“ワイン市場”に関する記事一覧

上海のワイン市場が熱い!

中国本土での巨大ワイン消費地、上海。ワイン市場は大手資本も流入して火傷しそうに熱くなっているようだ!

 

酒類の業界紙「酒販ニュース」によりますと、上海のワイン市場が過熱しているらしい。ワイン専門店としての優良店はまだ5店ほどしかないのだそうだが、そのレベルや個性はかなり高いレベルにあるとのこと。そして、これらのお店はみんな豪華。有料試飲、グラス売りがあり軽食やつまみを出すところもあって店内でワインを味わうことができ、すでに多くの客の支持を集めているらしい。

品揃えも中国といえばボルドー偏重のイメージがあるが、そのイメージから外れフランス、オーストラリア、ニュージーランド、イタリア、アメリカ、チリ、アルゼンチンと現代的な品ぞろえが充実してるのだとか。とりわけ地理的な近さと輸出国の熱心さもありオーストラリア、ニュージーランドの品ぞろえは深いらしい。

通常の飲食店や日常生活では、まだまだワインは日本以上にまだ特殊な商材なのだが、ワインを買ったり、飲んだりする場合のトップレベルのサービスや品ぞろえは、すでに日本と同じか場合によっては日本がまだ習得できていないことをすでに実践しているところまで達しているとのことだ。

上海に存在する輸入業者は300とも400ともいわれ正確なところは分からない。ワイン輸入業者の質もバラバラ。従って、どうしても欧米人でワイン販売の経験がある者による起業が、ワイン生産者からの信頼を得やすく、事業が軌道に乗る確率は高いのだとか。

2009年の中国のワイン輸入量は前年の2.9倍。中国のワイン市場は圧倒的に国産ワインが多いが2009年には輸入ワインの構成比が前年比2倍の16%と劇的に伸びた。今後は上海だけでなく、他の大都市に輸入ワイン購買が波及して、何年も先までワイン市場の拡大は続くと予想されているです。

中国のワイン市場は、今のところ世界一魅力的なワイン市場なのかも知れません!

中国のワイン専門小売業には世界の名門も興味を示していて、2人の大統領を輩出したルーズベルト家もワイン関連の複合施設を歴史的建造物が建ち並ぶワイタン地区に今秋オープン。ワインショップには約2,500種類のワインをそろえ、2万本を保管。レストラン、屋上階を利用したバー、メンバー専用の試飲室・図書館・ワインセラーなど贅を尽くした設備なのだそうだ。このスケールの大きさ、豪華さ、種類の豊富さなど日本に同等の施設は見当たらない程なのだとか。

また、日本のサントリーさんも昨年12月に、中国最大のファインワイン輸入業者「ASCファインワイン・ホールディングス」の株式70%を取得して、世界のワイン業界を驚かせた。エノテカさんもワインショップを香港、上海を中心に増加させているのだとか。

現在のボルドーワインは中国のワイン市場を抜きにしては語ることができないほどに、中国の影響力は増加しています。今後は世界基準でレベルが高いとされるワイン全てに中国の影響が出てきそうです。何故なら、世界の有力なワイン商は中国に注目し、その巨大な市場の中でお互いに切磋琢磨しているとみられるからです。

そうやって、また巨大市場を持つ中国の中から世界的な大金持ちが生まれてくるのでしょうか!どうも日本とは大きく逆行しているようですね(涙)!でもでも、今ならまだ上海で日本酒や焼酎の複合施設とかを豪華に展開すれば、大儲けができるかも知れませんよ!でも資本は大量に必要なのですが・・・!(汗)

 

 

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ワイン販売50年間の推移

酒屋さんのための専門誌「酒販ニュース」さんが創刊50周年の記念特集をだされました。

ワインの課税数量50年間の推移

日本での赤ワイン・ブームはまだ記憶に新しい出来事ですね。昭和30年代からバブル後の調整を数年経験した以外は、平成10年までほぼ一貫して市場を拡大して来ました。その後、約3割ほど減少したのですが、ここ十年ほどの数量規模はほぼ横ばいで推移しています。

上のグラフは数量ベースですが、これが金額ベースとなると、もっと激しく減少しているかも知れません。10年前のワインの売れ筋は2,000円以下でしたが、現在は1,000円以下と、ワインに使う金額が減少しているからです。

ここ10年の間に、ワイン市場はすっかり様変わりしてしまいました。ワインの質は格段に充実し、輸入業者も随分と代わってしまったのです。

平成10年のワインの課税数量ピーク時には、TVや雑誌で盛んに赤ワインは健康に良いと宣伝されました。赤ワインは当時の健康ブームの主役級となり、赤ワインなら何でも売れ、ワイン・スクールは満員になりました。元野球選手や女優さんなどが、しきりに赤ワイン人気を煽ったりもしました。リッチなボルドー地区がメインのフランスワイン協会などからの後押しもあったのでしょうか!?

当時の輸入業者は赤ワインなら何でも売れると、ほぼ闇夜のつぶて状態でワインを輸入し、在庫を積み上げたのでした。その後、ほぼ全ての輸入業者の楽観的過ぎる予想は大外れ!大きな過剰在庫を抱えたワイン市場は数量規模的にはあまり変化がないものの、業者やワインの銘柄が大きく入れ替わったのです。在庫と販売不振で、とっても厳しい市場になってしまったのでした。

ワインの中で最も馴染みのあるのがボジョレー・ヌボー。こちらのピークは「100年に一度の作柄」と言われた2005年。酒倶楽部ステップでも、ボジョレー・ヌーボーへのお客様からの引き合いに追い付かず大騒ぎとなりました。3千円も4千円もするワインがポンポン売れるのは毎年この時だけ。ヴァレンタインデーのチョコレートや土用の日のうなぎみたいに、ワインを飲む日みたいな気分になるようです。年に一回11月にだけワインを飲む方は、意外に多いかも知れません。

2005年以後はパッタリ不振に!(涙)大手スーパーも参入して大量の売れ残りを生んだのでした。その後、昨年2009年には、また「50年に一度の作柄」で久々に品切れとなったのです。一般の酒屋はボジョウレー・ヌーボーの注文を9月に行います。したがって、その年のワインの良し悪しを予想するのは、ほぼ不可能なんですよ!

ワインは現在、様々な地域で質の良いリーズナブルなワインが造られています。安旨ワイン増殖中なのですよ!そして個性あるワインの輸入業者も増えて来ました。その一方で高級ワインは最高値を記録しています。

様々な思惑が交錯しているワイン市場は、今後最も注目して面白い市場かも知れません。現在、酒類の中でのワインの占有率は3%程ですが、今後もこの占有率は変わりそうもありません。しかし、その内容がドラスティックに変化して行きそうです。ワイン・ファンは期待しましょう!!

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