“2013年6月”の記事一覧

「ミツボシ・ビール」盛田家十一代久左衛門、命祺翁ビールの復活

ソニーの初代スポンサーであり、盛田前会長のご実家でもある盛田家の系列のプレミアム地ビール。

なんでも、おんとし90歳を超える盛田家の現当主が自ら先頭に立ち、復活させた地ビールなのだとか。

その「ミツボシ・ビール」とは、文明開化まもない明治十七~十八年ごろ、盛田家十一代久左衛門、命祺翁が時代にさきがけて中部圏で初めてビールの造りに成功したビールの名前。

しかし、当時同時に手掛けていたワイン用のブドウ畑が害虫フィロキセラにより被害を受けた影響で、ビールの販売も中止に追い込まれてしまったのでした。

「ミツボシ・ビール」には「ホシ」が名前に入っているため、日本では似たようなニュアンスの呼ばれ方をする大手メーカーのビールとの調整もあり、復活にはたいへんなエネルギーが必要となったのだとか。

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左から【ミツボシ・ビール「ウインナー」「ペールエール」「ピルスナー」】各500円

ウインナー

オーストリア・ウィーン発祥。うま味成分に富んだ麦芽、欧州産のアロマホップを贅沢に使用した、マイルドなモルト香味とホップの苦みが日本人の嗜好にもよく合う下面発酵ビール。

ペールエール

原料はすべてペールエール発祥の地である英国産を使用。本場の伝統的な味わいと香味が楽しめる。ボディは幾分ドライでキレのある味わいが特徴の上面発酵ビール。

ピルスナー

チェコ産のファインアロマホップをふんだんに使用。華やかな香りと上品な苦味が特徴。熟成期間を長くとり、コクとうま味を丹念に引き出した下面発酵ビール。

中部圏における酒業界の大御所が 「歴史」「伝統」「復活」の想いを三ツ星に込めたプレミアム・地ビールなのです。

 

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中国は主要ワイン生産国として影響力を強める

酒類専門誌「ハーパーズ」によれば、先週開催されたヴィネスポで、中国が2016年までに世界第6位のワイン生産国になるとの調査発表があったのだそうだ。

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【写真は日本で入手しやすい中国ワインの一つ】

 2012年での中国のワイン生産量は世界第8位だが、2016年までにはオーストラリアやチリのワイン生産量を抜き世界第6位に浮上するとのことだ。

もう既に中国は主要ワイン生産国であるが、今後数年の間にワイン生産量が54%増加して1億6千6百万ケースに達するとの予想。

ボルドーで開催されたヴィネスポには、かってないほどのワイン関係者が中国から詰めかけたとのこと。数年前なら高級ワインなどを購入しようとする人達がメインだったのだが、今年はワインの売り手ばかり。

中国ワイン関係者のヴィネスポでの目的はヨーロッパでのディストリビューターを探すこと。

「ちょっと前までヨーロッパに来てはワインのテイスティングをしたり、ワイン関係の勉強をしていたのが、今じゃ販売に来てんだよ!」と関係者も驚きの状況らしい。

巨大ワイン消費市場を抱える中国では、中国産ワインは現在ほぼ国内消費と推測される。

最近では生産量だけでなく、品質に対する評価も高く、1本5万円するワインが登場したり、大手英国ワイン商が取り扱を決めた銘柄があったりとワインの輸出市場でもその影響力を強めて行きそうな気配。

 日本にも強力な中国ワインのディストリビューターがいつか登場しそうだ・・・・・・・!(汗)

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「自然派ワイン」難しいけど、とっても楽しい!

