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ドイツ食文化の魅力

 

 

蕨市の姉妹都市のひとつである、ドイツのリンデンから来日していた交流団の方々が帰国されました。

ドイツでは春、夏、秋、冬とそれぞれに長期休暇があるというから、うらやましい限りです。

さて、ドイツのエンゲル係数(収入に対する食費)が極端に低いのは有名な話ですが、ではドイツ人は飲食に対してあまり興味がないのかと言えば、まったくそんなことはないようです。

むしろその逆で、こだわりがあるからこそエンゲル係数が低くなるという、まったくもって賢い食文化を持っていると感じた次第です。

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<写真はピノ・ノワールから造られたドイツの白ワインとプレッツェル>

以前、ドイツの方からいただいた手づくりジャムの美味しさに感動したことがあるのですが、そんな美味しいジャムを自宅でつくることが出来れば、ジャムをお店で購入する必要はまったくないわけです。

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<庭で採れた各種リンゴをブレンドして、シナモンやらバニラやらを加えて作ったジャム>

都心では無理ですが、ちょっとヨーロッパの郊外に出れば裏庭にリンゴの木などがある家は珍しくないのだと思います。

今回の交流では、リンゴのもう一つの楽しみ方を聞きました。

ドイツでは「アップフル・ワイン」と呼ばれる自家製の「リンゴの発泡ワイン」です。フランスでは「シードル」、英語圏では「サイダー」と呼ばれているお酒ですね。

庭で採れた各種リンゴを絶妙にブレンドして、つぶすだけ。リンゴの皮に自生している天然酵母を利用してお酒にします。

たぶんここで重要なのは、酵母の働きを弱くしないために農薬などは使わないことと、各種リンゴの絶妙なブレンドでしょうか。

このお宅ではドライなタイプの「アップフル・ワイン」に仕上げるのだそうです。

世界的に「リンゴの発泡ワイン」でもっとも有名なのはフランスの「シードル」なのだと思いますが、どうも甘ったるい感じのものが多く、正直あまり好きにはなれませんでした。

それでも最近、アメリカのシアトルでつくられるドライな味わいの「シアトル・サイダー」というリンゴの発泡ワインを飲む機会があり、そんな固定観念は吹き飛びました。

そんなドライタイプのリンゴの発泡ワインは、平たく言えばフレッシュさのあるビールのような味わい。

大きいパイントグラスでチビチビ飲っても、ビールと同じように飲み飽きしない味わいでした。アルコール度数もクラフトビールなどと同じレベル。

そんな経験をしたばかりだったこともあり、まだドイツには行ったことがありませんが、ドイツに行ったならぜひ手作りの「アップフル・ワイン」の味わいを利いて回りたいと思った次第です。

日本でも同じなのかも知れませんが、ドイツの食文化の魅力はホームメイドにあるのかも知れません。

 

ちなみに上の写真のピノ・ノワールから造られたという、珍しいドイツの辛口白ワイン(やや紫色がかっている色合い)は、しまりのある味わいでなかなか良く出来た白ワインです。

最近の温暖化の影響でドイツでは冬に雪があまり降らなくなったとのこと。その代りにピノ・ノワールのようなブドウ品種のワインの出来が良くなっているようです。

 

もうひとつおまけに、ドイツの方が日本の「とんかつ」食べて、「これ完全にドイツ料理でしょ!?」って言ったらしいのですが、ドイツに行ったら、そんなドイツの「とんかつ」も食べてみたいと思った次第です。

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