“ワイン市場”に関する記事一覧

「ワイン市場拡大」ブル・トレンドに投資や!

日経新聞の記事によれば、国内ワイン市場拡大傾向に対応して、ワイン製造大手4社が大型投資に踏み切るとのこと。

ワインを日常的に飲む消費者が増え、国内市場は2013年まで6年連続で拡大する見通しなのだそうだ。

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【日経新聞に掲載されたワインの国内需要】

キリンHD傘下のメルシャンは主力工場のワイン生産能力を2割増強する。円安にともなって輸入原料を国内で加工すれば、瓶ごと輸入する場合より価格競争力が高まると判断したのだそうだ。

サントリーHD傘下のサントリーワインインターナショナルは、原料から国内で作る「日本ワイン」の生産能力を約1割高める。

アサヒビールは山梨県のワイナリーでの生産速度を4割引き上げる。

サッポロビールも新商品のポリフェノールを増やした国産ワインの販売拡大に注力する。

この4社だけで国内ワイン市場の約5割を占めているのだそうだ。国内産のワインは需要の約3割を占めるとのことで、各社は消費地の近くで生産する体制を強化して需要の変化に即応しやすくし、さらなる市場拡大につなげたいとのこと。

ワインの輸入業者さんの数も最近は急増している感じもあり、ワイン市場の上昇トレンドに賭ける方々は、大手も酒倶楽部ステップのような小規模酒店も含めて、急増しているのでは・・・・(汗)!って感じもするわけです。

また、このワイン市場の拡大は国内だけの傾向ではなく、世界のワイン市場もまた拡大傾向にあるようです。香港がワイン取引の中心地の一つとなったこともあり、中国などアジアの需要の増加が主な要因。

2012年の過去に前例がないほどのヨーロッパの大凶作での原料ワインの値上がりや、ワイナリーでの品切れ。その他、円安などの影響による輸入価格の上昇、ワインの銘柄数の増加、消費者の好みの多様化と、ますます大変な業界になって行きそうな気配です。

また外食産業でもワインがメインの居酒屋さんは、あっという間に2店舗、3店舗とお店の数を増やしており、ちょっと前の本格焼酎をメインにした居酒屋さんと同じような勢い。

拡大するワイン市場でどの様に賭けるのか・・・・・・生き馬の目を抜かれたくないな~!(汗)

 

 

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グランヴァン(ほとんどボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その20

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその20回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 【グランヴァン(ほとんどボルドー)ワイン・インデックスの2008年4月から2013年2月末までの推移】

2011年6月28日にピークを付けたインデックス価格は、2012年11月13日まで約34%下落。その後は一方的な上昇に転じ2月の末には安値から約9%高い水準。関係者によれば市場のムードは”リカバリーモード”とのことだ。

最近開かれた大手オークション会社によるイギリスやアメリカのワイン・オークションでは予想を上まわる結果となり、相場が下げ止まったとみる向きが戻ってきたようだ。ワイン投資家にとっては、今後予定されている香港でのワイン・オークションの状況が注目されるところ。

また、酒類業界ではよくあることなのだが、業者間取引へのワイン供給が細くなっており、市場にタイト感が出ていることも相場を押し上げている要因の一つのようだ。

 このところワイン市場と値動きが似ているとされていた、ゴールドや中国株は下落傾向となりワイン市場との連動性は薄れてきている様子。

ワイン投資の傾向が昨年からの引き続きで、希少銘柄や割安感の強い銘柄に向いていることや、ワインの供給がタイトになっていることがワイン市場を独歩高にしていると考えられます。

一般的に投資のスタイルは「バリュー投資」「グロース投資」「マクロ投資」などに分けることができ、投資家はそれぞれのスタイルを持っているのだと思います。

そんななかで、ワイン投資に限っては「バリュー投資」が最も有効で、最も楽しみの大きい方法ではないでしょうか。その次が希少価値が高く供給量が低いワインへの「グロース投資」でしょうか。

経済学者さんなどが言う、ワインを金融商品として「マクロ投資」で行うインフレヘッジのための、広く浅くの投資スタイルでは、今後うまく機能しなくなるような気もするわけです(値下がりするワインも出てくる)。