自然派ワインの生産者は、「ワインのタンク、ボトルの中には宇宙の原理がある!」と言いますが、自然派ワインを試飲していると、それが感覚として分かるような気もしてきます。

平たく言えば、とにかくピュアーな味わいだが、複雑なうま味もスゴイってことでしょうか。味わいに自然環境や宇宙が表現されていて、なんだか混沌とした感じもある。難しい哲学者の話を聞いて、分かったような、分かんないような感じってとこでしょうか。

 好きな人にはとことん好かれるワインなのですが、販売する立場の者にとってはたいへんに難しい商材。どれもホントに良いワインであることは間違いないのですが・・・・・・・・売れる、売れない、となると難しい・・・・・・・!(汗)

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 【ジル エ カトリーヌ・ヴェルジェ AOC マコン・ヴィレ・クレッセ】

マコン・ヴィレ・クレッセで30年間、野生酵母で発酵を行い、醸造中のみならずビン詰めまでSO2の添加は一切しない自然派中の自然派蔵元。極端にブドウの収穫量を少なくし丁寧に仕事を行う。

低温でしか働かないレモンやトロピカルフルーツなどのアロマをだす野生酵母の働く期間を長くするため、低温でアルコール発酵を行うが、時として発行は限りなくゆっくりと進み、なんと5年も続く場合もある。所有するシャルドネの樹齢は127年の樹もある。

写真左のオーナーであるジルさんの顔とみられるヒゲ男ラベルの「ビュル ア ゼロ」は発酵途中でビン詰めされたやや発泡の残る爽やか系のワインだが、これが個性的。やや古漬けのようなニュアンスもある、なんだか混沌とした複雑なうま味の塊のようなワイン。個人的には大好きなのだが、小売業者としてはかなりスキルの高さを求められるワインかも知れません。

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 【ラファエル・シャンピエ AOCボージョレー】

 十代後半のころから近所の著名な醸造家ジャン・クロード・ラパリュさん(酒倶楽部ステップでも人気です)の元でワイン造りの真髄を学ぶ。ラパリュさんは自然な栽培、醸造、ガメイの可能性と潜在能力をとことん追求しているワイン造りで知られていますが、ラファエルも同様にガメイの偉大な可能性を信じる。

ガメイなのに骨格があり、それでいてスーっと身体に浸透してしまうような、ピノ・ノワールにも劣らない繊細さとエレガントさを兼ね備えた、ガメイの最高峰を目指す。

上の写真のロゼワインは、こちらもやや古漬けのようなニュアンスが感じられる、ほのかな微発泡の感じられる爽やか系。ピュアーなフルーツ味とミネラルが感じられるエレガントな味わいで、スーっと体内にしみ込んでいくような自然派ならではの飲み心地。

 まだまだご紹介したい個性豊かな自然派ワインがたくさんあるのですが、しつこくなっちゃいますので、またの機会にご紹介させていただきますね。

今回は爽やか系自然派ワインのご紹介でした。

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バローロのロマネ・コンティ!!

ピエモンテの「ブルーノ・ジャコーザ」は”バローロのロマネ・コンティ”と呼ばれるほどの、イタリアを代表するワインの造り手さんなのだそうです。

イタリア・レストランさんのお伴で参加させていただいたイタリアワインの試飲会で知りました。

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「 畑と醸造における伝統に敬意を払う」という単純にして明瞭な哲学のもとに造られるワインは一貫したスタイルを貫く。3世代に渡りワインを造る家系に生まれ、13歳の時からワイン造りに携わり、畑を誰よりも知り尽くしている、イタリアのワイン造りの達人。

「丁寧に、そしてすべての工程を的確に」を守り続けてきたイタリアワインの重鎮なのです。

ジャコーザさんの畑で仕事をする人達は家族で畑の横の建物に住む。「ワインを本当に理解するには、ずっと同じ人が1年間を通してブドウを見なくてはいけない」という徹底したこだわり。

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【バローロ ファッレット・ディ・セッラルンガ・ダルバ 2007】

 ジャコーザさんのワインは、”バローロのロマネ・コンティ”と賞されるように非常にエレガント!

