グランヴァン市場はオランダのチュウリップになるのか?その3

グランヴァン(ボルドー高級ワインがメイン)価格はブラックマンデーすぐ後の1988年からボルドーワインのインデックス・ベースで、2011年までに約20倍まで高騰しました。はたして今、グランヴァン市場はバブルなのか?もしそうなら、今後そのバブルは崩壊するのか?を酒屋のオヤジなりに考えております。今回はその3回目。

 今回は、かなりオカルト的ではあるのですが、過去の価格変動パターンに注目したテクニカル分析をしてみたいと思います。20年~25年ぐらい前でしょうか、米国のプレクターさんという方が、エリオット波動理論と呼ばれる分析方法でゴールドだったと思うのですが、将来の価格をピタリと当ててニューズウィーク誌に紹介されていたと記憶しております。

いわゆる”金融ポルノ系”の「これで貴方も億万長者!」的な方法ではないと思うのですが。

ボルドーワイン・インデックスの値動きと、その波動(ウエーブ)①~⑤。

 すごくオカルトチックで、演繹法的な説明ではまったくなく、かと言って帰納法の説明としても説得力があるとは言い難いため、市場分析の説明として使われることはないのですが、知っている方は少なくないと思われます。

 エリオット波動理論では、大きな上昇波動は上昇と調整をくりかえし5つの波動からなるのが基本。しかし、動きが細かくなると最大で9つの波動が現れる可能性もあるとされています。そしてその中の上昇の波動①、③、⑤の中の2つは、ほぼ同じ幅になるとされているのです。

大ざっぱな手書きで恐縮なのですが、上のボルドーワイン・インデックスの動きを見ると 1988年から確かに5つの波動を形成していて、その中で③≒⑤となっているのが見てとれます。そこから推察するにエリオット波動理論では、グランヴァン市場は現在ピークに達しているということになります。

では、いつそのピークから調整/下落が始まるのか?ですが、ピーク時の価格形成にはいくつかのパターンがあるとされています。その中には逆V字方、ダブルトップ、ヘッド&ショルダー、ダイヤモンド・・・・・etcとあるとされています。つまり、逆V字方で急落するか、そうでなければ、それ以外のいずれかのピーク時価格変動パターンを形成して(ピークの価格帯で上がったり下がったりして)調整/下落へと移って行くということになるのです。

 そして、調整/下落した場合の目標価格ですが、これは上昇幅に対してフィボナッチ数からくる38%と62%の下落が目標となるとされています。20倍に上昇した後の38%とか62%ですから相当大きな価格変動で、まともに考えたらそこまで下落するとは予想しにくいですよね。この辺りのテクニックを使って20年~25年前にプレクターさんは予想をピタリと当てたようです。

エリオット波動で予想したようにキレイに価格形成されるとは思いませんが、グランヴァン市場はピークか、ピークに近い場所に居る可能性は高いように思えます。今後のピーク・フォーメーションと予想される価格変動に注目です。

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