“グランヴァン市場”に関する記事一覧

グランヴァン市場はオランダのチュウリップになるのか?その6

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその6回目。

 

 

 

 

 

 

 

 

2001年からの高級ボルドーワインインデックス(Liv-ex Fine Wine 100 Index)のチャート。

金融業界のようにワイン業界にもテクニカル・アナリストがおられるのかどうかは分かりませんが、テクニカル的に分析すると上のチャートのように右肩上がりのレジスタンスラインとサポートラインによるチャンネルが描けます。

これをテクニカル面から客観的にみた場合、インデックス価格は長期的な上昇トレンドの中で、下方ラインであるサポートラインに近づいており「高級ボルドーワインは今が買いだ!」ってなことになるわけですね。

しかし、金融小説的に書けば、買い本尊である中国の経済成長の鈍化で今までのように資金を回せなくなる可能性もあります。そうなれば、今年の7月初旬に付けた高値を抜いて値上がりするのは難しいことになります。高級ワイン市場へ流れ込む資金の循環物色で買われる場面もあると思われますが、酒屋のオヤジ的にはこのシリーズ「その3」で書いたトップフォーメーションの形成が予想としては有力ではないかと想像するのです。

 「その3」→ https://www.stepstep.biz/wine/grandvinesono3

 もちろん酒屋のオヤジは金融の専門家ではありません。しかし、ヒジョーに中途半端ではありますが、そっち系のマニアかも知れません。その中途半端マニアには、このグランヴァン市場が昔の「岩戸景気相場」みたいな、典型的な株式相場の形成に似ているような気がしてしょうがないのです。

「大型株(ボルドー)が人気となり、それがピークアウトすれば出遅れた割り安銘柄(ボルドーのセカンドワイン)などに循環買いが入る。その後は小型品薄株(ブルゴーニュ)などが投機的に買われ急騰。」そんな循環買いが繰り返されながら市場全体が調整されて行く感じでしょうか。

 しかし、ワイン市場は金融市場と違い、ある程度は供給側のコントロールが効くと考えられます。どんな商品の流通業者でもその商品の価格が下がるよりも上がる方が良いわけです。過去最高に業績の良い供給側は、価格を崩してまで積極的に販売してくるとは考えにですね。それでも市場を支配しようとして成功した人はいません。

もちろん長期的に考えれば新興国の今後の経済成長は続くと考えられているため、それらの国々での高級ワイン需要は増えるわけです。もし大きく値下がりした場合には「絶好の買い場」がおとずれることになるわけです。

その時、酒倶楽部ステップにお金が沢山あれば、もしかしたらワイン商としてデビューってことに・・・・・・・・・・!?(汗)って言うか、それは無理過ぎか!(涙)

 

 

 

 

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「グランヴァン市場」11月はボルドー↓ブルゴーニュ↑!!

中国やインドの経済成長の減速、ヨーロッパでの債務危機などの影響を受けてか、シャトーラフィットロートシルトが主導する高級ボルドーワイン価格の、ほぼ一方的な下げは11月に入っても止まりません。5ヶ月連続の一方的な下げ相場。しかし11月に入ってからは下げのペースは遅くなっており、そろそろ下げ止まりなのでは!との意見も出ているようです。

7月の初旬のピークから20%以上の下げ幅。しかし大きな上昇相場の流れが崩れるほどの下げではなく、まだ急激な価格上昇に対する調整と業界関係者は強気を維持している様子。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月のグランヴァン市場で最も注目される出来事が、ロマネ・コンティが主導する高級ブルゴーニュワイン価格の急上昇。今や高級ワインの最大消費地である香港での人気がボルドーからブルゴーニュへと移行しているようだ。これは香港、中国、他のアジアだけでなくアメリカでも同じ傾向なのだそうだ。

特に中国では富裕層がより希少価値の高い、よりラグジュワリーな商品を求める傾向にあり、ワインもその中の一つなのだとか。

もう一つ注目される出来事としては、スイートワインの王様であるシャトー・イケムの人気が盛り上がっていること。相場もボルドーワインの軟調をよそに堅調な動きをしている。

高額ワインのオークションは引き続き絶好調で、11月の初旬に米国のワイン商が開催した香港でのワイン・オークションは今年一番の大商いとなったのだそうだ。人気の中心はもちろんブルゴーニュ・ワイン。ロット単位で最も高値を付けたのは、ブルゴーニュのワイン造りの神様アンリ・ジャイエのヴォーヌ・ロマネ クロ・パラントー1990年12本で$93,846(約735万円)。一本あたりで最も高額だったのがやっぱりブルゴーニュのドメーヌ・ルーミエ・ミュージニー1978年6本で$59,436(約470万円)だった。

 実際にはこれらの落札価格にバイヤーズプレミアムと呼ばれる手数料等が2割ほど加算されるため、購入価格は20%高い価格となります。

 「株は楽観論で育つ!」などと言われますが「高級ワインは新興国と共に育つ!」といった状況でしょうか!

 

 

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「グランヴァン市場」10月は一方的な下げ!