アメリカやイギリスでのオークションが好調で、それぞれの国の株式市場も強い。なぜこんなにアメリカやイギリスの株が強いのか日本にいるとまったく理解できません。

最近、日本株の反転やアップル株の急落などを次々と言い当てた、その挙動が注目される投資家ジェフリー・ガンドラックさんが「米国株は”トリプルトップ”だ!米国株の調整に警戒せよ!」と話しているとの新聞記事がありました。ワイン市場にも少なからず影響があるのかも知れません。

中国系のアグレッシヴなワイン投資がこの先また復活するとは考えにくく、やはりここはワイン市場全体の調整ムードに負けない「バリュー投資」に徹することがワイン投資の最善策と考えます。

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国内ワイン市場拡大中

新聞によれば、国内ワイン市場は2007年を底にして拡大に転じているとのことだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

日本経済新聞に掲載されていた国内ワイン市場のグラフ

ビール類など国内のアルコール市場が縮小傾向にある中、ワイン市場は2007年の約25万キロリットルを底に拡大中、2012年は前年を約1割上回る見通しなのだそうだ。

けん引しているのは、ワイン立飲みや、お手頃価格のワイン専門酒場、そして家飲み。大手の居酒屋チェーンはワイン専門の酒場を増やしている。また、大手スーパーではワインと一緒にワインに合う食品の提案を増やしているとのこと。

高級ワインの需要も増えいるとのこと。大手ワイン輸入商社が運営するレンタルセラーでは預かりが1万3500ケースと前年から約1割伸びているのだそうだ。

また、今年に入っての急激な円安で、ワインに対しても駆け込み需要が入っており、都内有名ワインショップでは約1割ほど売り上げが伸びているのらしい。

街場の酒屋として感じるのは「ワインはもう特別な飲みものではなくなったこと」でしょうか。「会社帰りにイッパイ!」や「接待でイッパイ!」が少なくなり、帰宅してからや、週末の食事を夫婦で楽しむ時の飲みものとして、ワインを好む家庭が増えているように思います。

ワインの立飲み酒場に行っても、最近は特に着飾った方ばかりでなく、他の立飲み屋さんと同じような方々が普通に楽しまれているように感じるわけです。

高級ワインに関しては、接待の代わりにワイン好きな取引先の重要人物に高級ワインをお贈りしても、接待した場合の「お車代」ほどで済み、しかも効果的だったりするわけですね。

酒屋として思うのは、他の酒類に比べワイン関係の情報量は格段に多く、しかも世界的なためか、「ワイン市場は面白い」こと。

ワインのコレクターと聞けば、ごく一部の富裕層というイメージがありますが、実は周りに意外に多くおらるんですよ。中には「・・・・そんなに持ってんの!!」みたいな方も意外とおられるから、酒屋としてはビックリ!・・・・・でも楽しいですもんね!気持ちはホントに良く分かります!!

そんなことで市場の変化に柔軟に対応したいと思っている酒屋としては、「ますますワインに注力したい!」と考えるわけです・・・・それに楽しいし!

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グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その18

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその18回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

1999年から2012年12月までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

2012年の高級ボルドーワイン価格は、1年を通して下落傾向で推移しました。

年初にはワイン、ゴールド、原油、株式市場と、ほぼ全ての市場が上昇に転じましたが長くは続きませんでした。3月に入るとそれらの価格は一転して調整ムードへと変化したのです。

その後、欧州債務危機や中国の経済成長の鈍化などの影響を受け値下がり傾向は続きました。ワイン市場ではワイン投資会社の倒産や、偽造ワインの流通なども価格下落に拍車をかけました。

ワインのオークションは売上高が減少、非常に希少価値の高いワイン以外は盛り上がりに欠ける状況でした。

夏以降はほぼ横ばいで推移。秋ごろにはダウンサイドへのトライも見られましたが、それも一次的で長続きしませんでした。11月に入ると中国新政権に対する期待感からか、ボルドーワインと価格の値動きが似ているとされる中国株の上昇と同調するようにボルドーワイン価格も上昇し、夏場から続く横ばいの水準まで値を戻したのでした。

 この上昇では高級ボルドーワインのオフ・ヴィンテージが主に買われた模様。

近年の高級ボルドーワイン価格の大幅な上昇をけん引した主導者は、金属や穀物などのコモディティと同じく中国と考えられます。今後また大きく高級ボルドーワイン価格が上昇するとすれば、中国の急激な景気回復でビリオネラーと呼ばれるような富裕層の数が大きく増加するような状況が訪れること意外にはないような気がします。

