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ワインの低アルコール化は新しいトレンド!

ワインの輸入会社ヴィレッジ・セラーズさんの資料に、低アルコールワインの説明が掲載されておりました。低アルコールワインの消費は世界的に伸びているのだそうで、大手小売業者は特設コーナーを設けるほどなのだそうだ。

「強いアルコールは苦手で、あまり酔うことなくワインを楽しみたい」と、体質を気にかける人が増加しているのに加え、消費者の健康志向が高まり「カロリーの高い食品や飲料はなるべく避けたい」という配慮から低アルコールを選ぶ人が増えているとのこと。

また国によって、アルコール度数が低ければ低課税となり、価格が安いとの理由から低アルコールワインが選ばれている面もあるのだそうだ。

資料では低アルコールワインについて詳しく説明されておりましたのでご紹介します。

<アルコール濃度とは?>

 アルコール濃度は、ブドウの糖分含有量によって決まる。果汁には水分が70-85%、糖類(果糖、ブドウ糖)が10-25%含まれ、糖度2度で1%のアルコールが目安となる。果汁を完全発行させた場合、ブドウの糖分が高ければ高いほどアルコール度数は高くなる。

<低アルコールワインは、どのように造られる?>

人為的に醸造する方法と、気候や栽培方法などの影響から結果としてアルコールが低くなる自然要因がある。

人為的手法①スピニングコーン・カラム:遠心力と真空状態によりワインから数種類の揮発性成分を分離し、分離した成分からアルコールのみを除去し、残りの成分をワインに戻す方法。

ブドウの風味を損なうことなく、低アルコール化できるため、ノンアルコールにも広く使用されている。設備コストが高いため、一部の資本力のある大手メーカーに限られる。

人為的手法②加水方法:ブドウ圧搾直後、発酵がはじまる前に果汁の5-10%をタンクから抜き出し、それと同量の水を加える方法。カリフォルニアなどの多くのワインナリーがプレミアムワインにこの方法を取り入れている。オーストラリアでは法律により禁止されている。

人為的手法③発酵タンク冷却法:発酵温度を下げ、発酵を途中で停止させる方法。主にリースリングのワインで行われる。アルコール発酵を止め残糖分を多くしたワインがエキゾチックな風味の料理によく合うことを意識したスタイル。

 自然の要因①天候:冷涼な年にブドウの熟度が上がらないような自然条件によるもの。地球温暖化と同時に局地的な冷涼化などの激しい気候変動による。優良生産者が冷涼な年に造る軽めのヴィンテージは根強い人気がある。

自然の要因②栽培方法:ブドウの成熟過程の研究が進み、ブドウの糖度が上昇しやすい産地では果房に必要以上の日射が当たらないようにしたり、収穫のタイミングを早めたり、標高の高い場所に栽培するなどして過度な糖度上昇を抑える。

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ピーターレーマン・バロッサ・シャルドネ・アートシリーズ AL11.5%(栽培方法による低アルコールワイン)

 

一方、高品質のワインを造るにはブドウを完熟させることが必須と考える生産者もたくさんいます。また完熟により長期熟成に耐えうる要素が備わります。果実の実だけでなく、種や果梗がしっかり熟していることが醸造家にとって決定的な要因となるため、その結果ワインのアルコール度数が上昇したとしても自然の成り行きということになります。

そのあたりのバランスが大切なようです。

 

 

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