因でしょうか。

それでも、コート・ド・ニュイと比べれば、「投機資金から守られている地域」とも言えるようです。

「ザ・ドリンク・ビジネス」の記事には、2010年ヴィンテージの市場価格の比較も掲載されておりました。

ヴォルネイとシャンボール・ミュジニー、ミュジニーの比較

Domaine Marquis d’Angerville, Clos des Ducs, Volnay Premier Cru, 2010 = £1800
Domaine Robert Groffier, Les Amoureuses, Chambolle-Musigny Premier Cru, 2010 = £2,500
Domaine Georges & Christophe Roumier, Musigny Grand Cru, 2010 = £48,000

ワインの世界は奥深いですが、ワインの価格も奥深いものがあるようです。

 

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

「ブルゴーニュワイン」プロ向け試飲セミナー

 

 

「ブルゴーニュワイン」プロ向け試飲セミナーに参加させていただきました。

高級ワインとして知られるブルゴーニュワインですが、「実はブルゴーニュのワインはお得なんです!」ということで、興味深いセミナーです。

ブルゴーニュワインの価格は二極化しているが、ブルゴーニュの多様性のあるアペラシオンや、もっと細かいクリマを理解すれば、低価格であっても有名高額ワインに負けないようなワインがあると。

そんなことで、この試飲セミナーのワインは小売り価格で2千円~6千円あたりと推測される、ブルゴーニュワインとしてはお手軽なワイン。

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ブルゴーニュワイン価格の値上がりにより、どうしても最近ではブルゴーニュワインに対する割高感は否めません。

それでも、なぜ人々がブルゴーニュワインに注目するのかといえば、たぶん他の産地にない気候風土による微妙な違いの個性があるからだと思うのです。

スポーツ、芸術、音楽、デザイン、味わいと、微妙な違いが価値となるのは周知の事実ですね。

「プティ・シャブリ」の試飲では、講師のソムリエさんが「シャブリほど奥深いワインはない」と語っておられました。

シャブリはやっぱりシャブリの味わいで、他の産地にはない味わいです。それに加えて細かいクリマの違いにより、確かに奥深いものがありそうです。

また、あまり高級なイメージを持たれない白ワインのマコンですが、「マコン産のワインは本当にお客様に驚かれる!」とのことで、ブルゴーニュでも南に位置する分、厚みがあり、ふくよかさのある味わいに驚く方が多いとのこと。

赤ワインでも、コート・ド・ボーヌの「オーセイ・デュレス」あたりは、かなりの上質さを感じました。もちろん価格もそれなりの水準だと思うのですが、それでもブルゴーニュでは割安感があるのだと思います。

ブルゴーニュとは、すべての産地が二つの丘の谷間にあり、強い風が通り抜け、その昔に川が流れて堆積した場所なのだとか。

だからそのワインの味わいは、地下深くの層からミネラル分などをブドウの根が吸い上げ、味わいのベースをつくっているとも想像されるわけです。

ワインの味わいだって、原油や鉱石と同じ限りある地球の資源なのかも知れないのです。

ブルゴーニュのアペラシオンやクリマの微妙な違いを楽しむとは、かなり贅沢に地球の歴史を味わっているようなものなのかも知れないと思った次第です。

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<ブルゴーニュワインと和食の繊細なマリアージュ>

ブルゴーニュワインの業界向けワインセミナーと試飲会です。

セミナーのテーマは「ブルゴーニュワインと和食の繊細なマリアージュ」。この大盛況のセミナーはキャンセル待ちでないと参加できなかったほど。いかに日本でブルゴーニュが注目されているかが分かりますね

ブルゴーニュワインにとって日本市場は非常に重要で、輸出量はアメリカ、イギリスに次いで第3位。また、日本への輸出は伸びており2012年ではグランクリュものも含めて20%の増加となったのだそうだ。

注目の大変に厳しいと言われている2012年のヴィンテージは、ブドウの収穫量で平均で25%の減少、天候被害の大きい場所では60%の減少となったが、最も重要な9月の天候が良かったことから ”品質は良い”とのことで、2012年ヴィンテージのブルゴーニュワインは品質は良いが供給量が少なくなるようだ。

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 なぜ、ブルドーニュワインと和食が合うのか?

ブルゴーニュワインは食事と一緒に飲むことを最も大切に考えている。世界の繊細な味わいの料理と言えば「日本料理」と「フランス料理」だが、ブルゴーニュワインの特徴もエレガントで繊細、透明度のある味わい。

また熟成したブルゴーニュワインには、すでに熟成されている鰹節やこんぶの旨味のある出汁に関する香りや味わいが感じられる。

 

このセミナーの講師である有名ソムリエさんの話を聞き、なおかつ実際にワインと料理の組み合わせを試してみて感じたのは、「ソムリエさんレベルの考える組み合わせとは、まるで迷宮の世界だ!」ってこと。もちろん良い意味で。

いまどき、「醤油や味噌味には赤ワイン」「柚子風味には白ワイン」ぐらいのレベルでは、ソムリエとして”20年は遅れた考え方だ!”と笑われてしまうレベルらしい。形状や温度、付け合わせ・・・・・・といろいろな要素を考慮する必要が今ではあるらしいのだ。

「軽やかなブルゴーニュの赤」に相性の良い料理として「茄子の素揚げ」を試した。

通常このような場所では、ワインを飲み込まず、口に含んで吐き出すため、料理とワインを一緒に口に入れることはなく、どちらかが後か先になる。

先ず、ワインを味わい、その余韻のあるうちに茄子を食べてみる。「茄子の素揚げ」の甘味が強調され油分もあり、よりその料理が美味しく感じられた。・・・たぶんこれが合うということだろう。

その後、茄子を先に食べ口の中に食べ物がなくなったところでワインを含む。茄子の甘味、油分が残っているためかワインの酸味、渋味が強調され・・・・・これって合ってるのかな?みたいな印象。良く言えば「もっと甘みのある茄子が食べたい!」といった印象。

たぶん、この「茄子の素揚げ」をより美味しく食べたいと思えば、この組み合わせは素晴らしい。しかし、ワインをより美味しく楽しみたいと思えば、ひょっとしたらベストな組み合わせではないかも知れないってことでしょうか。

それでも全体的な印象としては、もちろんブルゴーニュと和食は合うのですが・・・・・・でも難しい!!

ワインを扱う業界人として、大変に勉強になりました。

でも、あんまり考えすぎずに、食べたり飲んだりする方が幸せかも知れませんね!

 

 

※こちらの商品は現在取り扱いがない場合があります

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