いわゆるガチガチの味わいの伝統的スタイルのバローロではなく、エレガントで軽やかさのあるキレイな味わい。2007年はバローロにとって評価が高い年でもあり、エレガントでありながら味わいに深みのある、長い余韻を感じる非常にハイレベルな味わい。

最近のスタイリッシュなバローロかと思ったら、そうではなくて、このリリースしたてでも納得できる味わいがジャコーザさんの一貫したワインスタイルなのだそうだ。

長熟に耐えるバローロは、長く熟成してその本領を発揮する、いわゆる大器晩成型。このジャコーザさんの2007年ワインの将来は本当に楽しみな気がします。

 

 

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世界で最も飲まれているワインブランド Top10

酒類の専門誌「ドリンクス ビジネス」に世界で最も販売量の多いワインブランドのトップ10が掲載されておりました。

金額は考慮しない、まったくの数量ベースでの世界ワイン勢力は、なかなか興味深いものがあります。

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第十位 ジェーコブス・クリーク 2012年 6,900,000ケース(9L) 前年対比+1.5% オーナー:ペルノ・リカール

生産地であるオーストラリアで支持されていることと、中国へのプレミアムクラスのワインの投入が成功している。日本市場へはお寿司に合うワインを投入。

第九位 リンデマンズ 2012年 7,000,000ケース 前年対比 0% オーナー:トレジャリー・ワイン・エステート

オーストラリア、ハンターヴァレーをベースに創設者Dr.ヘンリー・リンデマンさんの哲学「ワインの目的の一つは幸福をもたらすこと」を受け継ぎ、お得で高品質なワインを生産している。

第八位 ベリンジャー 2012年 8,000,000ケース 前年対比 0% オーナー:トレジャー・ワイン・エステート

米国市場で人気のオーストラリアがベースのブランド。品質への評価も高い。

第七位 ロバート・モンダヴィ 2012年 11,220,000ケース 前年対比+3.3%オーナー:コンステレーションブランズ

カリフォルニアを代表するワインブランド。今年で設立100年を迎えるカリフォルニア・ワイン産業の大御所。

第六位 サター・ホーム 2012年 11,400,000ケース 前年対比+2.6%オーナー:トリンチェロ ファミリー エステーツ

1800年代にスイス、ドイツからの移民が小さなワイナリ―をナパ・ヴァレーを設立したことに始まる。ホワイト・ジンファンデルが1970年代に人気となる。高品質でお得なワインを生産。

第五位 イエローテイル 2012年 12,900,000ケース 前年対比0% オーナー:カセッラ・ワインズ

 2001年に作られたブランドながら、アッという間にオーストラリアワインのビッグ輸出ブランドになった。日本でもお馴染みのブランド。

第四位 コンチャイ トロ 2012年13,640,000ケース 前年対比+5.2% オーナー:コンチャイ トロ

「日本で見かけるチリワインはほとんどココのワインじゃないの!?」ってぐらいのチリワイン輸出の大手。2012年はイギリスで販売量を伸ばした。

第三位 ハーディーズ 2012年 14,000,000ケース 前年対比+1.7% オーナー:アコレード ワインズ

イギリスで強力なブランド力を持つ南オーストラリがベースのブランド。日本ではまだこれからといった感じか。

第二位 グレート・ウォール 2012年 15,500,000ケース 前年対比+10.7% オーナー:コフコ・ワインズ&スピリッツ

 中国のワインブランドが急上昇。世界のワイン産地で積極投資。中国ワイン需要の20%を狙う。

第一位 ガロ 2012年 16,000,000ケース 前年対比+6.2% オーナー:E&J ガロ ワイナリー

米国国内と輸出がほぼ同量。2012年は米国のモスカートワイン市場の42%のシェアを奪う。モスカートへの積極投資を進める。

 

 小規模業者の多い伝統的ワイン生産国のワインブランドは、数量で世界の上位に入るブランドはないようです。

傘下にたくさんの買収したワイナリ―を持ち、積極投資を進め、巨大市場であるアメリカ、中国、イギリスの販売シェアをどれだけ奪えるかが販売量を伸ばすカギのようです。

でも・・なんだか日本市場とは状況が違うような・・・・!嗜好の違いでしょうか。たぶん、日本市場の嗜好とは、世界戦略での視点ではマイノリティーグループなんでしょうかね。

世界のワインメジャーにとって日本市場の攻略は意外に難しそうです。

 

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