10月の高級ボルドーワイン・インデックスは、一方的な右肩下がりの展開。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ボルドーワイン・インデックスは7月の初旬にピークを付けて以来一方的に下げ続けております。インデックス・ベースでピークから約15%の下落。10月の中旬には横ばいで推移する場面もありましたが、その後また下落傾向に戻りさらに値を下げております。

 ワインのオークションでもボルドーワインに対しては競り落とされないケースも出ており、メインの買い手である中国系からのボルドーワインに対しての積極的な買いは引き続き引っ込んだまま。替わって中国系はDRCをメインとしたブルゴーニュ・ワインを追いかけているのだとか。

まだまだ彼らにとって、割安感ある水準までボルドーワインは下がってないと見ているのか、市場が反転して上昇傾向が表れないと買う気になれないのか、ボルドーワインに対しては慎重になっているようです。

香港が世界のワイン消費の中心地になったのは間違いないようで、香港のワイン輸入は過去最高を更新しているのだとか。ワイン業者もそんなに広くない香港に何千とあり、香港で輸入されたワインのほとんどは中国のメインランドへ出荷されていて、うまくやれば非常に儲かる商売となっている様子。

 規模は全然違うかも知れませんが、日本のバブルの時代に不動産屋さんが急増したことが思い出されます。あれから20年、日本の不動産市況はご存じのとうり。状況はまったく同じではないかも知れませんが、日本人としてはやや危険な香りを感じてしまいます。

あのときだって「日本の土地の供給は限られてるから絶対に値下がりしない!!」ってことだったんですけどね~!!(汗)

 あ~こわいこわい!!

 

 

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グランヴァン市場はオランダのチュウリップになるのか?その5

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで2011年までに約20倍まで高騰。はたしてグランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えます。今回はその5回目。

ボルドーワインインデックスは7月の初旬にピークを付け、その後一方的にダラダラと下げ続けてピークから約15%の下落。大ざっぱに見れば価格の動きが似ているゴールドもこの間に一気に20%の下落となった。新興国投資家にとっては同じインフレヘッジ目的で購入していた商品の価値が15%~20%下がってしまったことになります。

先日行なわれたサザビーズさんの香港ワインオークションでも 2009に参入して以来初めて売れ残りがでたのだとか。売れ残ったのはボルドーのグランヴィンテージ1961、1995、2000、2005を含むシャトーラフィットロートシルトやラトゥール、ムートンロートシルト、マルゴーなど。

一方、ブルゴーニュのロマネコンティーは引き続き人気で、価格はまだ上昇傾向にあるようだ。グランヴァン市場の中ではボルドーワインの流通量が圧倒的に多いことが理由なのか、より希少性の高いワインに人気が集まっているようです。

 また、中国系の投資への傾向である「価格が上がっているからこそ買うんだ!」という考え方にも影響されている気がします。価格が下がっているものには手を出さないのです。もし、価格が下がっているものに手を出して、更に下がるようなことになれば中国人の大事にするメンツにかかわることなのでしょう。

 新興国の経済成長の鈍化、先進国経済の下ぶれ懸念、世界の株や商品などの値下がり傾向と、グランヴァン市場にとっても今後しばらくは、値上がりを目的に安心して買える環境にはなさそうです。

もちろん非常に希少価値のあるワインに関しては今後の更なる価格上昇はあると思われます。しかし、グランヴァンの中で流通量の多いボルドーワインに関しては、割安感から買われる時も出てくると思われますが、2011年7月の初旬に付けたボルドーワイン・インデックスの高値を大きく抜けて上昇することは想像しにくくなったようです。

それでも、今後ボルドーインデックスの計算に、価格の高い2009年、2010年ヴィンテージが加われば、インデックスとしてある程度の高値での推移となるのではないでしょうか。今後の価格推移のイメージとしては高値圏でのレンジで上がったり下がったりってとこでしょうかね。

このシリーズ「その3」でご紹介したエリオット波動分析でのトップフォーメーション形成となるのではないかと予想します。

 エリオット波動理論によるボルドーワインインデックス分析⇒ https://www.stepstep.biz/wine/grandvinesono3

 

 

 

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「グランヴァン市場」8月は調整。金融市場大荒れの影響か!

8月のグランヴァン市場は、世界的な金融市場大荒れの影響を受けてか、ワイン取引へのムードが悪化したとみられ一方的な調整となった。それに加えて、夏休みシーズンのため市場参加者も少なかったと想像されます。

高格付けボルドーワイン・インデックスは、7月初旬のピークから約7%下げている。

金融市場大荒れの8月は日本円、ゴールド以外は全て売られる展開となり、株安は世界中に連鎖。こんな状況下で、グランヴァン市場だけが強気の買いが入る市場心理とはならないようです。しかし、株式市場に関してはここにきて極端な悲観論は後退し、値ごろ感から買いが入っているようですね。

 グランヴァン市場もまた、9月に入りこのまま一方的に値下がりする展開とはならなそうです。9月に入ると、また香港、ニューヨーク、ロンドンとレアワインのオークションが開催されます。そこでは、またまた超レアワインの最高オークション価格が記録されそうなのだそうです。そうなれば、グランヴァンに対する市場心理も一気に好転することになりそうです。

さらにグランヴァン市場が好転しそうな理由として、中国で初のワイン投資ファンドが設立されるのだそうです。中国では国内の株式市場はさえないし、土地投資も制限されているため、中国の富裕層からのインフレーションをヘッジするようなメタルや穀物、アートなどへの投資意欲が強いのだそうだ。そのため富裕層のための投資ファンドが、近頃次々と誕生しているのだとか。

ちなみに中国初のワイン投資ファンドの名前は「DeRouge」。運用資金10億元(約1.56億ドル)の獲得を目指す。投資対象はボルドーやブルゴーニュのワイン。年間の利回り予想は15%だそうだ。

グランヴァン価格は、今後もまだまだ高い価格水準での値動きが続きそうですね。そして、その中でも超レアなワインに関しては、まだまだを値を飛ばすような展開が出てきそうな雰囲気ですね。

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