今までの富裕層による資産運用でのリスクヘッジでポートフォリオの一部としてワインを保有するとしても、ワイン相場がピークを付けた時に中国系が2008年ヴィンテージを買い上げたようなバイイングパワーには達しないとも想像されます。

 現在の中国系のワインの買い方は、メインの高級ボルドーワインではなく、供給量が少なく希少価値の高い右岸のボルドーやブルゴーニュ、イタリア、シャンパーニュ、カリフォルニアなどに移行しているとのこと。

また中国の新政権は、腐敗のイメージを拭い去るために酒離れの方向に動いている様子。政府関係でのワインの消費量は減少すると予想されます。

ちなみに中国人アーティストの描いたラベルを採用して話題となったムートン・ロスチャイルド2008は、2010年の12月にB to Bの取引で1ケース(12本)8,300ポンドで取引されていたが、このところは大きく値を下げ3,100ポンドと半値以下に値下がり。製品化される前の先物取引であるアン・プリムールで買い付けて製品をを引きとった業者やファンド、コレクター、投機家は全て大損か大きな含み損になっていることになります。

 近年の評価の高いヴィンテージ続きでワインファンドの資金とワインの比率は大きくワインに傾いていることも上値を重くしている一因と考えられます。

一般的には高級ワイン価格に関する悲観論は利害関係もあり書かれることがありませんが、高級ボルドーワイン価格の先行きに楽観視は禁物と考えます。

 

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グランヴァン(ボルドー)市場はオランダのチュウリップになるのか?その12

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその12回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年の年末から2012年6月15日までの高級ボルドーワイン・インデックスの推移。

グランヴァン市場は一方的な右肩下がりが継続中で、昨年のピークからの29%の値下がり幅。株やユーロ、ゴールドの横ばいからリバウンド的な動きをよそにグランヴァン市場のみ下落トレンドの中にあります。

 しかし、最近のユーロ地域の混乱を受け、金融やワイン市場に詳しい専門家の中には、「ユーロ地域の崩壊は新たなワインバブルへの引き金となるかもしれない!」との考えを持つ方もおられるのだそうです。

経済学には「グレシャムの法則」と呼ばれる法則があり、「バッド・マネーが投資家にグッド・マネーを求めさせる」のだとか。言い換えれば、「バッド・マネーが通貨のユーロで、グッド・マネーがワインのような資産」となるらしい。

投資対象となるワインはゴールドのような実物資産であって、株や債券などとは直接的な価格の相関関係はない。しかも消費されるため年々同じヴィンテージのワインは減少して行くとのこと。

また、ユーロ地域の状況がワイン価格に及ぼす影響については、既に大量のワインを所有する、主にアジアのワイン投資家が神経質になっているようだ。

大手ワイン投資ファンドのファンド・マネージャーは、このところ増えた主にアジアのワイン投資家からの質問に、「ワイン市場はこの先10年ぐらいの底値にある。我々のような長期投資家にとってユーロ地域の状況がワイン価格に影響を及ぼすとは思えない。」

「我々は偉大なヴィンテージである2005年ヴィンテージと2009年ヴィンテージのワインで大量のポジションを持つが、今の市場に放出して溢れさせるのは何の意味もないことだ。」とのアドバイスをされているとのこと。

2005年、2009年、2010年と偉大なヴィンテージが続き、ワイン投資ファンドは大量の偉大ヴィンテージ・ポジションを保有中。中国を中心としたアジアからの需要がグランヴァン価格を急上昇させた後での需要の激減。

たとえ今後ユーロ地域の状況次第でワインを資産として持つ投資家が増えたとしても、そこでうまく売り抜けようとする動きも増えると想像できるわけです。

ちなみに日本のグランヴァン市場では、基準となる価格から約2割ぐらいのディスカウントで都内のワインショップや酒屋、インターネットショップで値付けされている様子。昨今の急激なグランヴァン価格の上昇と、厳しい日本経済を反映して需要が引っ込んでしまった印象です。

リクイディティに優れているとはいえないグランヴァン市場が、はたして安全な資産運用の場となるのか?また、グランヴァン市場は、単に値上がりと転売だけを目的とした人達の買いが支えていて、この先「劇場のシンドローム」的状況に陥ってしまうようなことになるのか?が市場を読むポイントなのだと思われます。

誰もが感じているのは、グランヴァン価格がまだまだ高過ぎるということでしょうか。

 

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